アメリカズ・ゴット・タレント2020 ファイナリスト全10組、最後の戦いへ


2560 1440 VOICE Editor

新型コロナウイルスによるロックダウン前に始まったオーディション・ラウンドの収録から約半年の戦いを経て、NBC才能オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』(原題:America’s Got Talent)シーズン15・決勝(Final)がいよいよ明日開催。賞金100万ドル(約1億500万円)とラスベガスのヘッドライン・ショーをかけた最後の戦いが始まる。

勝ち上がったファイナリスト全10組はアルファベット順に、空中曲芸アラン・シルヴァ(Alan Silva)、歌手アーチー・ウィリアムズ(Archie Williams)、ダンスのバッド・サルサ(BAD Salsa)、曲芸3姉妹ベロ・シスターズ(Bello Sisters)、スポークン・ワードのブランドン・リーク(Brandon Leake)、歌手デュオのブロークン・ルーツ(Broken Roots)、歌手クリスティーナ・レイ(Cristina Rae)、歌手ダネリヤ・トュレショヴァ(Daneliya Tuleshova)、シンガー・ソングライターのケナディ・ドッズ(Kenadi Dodds)、歌手ロベルタ・バッタリア(Roberta Battaglia)

10組中3組がゴールデンブザー組で、審査員ソフィア・ベルガラ(Sofia Vergara)のクリスティーナ・レイ、審査員ハイディ・クルム(Heidi Klum)のロベルタ・バッタリア、審査員ホーウィー・マンデル(Howie Mandel)のブランドン・リーク。現在怪我・手術からの回復で欠席している審査員サイモン・コーウェル(Simon Cowell)のゴールデンブザーW.A.F.F.L.E. Crew(ダンス)と、司会テリー・クルーズ(Terry Crews)のゴールデンブザーVoices of our City Choir(合唱団)はいずれも準決勝第2週で敗退となった。

ライブショー(準々決勝〜決勝)はアメリカの投票によって勝敗が決せられるが、審査員の最高評価を受けたゴールデンブザー組が有利な展開になる傾向がある。ゴールデンブザーの特権が強化された2015年(シーズン10)以降、優勝者のほぼ全てがゴールデンブザー獲得者で、2015年優勝者Paul Zerdinはゲスト審査員マーロン・ウェイアンズ(Marlon Wayans)のゴールデンブザー、2016年優勝者グレース・ヴァンダーウォール(Grace VanderWaal)は審査員ホーウィー・マンデルのゴールデンブザー、2017年優勝者ダーシ・リン(Darci Lynne Farmer)は審査員メル・B(Mel B)のゴールデンブザー、2019年優勝者コーディ・リー(Kodi Lee)は審査員ガブリエル・ユニオン(Gabrielle Union)のゴールデンブザーだった。

それを覆したのは2018年優勝者のマジシャン、シン・リム(Shin Lim)。決勝では手根管症候群で諦めたというピアノを織り交ぜたマジック・ショーで驚かせ、決勝でサプライズをもってきた彼がゴールデンブザーを獲得することなく優勝を果たした。

例年のように決勝にはシンガーが多数勝ち上がり、半数以上の6組がシンガーとなった。そのうち3組が少女で、カナダ・トロントのロベルタ・バッタリアは最年少11歳、カザフスタン・アルマトイのダネリヤ・トュレショヴァは14歳、ユタ州ノース・ローガンの小さな田舎町のケナディ・ドッズは15歳。2017年には当時12歳の歌う腹話術少女ダーシ・リン(Darci Lynne Farmer)と10歳歌手アンジェリカ・ヘイル(Angelica Hale)が全米を熱狂させ、ダーシ・リンが優勝争いを制した。大舞台に挑む子供たちの活躍にも注目が集まる。

シンガーを除き、アクト別では曲芸が2組(アラン・シルヴァ、ベロ・シスターズ)、ダンス(バッド・サルサ)、そして今年最もユニークなアクトとなっているスポークン・ワード(ブランドン・リーク)。

国別では、アメリカが最多6組(アラン・シルヴァ、アーチー・ウィリアムズ、ブランドン・リーク、ブロークン・ルーツ、クリスティーナ・レイ、ケナディ・ドッズ)。それ以外はカナダ(ロベルタ・バッタリア)、ドイツ(ベロ・シスターズ)、インド(バッド・サルサ)、カザフスタン(ダネリヤ・トュレショヴァ)からそれぞれ1組ファイナリストとなった。これまで優勝者の大部分がアメリカ人。外国人ではこれまで2013年に蛯名 健一さん、2015年にイギリス人Paul Zerdinが優勝している。

