2017 MTVムービー・TVアワード、『美女と野獣』エマ・ワトソン史上初の俳優賞、ヘイリー・スタインフェルドがベルに


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男優賞と女優賞は一つに

現地時間5月7日、今年から映画に加えTV番組も対象となり名前を改めた米MTV主催「2017 MTVムービー・TVアワード」(2017 MTV Movie & TV Awards)授与式が米ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアムにて開催(※日本MTVにて6月10日21時より放送予定)。

司会を務める米コメディアン/俳優アダム・ディヴァイン(Adam DeVine)が野獣に扮し、ヘイリー・スタインフェルド(Hailee Steinfeld)をベル役に、レベル・ウィルソン(Rebel Wilson)をポット夫人役に迎え、(心配なくらい)炎上する舞台で会場を沸かす『美女と野獣』メドレーの豪華絢爛なパロディで幕を明けました。

放送禁止用語を寸止めするアダム・ディヴァイン。観客席にいたヘイリー・スタインフェルドが突然その華やかな黄色のドレス姿のベルになると、エマ・ワトソンは「Cuuuute!!!」!

映画とTVのみならず、男女による性別の垣根を越えて行われたファン投票型の同アワードでは、今年より最優秀男優賞・最優秀女優賞に代わって、男女統一となるジェンダーレス「最優秀俳優賞」(Best Actor)が映画部門・TV部門それぞれに新設。

史上初の俳優賞は

その注目となる史上初の「映画部門・最優秀俳優賞」(Best Actor in a Movie)にディズニー映画『美女と野獣』でベル役を演じた英女優エマ・ワトソン(Emma Watson)が見事受賞を果たし、そのゴールデン・ポップコーンを手にしました。

男優賞と女優賞の統合には各誌から絶賛の声が寄せられている。今年は両部門共に女性が受賞。もし共に男性が受賞していたら…。

「Wow、ありがとう、本当にありがとう」、そして会場が称賛と歓喜に包まれる中、フェミニズムの発言で世界的に脚光を浴びるエマ・ワトソンは「まず最初にこの賞について言わなければならないと感じることがあるの。性別によってノミネーションを分けない史上初のこの賞は、私たちが人類の経験を理解していく形を何か物語っているわ」と語ります。

「…私にとって、演じるということは他の誰かの靴に自分の身を置く能力であって、二つの異なったカテゴリーに分断する必要のないものだわ」と述べると、史上初となるジェンダー・ナチュラルのアワードの会場から歓声が贈られます。

思いやり、そして想像力を働かせる能力に限界があるべきではないわ」、「この賞は、ベルという人間に、そして彼女が表しているものに贈られる賞だと思うの。おとぎ話の村人は、ベルが見る世界よりも小さな世界を、ベルが信じることを望み、そしてより少ない機会しか彼女に与えようとはしなかったわ。そうしたことを真に受けなかった人を演じれてとてもよかったわ」と述べると、再び会場から大きな歓声が寄せられます。

多様性、叡智、混在性、歓び、愛、そうしたものを描き、祝福するこの映画に携わることができ、私はとても光栄だわ」。

ドラマ部門の俳優賞は

隠れたメッセージとして、エマ・ワトソンとミリー・ボビー・ブラウンは二人ともLGBTQ+の非政府団体GLAADのピンバッチ「&」を付けている。

一方、史上初の「ショー部門・最優秀俳優賞」(Best Actor in a Show)に輝いたのは、NetflixのSFホラードラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(原題:Stranger Things)で超能力少女イレブン(エル)を演じる英女優ミリー・ボビー・ブラウン(Millie Bobby Brown)。その受賞スピーチでは涙ながら感謝の気持ちを捧げます。またNetflixドラマ『13の理由』(原題:13 Reasons Why)がプレゼンターを務める「年間最優秀ショー賞」(Show of the Year)では、『ゲーム・オブ・スローンズ』らを抑えて、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』が受賞を果たしました。

