世界が魔法にかかる甘美な哀愁の歌声、ノルウェー11歳少女アンジェリーナ・ジョーダン「Fly Me to the Moon」


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「日本の食べ物はとっても美味しいの!」

1964年のフランク・シナトラ(Frank Sinatra)名カバー、60年代アポロ計画のさなか、その夢と愛を乗せ月へと贈る珠玉のバラード「Fly Me to the Moon」。そのジャズのスタンダード・ナンバーを往年のジャズ・シンガーを彷彿とさせる懐深いソウルフルな歌声でそっと歌い上げるのは、ノルウェーの11歳アンジェリーナ・ジョーダンちゃん(Angelina Jordan)

波乱万丈の半生の果てに生まれる深みある風韻を漂わせるその艶やかな歌声で、あの頃の時代へ、荒寥の煙が染みる追憶の世界にリスナーを誘います(ダウンロード版「Fly Me to the Moon」)。

今年1月最新シングル曲「Fly Me to the Moon」をリリース、翌月同ミュージック・ビデオを公開した。Angelinaは”別の言葉にすると”、「天使」、「メッセンジャー」として知られる。

擦り切れたレコードから流れるような古き魂を宿す歌声で世界に衝撃を走らせたのは、今から約3年前。1歳半からジャズを歌い続けるオスロの少女は、『ブリテンズ・ゴット・タレント』(Britain’s Got Talent)のノルウェー版『Norske Talenter』シーズン6(2014年)に当時7歳で出場。

マイクが大きすぎるくらい小柄で可愛らしい白いドレスを着たお人形さんのような少女は、1941年ビリー・ホリデイ(Billie Holiday)カバーの名曲「Gloomy Sunday」(暗い日曜日、この曲を聞くと自らの命を断つという都市伝説がある)を、人生の機微を穿つ風格の歌声でその哀愁を歌い上げると、審査員の涙と観客の歓声と共に、その衝撃は世界へ(動画は以下に掲載)。

1966年ナンシー・シナトラ(Nancy Sinatra)「Bang Bang」(動画)、ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)「Summertime」(動画)を憑依的な歌声で披露し、ノルウェー中が見守る中、涙の優勝を果たします。

2014年6月、当時8歳ノルウェーTV 2音楽番組『Allsang på Grensen』でダイナ・ワシントン(Dinah Washington)の名カバー「What a Difference a Day Make」を披露(ダウンロード版アンジェリーナちゃんカバー「What a Difference a Day Make」)。エイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)の大ファンだというアンジェリーナちゃん。その髪型はどこかエイミー・ワインハウスを彷彿とさせる。

2014年にはノーベル平和賞でルイ・アームストロング(Louis Armstrong)の「What a Wonderful World」をマララさんらに披露(動画)した他、米ABC長寿番組『The View』にも招待(動画)され、その歌声は瞬く間に大西洋を渡りアメリカ大陸へ。

アラン・ウォーカー前シングル曲「Faded」でもコラボレートした「Sing Me To Sleep」のヴォーカル、ノルウェーのイセリン・ソルヘイム(Iselin Solheim)に代わり、Restrungバージョンの「Sing Me To Sleep」では当時10歳アンジェリーナ・ジョーダンちゃんが異例の抜擢となった。

昨年12月には、世界を席巻するノルウェーのDJアラン・ウォーカー(Alan Walker)の母国コンサート「Alan Walker is Heading Home」でコラボレーション。アラン・ウォーカーのシグネチャー・スタイルとなるフード姿で登場し、その可愛らしいさが深遠な神秘性を増すアンジェリーナ・ジョーダンちゃん。壮麗なオーケストラを背景に、世界的ヒット曲「Sing Me To Sleep」を心の琴線に触れるコンテンポラリー・ヴォイスで歌い上げます。

日本が大好き

2006年エイミー・ワインハウス「Back to Black」のカバー曲。世界を席巻し27歳の若さで2011年、アルコール中毒でこの世を去った。

世界の名だたるメディアで紹介、「次なるエイミー・ワインハウス」とも海外誌で報じられる中、アンジェリーナちゃんは世界をまわり、今年3月には大阪で初来日公演(DOJIMA SPRING LIVE 2017 @ 堂島リバーフォーラム)。


耳を疑うほどの成熟した情感震わす歌声で日本のファンらを魅了し、お茶の間のニュースと共にその歌声をついに日本へと届けます。

Thank You Japan! 🙏🏻🌸 #Japan

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日本を訪れて、そしてコンサートをするのは初めてだったの!日本は今私の大好きな国だわ。日本の素晴らしい人々、そして日本の食べ物はとっても美味しいの!」と先月母国のVG誌のインタビューで明かします。


歌う時はいつも、何か特別なものを感じているの」、「言葉にできないものだわ」そう米People誌に明かす小さな歌姫は、現在自身のオリジナル・ソングを制作中。今年中にもデビュー・アルバムをリリースする予定であることが報じられます。

裸足のジャズ・シンガー

Just sitting here for myself 😊 #angelinajordan #nyc

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ゴット・タレントをはじめ、パフォーマンスでは必ず裸足のアンジェリーナちゃん。そこには深い想いが込められます。

まだゴット・タレントに出場する前、6歳のときイランにいた際、道端で働く孤児の幼い女の子に出会ったアンジェリーナちゃん。「とっても素敵なお靴ね」と女の子から言われると、「ありがとう。欲しい?」とアンジェリーナちゃんは自らの靴をその場でプレゼント。そして女の子の夢を尋ねると、「お医者さんになりたい…、でも私はなれないわ」。

アンジェリーナちゃんの靴をもらった女の子は、アンジェリーナちゃんの夢が叶うよう毎日お祈りを捧げることを告げたといいます。そして7歳になり出場したゴット・タレント。アンジェリーナちゃんは裸足でステージに上り、その歌声を世界中に響かせます。

1941年ビリー・ホリデイの名カバー「Gloomy Sunday」(暗い日曜日)。2014年当時7歳、ノルウェーのゴッド・タレント『Norske Talenter』で涙を誘った。アンジェリーナちゃんの歌声はエイミー・ワインハウス、ビョーク(björk)、ラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)らを想起させると言われる。

後のインタビューで彼女はこう明かします。「夢を諦めるなんて、そんな必要なんかないんだよって、そう私は彼女に伝えたの。だから私は裸足でいるの」。

小さな紅い頬にそっと笑顔を浮かべるアンジェリーナちゃん。そうメッセージを贈り続けるその可愛らしい大きな瞳の奥には、あの狂騒の時代、貧困、人種差別、戦争の深刻化のなかでジャズやブルースに込められた「言葉にできないもの」に通ずる魂とその強き心を宿します。

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