誰が勝ってもおかしくないファイナルへ、果たして誰が賞金100万ドルを手にするか。才能の頂点をかけた決戦は日本時間9月23日水曜日に開催、翌日に優勝者が発表される(※決勝映像は以下に順次更新)。

Alan Silva

エアリアル・シルクのアラン・シルヴァ(38歳)。ブラジル生まれ・ラスベガス在住。6代続くサーカス一家に生まれ、AGT2016(シーズン11)セミファイナリスト/AGTザ・チャンピオンズ2019ファイナリストDeadly Gamesのアルフレッド・シルヴァ(Alfredo Silva)とは兄弟。過去にシルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマーとしても活躍した。オーディション・ラウンドで「体のサイズから、ずっといじめられてきました。人々は私の外見から判断するのです」とアラン。逆境をバネに、強靭な肉体と類まれな身体能力・柔軟性をいかしたスリリングで優雅なエアリアルを披露し、決勝まで勝ち進んだ。

ラウンド結果
オーディション通過
準々決勝3トップ3通過
準決勝1Dunkin’ Save


Archie Williams

冤罪で37年間服役し闘い続けたルイジアナ州の黒人歌手アーチー・ウィリアムズ(59歳)。1983年、当時22歳の時に30歳白人女性が被害者の強姦殺人未遂の罪で起訴され、現場の指紋と彼の指紋が一致せず、アリバイ証言もあったが有罪となり仮釈放なしの懲役80年が下された。壁の中の無法地帯、全米で最も悪名高いアンゴラ刑務所(ルイジアナ州立刑務所)に服役し「悪夢だった」と振り返る。冤罪証明を行う非営利活動機関イノセンス・プロジェクト(Innocence Project)が90年代半ばから彼の無実を証明するために闘い始め、DNA鑑定により2019年3月に無実が認められ釈放された。

「37年間、どう乗り越えたのですか?」と司会テリー・クルーズ(Terry Crews)の質問にウィリアムズは「自由とは心の自由。刑務所に入っても、決して私は心を檻の中に入れさせなかった」。祈りと歌で心の平穏を得たという。刑務所でウィリアムズはAGTを観て、そのステージで歌う自分の姿を思い描いた。オーディション・ラウンドでは、刑務所の中で聴き支えになっていたというエルトン・ジョン(Elton John)の「Don’t Let the Sun Go Down On Me」(’74)をカバー。「Black Lives Matter」(ブラック・ライヴズ・マター)運動のさなか、憎しみではなく平穏を貫こうとした彼の生き方と魂が込められた歌声は、全米に深い感動を呼んだ。

準々決勝では、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の「Love’s In Need of Love Today」(’76)をソウルフルな歌声で歌い、ヘイトに満ちた世の中、今私たちに必要なのは愛だと訴えた。そして準決勝ではウエストライフ(Westlife)のバラード「Flying Without Wings」(’99)をリモートで見守る娘に捧げた。その歌の前、収録テープで「37年間服役し刑務所を出たあとだった、私に娘がいるのを知ったのは」。「娘の存在すら知らなかった。私は彼女の人生に関わることができなかった。とても長い間、私たちは離れ離れだったが、この瞬間だけは離れることはできなかった」と彼は振り返る。

「最初のオーディション・ラウンドで歌っていた時、彼女は私のポケットの中にある携帯からずっと聴いていたんだ」。電話でウィリアムズは娘に「聴いていた?」、娘は「ええ、涙がこぼれたわ」、ウィリアムズは「心から愛している。私の人生に訪れた最高の宝物だ」、「私も愛しているわ」と娘。「これは私の人生の新しい始まりです」とウィリアムズ、「娘に誇らしく思ってもらえる父になりたい」とその思いを歌に込め、新しい人生を踏み出した。

ラウンド結果
オーディション「Don’t Let the Sun Go Down On Me」(’74)
Elton John
通過
準々決勝1「Love’s In Need of Love Today」
Stevie Wonder
トップ3通過
準決勝1「Flying Without Wings」(’99)
Westlife
審査員チョイス


