AGT2023 アバンギャルディ、ワイルドカードで決勝へ　史上初日本人2組が決勝進出

賞金100万ドル（約1億4800万円）をかけたNBC才能オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』（原題：America’s Got Talent）シーズン18の予選最終週となる第5週のライブショーが昨夜開催され、今日11組全てのファイナリストが決まった。決勝進出を最後に決めたのは、大阪府立登美丘高校ダンス部の”バブリーダンス”の振付師akaneさんがプロデュースし「謎の制服おかっぱ集団」としてSNSで人気を集めるダンスチーム「アバンギャルディ（avantgardey）」（公式サイト / TikTok / Instagram / X ）。昨夜強烈なインパクトとキレのあるユニークなダンス・パフォーマンスで沸かせたアバンギャルディは、ワイルドカードとして決勝進出を決めた。

「日本の魂を詰め込んだオリジナルのダンスをします」とその意気込みを語り初戦を勝ち上がったアバンギャルディ。この日パープルとホワイトの服でステージに上がった19人は、アニメ『【推しの子】』のオープニング主題歌としても知られるYOASOBIのヒット曲「アイドル」(2023)にあわせて、ホラーテイストの奇怪で可笑しなムーブを交えながら、一糸乱れぬハイスピード×急展開のダンス・パフォーマンスを披露した。

「最高だったわ！ルルルルル！」と肩の動きを真似るハイディは「まるで突然命が吹き込まれた20体の人形のようだわ。そのユニークな見た目やユニークな動き、他のダンサーと一線を画すものだわ。私の最も好きなダンスグループの一つよ。とっても良かったわ」。

審査員ハソフィア・ベルガラ（Sofia Vergara）は、「とても奇妙で怖くてすごく気に入ったわ。ダンスフロアで目にしたことがないようなものだった。本当に素晴らしかったわ」。製作総指揮／審査員サイモン・コーウェル（Simon Cowell）は審査員で唯一スタンディングオベーションに加わらなかったものの、「今年何度も言ってきたことだが、ここ何年もダンサーはますますつまらないものになっていたが、1年前に何かが変わった。これはまさにダンサーたちが突如興味深いものになった良い例だ」、「全くの別物だよ、強烈な個性がある」。「誰か歌える子はいるかな？」

「…」、審査員ホーウィー・マンデル（Howie Mandel）は「通訳者が英語も日本語も話さないところがいいね」、「君たちはとても個性的でダンスのアクトで私の一番のお気に入りだ。君たちはファイナリストにふさわしく、Top2に入らないと！」、「君たちのムーブや歩き方、こんなのが最高だ」と真似る。

一夜明け、全米の視聴者による投票の結果が発表。アメリカ軍第82空挺師団に所属する19,000人の兵士を代表する第82空挺師団全米代表合唱団（82nd Airborne Division All-American Chorus）、そして驚異のバランス感覚でデンジャーな神業を繰り広げるタンザニア出身の曲芸デュオ、ラマッダニ・ブラザーズ（Ramadhani Brothers）が全米の視聴者票のトップ2で決勝進出を果たした。アバンギャルディはトップ5で敗退となった。

しかしこれまで予選で敗退したアクトの中から1組だけ決勝に進めるワイルドカードの候補として、サイモン・コーウェルは司会テリーのゴールデンブザー、アメリカの打楽器合奏団Chioma & The Atlanta Drum Academy、ソフィア・ベルガラは自身のゴールデンブザー、ブラジル出身の歌手Gabriel Henrique、ハイディ・クルムはフランス出身の剣呑みアクトHerwan Legaillard、そしてホーウィー・マンデルはアバンギャルディを選んだ。この4組を対象に番組生放送中にAGTアプリまたは公式サイトを通じた全米の視聴者による5分間の投票が行われ、最多票を獲得したアバンギャルディがワイルドカード（Instant Save）として決勝進出を果たした。

アバンギャルディの決勝進出を受けてホーウィー・マンデルは「君たちがファイナリストとなり嬉しい。君たちは刺激的で新鮮、君たちはまさにAGTの全てだ」と語り、決勝に向けエールを送った。

ファイナリストには、予選第1週よりアメリカ出身の歌手ラヴェンダー・ダークエンジェロ（Lavender Darcangelo）とイタリア出身のエイドリアン・ストイカ&ハリケーンちゃん（Adrian Stoica & Hurricane）、予選第2週よりフランス出身のダンスグループ、マーマレーション（Murmuration）とカナダ出身のコメディアン、アーレン・ベライル（Ahren Belisle）、予選第3週よりインドネシア出身の歌手プトゥリ・アリアニ（Putri Ariani）と南アフリカの合唱団エムザンジ・ユースクワイア（Mzansi Youth Choir）、第4週より新潟県を拠点とするダンスチーム「CHIBI UNITY（チビユニティ）」（公式サイト / TikTok / Instagram / X ）とフィリピン出身・米ニュージャージー州在住のマジシャン、アンナ・デグズマン（Anna DeGuzman）がそれぞれTop2で進出を決めた。

日本人がAGTの決勝に進出するのはシーズン8で優勝した蛯名健一さん以来10年ぶりで、日本人2組以上の決勝進出は番組初となる。

決勝は日本時間の2023年9月27日（水）に開催され、翌日に優勝者が発表される。

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