6年ぶりエヴァネッセンス最新作『Synthesis』、「Bring Me To Life」がオーケストラで蘇る


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新たな命吹き込むオーケストラ×エレクトロニカ

全米チャート第1位、世界的ヒット記録を再び記録した前作『Evanescence』よりおよそ6年。エヴァネッセンス(Evanescence)最新4thスタジオ・アルバム『Synthesis』通常盤デラックス盤)が今年秋(※追記、11月8日)にいよいよリリースを迎えます。

前作のストリング・アレンジを担当した音楽界を代表するコンポーザー/指揮者デヴィッド・キャンベル(David Campbell)と再びタッグを組み、オーケストラによってアレンジしたこれまでの楽曲及びオリジナル新曲2曲を収録。その第1弾シングル曲として、現地時間8月18日(金)、エヴァネッセンス代表曲のオーケストラ版「Bring Me To Life」ダウンロード版)がリリースされました。

「幸せかい?」、唯一の結成メンバーでフロント・ウーマンのエイミー・リー(Amy Lee)が、現在の夫(Josh Hartzler)と初めて出会った時にかけられた魂見通すその言葉にインスパイアされたという「Bring Me To Life」2ndアルバム『Fallen』収録)。

ヘビーなギターとドラムに代わって、フルオーケストラによってアレンジされた同曲では、冥界の狭間に響き渡る憑依的なエイミーの歌声が生み出すドラマティックな世界観を残しながらも、何層ものストリングスのレイヤーがシネマティックなビジュアルと共に、霧立ち込める魂の救済の物語を映し始めます。

映画音楽×エイミー

映画『Blind』(2017年)スコア・サンプル。Amy Lee, Dave Eggar & Chuck Palmer.

2014年7月にその夫の間に第一子(Jack Lion Hartzler)の新たな命を授かり昨年子供向けアルバム『Dream Too Much』をリリースしたエイミー・リーは、ソロ活動として映画音楽を制作。先月公開のデミ・ムーア(Demi Moore)とアレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)の米映画『Blind』では、スコア及びエンド・クレジット・ソング「Through Your Eyes」を手がけ、観客をスクリーンに引き込んでいきます。

また、米HBOドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラーク(Emilia Clarke)の2017年4月公開米スリラー映画『Voice from the Stone』では、イタリア・ロケで耳にし、虜になったという楽曲「L’amore Esiste」の英語版カバー曲を今年2月にリリース。同映画のために現地に赴き書き下ろしたエンド・クレジット・ソング「Speak to Me」では、その映画の世界観、そして言葉にできない情感を音楽で描写していきます。

スコアを初めて手がけた映画『War Story』(2014年、サウンドトラック『Aftermath』)をはじめ、映画『Blind』(2017年)等のスコアを担当し、ソロ活動では現在、映画音楽に力を入れているエイミー・リー。「映画音楽を制作することが大好きだわ」、「勿論私の音楽キャリアの中心は、エヴァネッセンス」、「でも自分自身(=エヴァネッセンス)よりも何か大きなプロジェクトに携わる機会があることは素晴らしいことだわ。違う視点を与えてくれるの」と、映画音楽の魅力をColliderのインタビューで語ります。

自分自身のことをただ表現するのではなく、その登場人物になり、そのシーンの情感、その瞬間に感じていることを込めていくの」、「それが私をソングライターとして成長させてくれるし」、「とっても大好きだから今後も続けていきたいわ」。

メディアらによって作られていくパブリック・イメージとアーティスト本来の姿の乖離と苦悩はスターのある種の宿命ではあるものの、「エヴァネッセンスのアルバムを制作する時は、自分自身に、そしてエヴァネッセンスに対して同時に正直でなければならないわ」と強き思いを語ります。

新たな命

そうしたオーケストラを主体に構成する映画音楽制作を経て初めて迎えるエヴァネッセンスのアルバム『Synthesis』では、これまでのマテリアルを「オーケストラとエレクトロニカ」によってアレンジしたリワークの楽曲が中心となる意欲作に。複雑な情感を巧みに表現する弦楽器の協奏、劇的シーンを高めていくパーカッション、轟くホルンの力強さと温かさ、そうしたライブ・オーケストラと電子音楽に、エイミー・リーのソウルフルな歌声が、これまでの知っていたはずの楽曲に新たな生命を吹き込んでいきます。

“Bring Me to Life”は15年が経ち、私にとって全く新しいものになっているわ」(米ローリング・ストーン誌)とエイミー・リー。「ずっと長い間私の頭のなかにあったもの、ライブで歌う時のニュアンス、自分の生きてきた人生の重みと視点を注ぎ」、そうしたものを組み込んだ新たな命。「このアルバムは私にとって完全なる情熱のプロジェクトだわ。私たちの音楽には、絶大なドラムとギター・サウンドの下に、数え切れない程多くのレイヤーが眠っている。そこにデヴィッド・キャンベルの豪華なアレンジと電子音楽のサウンドを入れて、光を当てたいとずっと願っていたの」。そのアイデアは、一層膨らみ、最終的には弦楽器だけではなくフル・オーケストラになったと振り返ります。

Bring Me To Synthesis for..

今年10月14日からキックオフする全米ツアー『Synthesis Live Tour』には、エヴァネッセンスとして史上初めてオーケストラが同行。「ものすごく興奮しているわ。ヴォーカル、そしてこれまで私たちが築き上げてきた物語、感情に焦点を当てパフォーマンスすることに今からワクワクしているわ」。その一方で今回新たに追加される2つの楽曲について、「合間にものすごく美しいインストルメンタルが流れているの」。「全体を通じて、壮大で、ダイナミックなサウンドトラックのように流れ出るわ」(Loudwire)と”映画音楽作曲家”の側面も垣間見せます。

現地時間10月19日、最新アルバム『Synthesis』より第2弾「Imperfection」(ダウンロード版)ミュージック・ビデオ公開。

オリジナル新曲は来月公開予定、エイミー・リー自身の、そしてエヴァネッセンス自身の「自分自身に正直な音楽」が詰まった最新アルバム『Synthesis』通常盤デラックス盤)は、いよいよ今年秋(※追記、11月8日)にリリースを迎えます。

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