BAD Salsa

ボリウッドからハリウッドへ、情熱的なダンスで全米を熱くさせているインドのサルサ・ダンサー、サマンス(Maraju Sumanth、21歳)とソナリ(Sonali Majumdar、16歳)のデュオ、バッド・サルサ。”BAD”は、二人が出会いダンスを学んだBhivesh Dance Academyの略。当時13歳・7歳で出場した2012年インド版ゴット・タレント『India’s Got Talent』シーズン4で優勝。世界ダンス大会で受賞歴を持つ。準々決勝、準決勝ではインドの豪華絢爛なステージからリモートで参戦。インドの文化とアクロバティックなダンスを融合したダイナミックな躍動感、スピード感、キレのあるエネルギッシュなダンスに目が離せない。

ラウンド結果
オーディション通過
準々決勝2トップ3通過
準決勝2審査員チョイス


Bello Sisters

サーカス一家出身のローレン(Loren、22歳)、セリーヌ(Celine、19歳)、ジョリーン(Joline Bello、13歳)からなるイタリア系ドイツ人の美人3姉妹ベロ・シスターズ。父は12年間、シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマーとして活躍。父が叶えられなかったラスベガス・ショーを実現させたい、3姉妹はベロ家でラスベガス・ショーを開く夢を叶えるためAGTに挑戦。驚異のバランス感覚、柔軟性、芸術性を高めた3姉妹が一体となる華麗な離れ業でドイツから決勝に挑む。

ラウンド結果
オーディション通過
準々決勝4審査員チョイス
準決勝2トップ3通過


Brandon Leake

カリフォルニア州ストックトン出身、スポークン・ワード詩人、モチベーション・スピーカー、人権活動家のブランドン・リーク(27歳)。アメリカ36州、カナダ、メキシコ、ニュージーランドなどで講演。詩の芸術性を通じて若者の自己実現・自己啓発を目指す団体「Called to Move」のファウンダーでCEO。ホーウィー・マンデルからゴールデンブザーを獲得し、「Black Lives Matter」運動、父親がいなかった子ども時代などをテーマにアメリカの心をつかむ。決勝へ、言葉の魔術師が再び魂の扉を開く。

ラウンド結果
オーディションゴールデンブザー
準々決勝4トップ3通過
準決勝1トップ3通過


Broken Roots

シカゴを拠点に置くカントリー歌手オースティン(Austin Weinstock、44歳)と、同じくシカゴを拠点に置くロック/ポップ歌手ジョーイ(Joey Karczewski、37歳)は別々に音楽活動をしていたが、ライブで会った二人は意気投合し、オーディション・ラウンドの半年前にブロークン・ルーツを結成。オースティンは殺人課の刑事、ジョーイも法執行機関で働いていたが子供の音楽スクールを開くため辞職。それぞれ癌と闘った者同士、多くの共通を見出した二人だが、音楽スタイルの違いには奮闘。しかしついに彼らは自分たちの”音楽のルーツを壊す”ことに成功した。死ぬか生きるか、真新しい中年コンビが、AGTの舞台で新境地を開く。

ブロークン・ルーツはボン・ジョヴィ(Bon Jovi)のクラシック・ヒット「Wanted Dead Or Alive」(’87)を(命をかけた)迫力の歌声で歌い初戦を突破するも、ジャッジ・ラウンドの審査員判断で敗退。しかし準々決勝で予定されていた17歳歌手トーマス・デイ(Thomas Day)が母親の新型コロナウイルスの感染で辞退したため、代わってブロークン・ルーツが出場。「ブロークン・ルーツを結成し俺が学んだのは、可能性の天辺じゃない。天辺が始まりということだ」とオースティン。U2の「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」をカントリー・ボイスとロック・ボイスの力強く美しいハーモニーで魅せ、アメリカの投票によりトップ3で準決勝進出を果たす奇跡を起こす。さらに準決勝では、ブレイク・シェルトン(Blake Shelton)のカントリー・ヒット「God’s Country」(2019)をエネルギッシュに歌い、全米注目のアーチー・ウィリアムズを抑えて再びトップ3通過で決勝進出を果たした。

ラウンド結果
オーディション「Wanted Dead Or Alive」(’87)
Bon Jovi
通過
準々決勝4「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」
U2
トップ3通過
準決勝1「God’s Country」(2019)
Blake Shelton
トップ3通過