ベスト・キス賞

これまで『きみに読む物語』や『トワイライト』シリーズなどが受賞してきた「ベスト・キス賞」(Best Kiss)には、映画『ムーンライト』(原題:Moonlight)の米俳優アッシュトン・サンダース(Ashton Sanders)と米俳優ジャレル・ジェローム(Jharrel Jerome)のキス・シーンに贈られ、「この賞はジャレルと私を超えるもの。キスを超えたものであり、人と違うと感じる人々、不適合者とされる人々、そうした私たちに贈られた賞なんだ」と、マイノリティを代表しこれまでになかったジェンダー・ナチュラル・アワードで訴えます。

長年の功績を称える特別賞にワイスピ

「年間最優秀映画賞」(Movie of the Year)には、現在大ヒット劇場公開中のディズニー実写版映画『美女と野獣』(原題:Beauty and the Beast)が受賞。そして同アワード特別賞「MTVジェネレーション・アワード」(MTV Generation Award)は、これまで個々人に授与されてきた歴史を覆し、『ワイルド・スピード』シリーズ(The Fast and the Furious franchise)が受賞、その長年の功績を称える賞は”ファミリー”に贈られます。

ファミリーをステージに呼んだヴィン・ディーゼル(Vin Diesel)は「2002年、俺はこのステージに立っていたんだ、そしてMTVはポール・ウォーカー(Paul Walker)と俺にベスト・ドュオ賞を与えてくれたんだ。そして15年が経った今、俺はファミリーと共にいる、あなたたちは我々に(長年の功績を称える)ジェネレーション・アワードを与えてくれたんだ」、そして関係者に感謝の気持ちを述べると、「俺は何よりも我々の時代に生きる人々にありがとうと言いたい。肌の色も、どこの国から来たかも問わない、この多文化の映画シリーズを喜んで受け入れてくれて、ありがとう」。

そして「我々の兄弟、ポール・ウォーカーへの愛をなしに、俺はこのステージに立つことも、ワイルド・スピードを語ることもできない」。そう2013年前作『ワイルド・スピード SKY MISSION』(原題:Furious 7)のとき亡くなったポール・ウォーカーへ、ゴールデン・ポップコーンを掲げるドム。「おまえが我々を誇りに思っていてくれたら嬉しい」とその願いを捧げます。

豪華ライブ・パフォーマンス

『美女と野獣』メドレーでキックオフしたライブ・パフォーマンスではノア・サイラス (Noah Cyrus)が先月リリースしたばかりの最新シングル曲「Stay Together」を披露したほか、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のサントラ収録曲「Hey Ma」をコロンビアのレゲトン・スーパースター、J.バルヴィン(J Balvin)ピットブル(Pitbull)、そして元フィフス・ハーモニー(Fifth Harmony)のカミラ・カベロ(Camila Cabello)がその圧巻のパフォーマンスで会場を盛り上げます。またビッグ・ショーン(Big Sean)が最新シングル曲「Jump Out the Window」を披露。

同授与式の前に行われたフェスティバルには、ティーンに絶大な人気を集めるビー・ミラー(Bea Miller)がその「Young Blood」と未公開曲(”Buy Me Diamonds”)で盛り上げます。

そしてヨーロッパでセンセーションを巻き起こしている新星ザラ・ラーソン(Zara Larsson)が登場。今週来日し、多数のイベントを予定している(日本公式サイト)スウェーデンの歌姫が、世界デビュー・アルバム『So Good』より、エド・シーラン(Ed Sheeran)と書き下ろした曲「Don’t Let Me Be Yours」と、エド・シーラン「Shape of You」のメドレーで、その熱狂を2017 MTVムービー・TVアワードへと繋ぎます。

なお、同授与式の模様は日本MTVで6月10日(土)21時より放送予定(公式サイトにて詳細)です。

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