Cristina Rae

テネシー州ナッシュビル出身、ジョージア州マリエッタ在住の歌手クリスティーナ・レイ。今年2月、クリスティーナは数々のスターを輩出してきたアポロ・シアターのアポロアマチュアナイト(Amateur Night at the Apollo Theater)でフィル・コリンズ(Phil Collins)の「In The Air Tonight」を歌い優勝を果たす(動画)。オーディション・ラウンドでクリスティーナは、「In The Air Tonight」で観客を沸かせるもサイモンから別の曲を求められ、ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の「Gimme Shelter」(’69)をソウルフルな歌声で熱唱。審査員ハイディ・クルムからゴールデンブザーを獲得し、今年最も歌唱力のある歌手の一人として注目を集める。

ナッシュビル芸術学校(Nashville School of the Arts)でクラシック音楽、アフリカン・ダンスを学び、その後フィスク大学で演劇、スピーチ、ダンスを専攻。クラシック歌手、女優、ダンサーとしてトレーニングを積んだ。シングルマザーのクリスティーナの原動力は息子Jeremiah。準決勝でクリスティーナは、「Jeremiahにとって世界が特別な、魔法のような場所であってほしいと願います。ホームレスとなり、私が経験したその全てのつらい出来事を隠すことが私の義務だったように感じます。経済的に苦しい状況でしたが、息子はそれを知りませんでした。ただ私は息子に星々に手を伸ばしてほしいと願ったからです」。恐れずに世界に飛び込んでいってほしいと願う思いを、シンシア・エリヴォ(Cynthia Erivo)の「Jump」にのせて摩天楼の夜空に響かせ、トップ3で決勝進出を決めた。

ラウンド結果
オーディション「Gimme Shelter」(’69)
The Rolling Stones
ゴールデンブザー
準々決勝3「Hallelujah」
Leonard Cohen
トップ3通過
準決勝2「Jump」(2017)
Cynthia Erivo
トップ3通過


Daneliya Tuleshova

カザフスタン出身の歌手ダネリヤ・トュレショヴァ(Данэлия Тулешова)。かつて西と東を結ぶシルクロードの要衝として栄えたアルマトイに住む。年齢離れした圧倒的な歌声で14歳にして既に世界中に熱いファンを持つ。一躍彼女の名を世界に広めたのは歌コンテスト番組。10歳の時に出場し2017年11月に放送されたウクライナの歌コンペティション番組『ザ・ヴォイス・キッズ』(The Voice Kids)シーズン4で外国人として番組史上初の優勝。初戦で披露したデミ・ロヴァート(Demi Lovato)の「Stone Cold」やアンドラ・デイ(Andra Day)の「Rise Up」が世界を驚嘆させた(記事)。

2018年11月に開催された世界最大規模の歌コンテスト番組『ユーロビジョン・ソング・コンテスト』の子ども版『ジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテスト』(Junior Eurovision Song Contest)では、全国大会で優勝しカザフスタン代表に選出。初参加国ながら総合第6位となった。2019年2月には、CBS新番組世界タレント頂上決戦『ザ・ワールズ・ベスト』(原題:The World’s Best)に「驚異の歌声」として12歳で出場。後に優勝するインドの天才ピアニストとの戦いに破れ、トップ8で終えるが全米にその歌声を響かせた(記事)。

波乱の道のりのなか立ち上がり続けたダネリヤは、夢の大舞台『アメリカズ・ゴット・タレント』でフォージア(Faouzia)の「Tears of Gold」(2019)をパワフルに歌い、曲の途中から観客は次々に立ち上がり、憂いを漂わせ歌い終えると審査員・観客総立ちの拍手喝采に包まれた。準々決勝ではハリー・スタイルズ(Harry Styles)の「Sign of the Times」(2017)、準決勝ではジェシー・J(Jessie J)の「Who You Are」(2011)で全米を沸かせ、いずれもトップ3で勝ち上がり決勝に進んだ。ロベルタ・バッタリアとの熱戦にも注目が集まる。

ラウンド結果
オーディション「Tears of Gold」(2019)
Faouzia
通過
準々決勝2「Sign of the Times」(2017)
Harry Styles
トップ3通過
準決勝2「Who You Are」(2011)
Jessie J
トップ3通過


Kenadi Dodds

ユタ州キャッシュ郡ノース・ローガンの15歳、カントリー・シンガー・ソングライターのケナディ・ドッズ。自分の好きなカントリー・ソングは、その歌詞が多くの場合、あまり自身のイメージと合わなかったことから、自分で曲を書き始めた。今年のファイナリストのなかでは、自分の曲でも勝ち上がった唯一のシンガー・ソングライター。オーディション・ラウンドでは、オリジナル・ソング「One Way Ticket to Tennessee」でカントリー音楽の聖地テネシー州ナッシュビルへの夢と家族の支えを力強く歌い、初戦突破。準々決勝ではピアノ弾き語りで妹に捧げるオリジナル・ソング「Dancing Through The Stars」を美しく歌い上げた。

ケナディ以外の家族は、視力を失う網膜色素変性症の疾患があり、母親は全盲で二人の妹も既に視力に問題が出ているという。網膜色素変性症の治療法は現在確立されていない。「家族で今、私だけがかかっていません。妹の願いは、私が世界で一番大きな舞台で歌っている姿を見たいということでした、目が見えなくなってしまう前に」とケナディ。「Dancing Through The Stars」では、星空に踊る幻想的な歌詞に乗せて「どんなことがあっても、あなたを一人にしないと」と妹への力強い永遠の愛を歌いトップ3で準決勝進出を決めた。

準決勝ではリスクがあるとされるオリジナル曲ではなく、トーマス・レット(Thomas Rhett)の「Be a Light」をカバー。道端の真ん中に現れた自然豊かな舞台でピアノを弾き歌うケナディの歌声に、蝶も誘われる。第4位から第6位の枠に入り、リザルト回のライブ投票(Dunkin’ Save)で決勝進出。世の中の光になることの大切さを歌い、アメリカのハートを掴んだ。投票者の心証に大きな影響を与える登場の位置で、準々決勝、準決勝ともに2番目となり、順番に恵まれていないケナディ。また準々決勝、準決勝ともに、審査員前のステージではなく屋外で、猛暑の炎天下のなか真っ赤になりながら歌った。果たして決勝は…。

決勝進出の発表を受けてケナディはSNSの動画で「皆さん、本当に本当にありがとうございます」、「心臓バクバクな瞬間でした」、「決勝に私を連れて行ってくれて本当に皆さんありがとうございます。言葉にできません」、「皆さんの票、皆さんの声に胸がいっぱいです」、「決勝も全力を尽くし、皆さんのご期待に添えるよう頑張ります」。

ラウンド結果
オーディション「One Way Ticket to Tennessee」
オリジナル・ソング
通過
準々決勝4「Dancing Through The Stars」
オリジナル・ソング
トップ3通過
準決勝2「Be a Light」(2020)
Thomas Rhett
Dunkin’ Save


Roberta Battaglia

カナダ・トロント出身の11歳歌手ロベルタ・バッタリア。今年のファイナリスト最年少。オーディション・ラウンドで、レディー・ガガ(Lady Gaga)の2018年映画『アリー/ スター誕生』(原題:A Star Is Born)主題歌「Shallow」(邦題:シャロウ)を10歳とは思えないダイナミックな歌声で熱唱。劇場総立ちのスタンディングオベーションが送られ、ソフィア・ベルガラからゴールデンブザーを獲得した。

両親はイタリア系。3歳の頃から歌い始めたロベルタは、ミュージシャンでもある父親と小さい頃から一緒に地元のレストラン、祝祭、チャリティー・イベントなどで歌ってきた。ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)、ピンク(P!nk)などパワフルな歌声のシンガーに強い影響を受ける。準々決勝ではローレン・デイグル(Lauren Daigle)の「You Say」を幻想的な舞台で美しく歌い上げ、準決勝ではピンク(P!nk)の「What About Us」をパワフルに熱唱。揺るぎない歌声でいずれもトップ3で勝ち上がり、アーチー・ウィリアムズ、クリスティーナ・レイ、ダネリヤ・トュレショヴァとともに全米の注目を集めてきた。勢いそのままに決勝の舞台に挑む。

ラウンド結果
オーディション「Shallow」(2018)
Lady Gaga
ゴールデンブザー
準々決勝1「You Say」
Lauren Daigle
トップ3通過
準決勝1「What About Us」(2017)
P!nk
トップ3通過

※ライブショーでは、アメリカの投票でトップ3が進出確定。第4位・第5位・第6位の枠に入ったアクトが番組の最初に発表され、生放送中の視聴者によるライブ投票(Dunkin’ Save)により1組が進出。その残り2組から審査員が投票で1組進出させる。
※初戦のオーディション・ラウンドとライブーショーの間にあるジャッジ・ラウンドは、新型コロナウイルスの影響により大幅に変更され、一部のアクトのみのパフォーマンス。上記ファイナリスト10組のパフォーマンスはなく、ブロークン・ルーツを除き全員無条件で通過した。

関連記事

新着記事

洋楽最新情報をフォロー