心震わす歌声モリー・ケイト・ケストナー最新曲「Prom Queen」、世界が涙した感動曲「His Daughter」


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18歳にして世界を涙と感動で包んだ新星シンガー・ソングライター

一人の少女の壮絶な生涯をその啓示と共に心震える歌声で描き、当時18歳高校生にして瞬く間に世界を涙と感動で包んだ曲「His Daughter」から3年。先週キリスト教の最大の祝日イースターを前に、現地時間4月14日、モリー・ケイト・ケストナー(Molly Kate Kestner、1995年11月29日生まれ)最新シングル曲「Prom Queen」のミュージック・ビデオが公開されました。

神はそのプロム・クイーンを救った/10代の白日夢/そしてまた張り裂ける心の傷をドレスアップする/神はそのプロム・クイーンを救った/まだ18歳/涙をティアラのダイヤモンドにかえた」、ミネソタ州南東部オースティンの小さな街で育った21歳ストーリーテラーの真骨頂ともいえるその劇的なリリックで始まる「Prom Queen」。誰もが憧れを抱く18歳の少女を主人公に、運命に翻弄されながらもその傷だらけの心をドレスに、涙をティアラのダイヤモンドにかえ、懸命に生きようとする一人の少女の姿を描きます。

ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)やエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)らに影響を受けた胸を衝くソウルフルな歌声のなか、輝く無数のシャンデリアに囲まれる少女と、光閉ざす鏡の前で哀哭のなか崩れ落ちる二つの少女の姿をドラマチックに映し出すミュージック・ビデオ。その虚構と現実の不協和を心揺さぶる映像美で描くダークなミュージック・ビデオには、少女が自らの命を断つまでの心理描写を克明に描く現在話題のNetflixドラマ『13の理由』(原題:13 Reasons Why)の世界観を感じるというコメントも多く寄せられます。

プロム・クイーンは、他人によって作られたラベルの中で自らを失ってしまった人を意味するの」とモリー・ケイト・ケストナーはそのメタファーの意味を明かします。「この曲のプロム・クイーンにとって、そのラベルは美しさと人気。でも私たちみんなが、本当の姿とは異なる与えられるべきでないラベル、アイデンティティを与えられてきたと思うの」。

「His Daughter」

そうした光と闇が交錯する世界で、救いを差し伸べる神の存在。「クリスチャン・アーティストとして自分を位置づけたくないけれども、私の多くの楽曲の背景には信仰があるわ」とモリー・ケイト・ケストナー。敬虔なクリスチャンでもある彼女を一躍時の人にしたのは、2014年4月当時高校生の時、イースター(復活祭)の日にfacebookにアップロードし、数週間にして瞬く間に世界178カ国の人々から6万を越える動画再生回数を集めたオリジナル曲「His Daughter」。そこには悲壮な叫びとともに「Prom Queen」へと繋がる深き愛が綴られます。

“His Daughter”
written by Molly Kate Kestner
日本語訳歌詞

(バース1)
「きっと大丈夫…」
彼女はそう自分に小声で言い聞かせる
その夜彼女はまだ6歳
棚の後ろに隠れる
なぜならパパが少し飲みすぎてしまったから
そしてママが自分の痛みを娘に感じて欲しくなかったから
でも少女は感じていた、ママの痛み

そうして10年が過ぎ去る
父は家を去り
少女は他の男性に愛を探し
懸命に強く振る舞おうとした
しかしあるのは無数の失恋と傷
それでも彼女は何かを感じとりたかった、何かを

そしてベッドに座り
あの女の子たちが言っていたことを考えながら
その目から涙を流し
彼女は泣き叫ぶ…

(コーラス)
「神様、もしそこにいるのなら、
どうか私のお願いを聞いて下さい
私は自分を見失い、怖くてたまりません
私にはどこにも行く場所がありません
ずっとずっと頑張ってきました
でもこれ以上耐えられるかわかりません…
だからもし聞こえていたら、
どうか救いの手を差し伸べて下さいませんか
あなたの娘に」

(バース2)
そうしたなか彼女の道は変わりはじめる
神の恩寵に手を伸ばし掴まり
そして光を目にした
あの夜までは…
一杯なら大丈夫と思い、
そのことが連鎖となり
次に気付いたときには、9ヶ月が経ち
彼女は母になっていた

そしてベッドに横たわり
小さな天使の頭を撫でながら
その目から涙を流し
彼女は泣き叫ぶ…

(コーラス)
「神様、もしそこにいるのなら、
どうか私のお願いを聞いて下さい
私は自分を見失い、怖くてたまりません
私にはどこにも行く場所がありません
ずっとずっと頑張ってきました
でもよい母親になれるかわかりません…
だからもし聞こえていたら、
どうか救いの手を差し伸べて下さいませんか
あなたの娘に」

(バース3)
そうして赤ちゃんは男の子に成長し
彼女の誇りと喜びになっていた
男の子は他のどんな男性よりも彼女を愛し
彼女の心は平穏に満たされた
なぜなら彼女はついに理解したのだから
その神の恩寵を

そして彼女は99歳
ベッドに横たわり、
息子の手を取り告げる
「伝えたいことがあるの…」

(コーラス)
「神様は天にいて
私の祈りを聞いていたわ
私はどうしていいかわからず怯えていたわ
どこにも自分の居場所がなかった
どうすればよいかわからなかったとき
神様はあなたを授けてくれたの

だからもしあなたが自分を見失い不安に襲われ、
一人きりだと感じるとき
心配しなくて大丈夫よ
神様はちゃんとあなたを見守り我が子として愛している
神様がその娘を愛してくれたように
神様がその娘を愛してくれたように
神様がその娘を愛してくれたように

アルコール中毒の父親による暴力のなか棚の後ろで怯える6歳の少女が、やがて予期しない妊娠でシングルマザーとなり、その苦悩の人生と信仰の中で見つけるある一つの真実。6歳から99歳まで壮絶な人生の物語を約6分間の楽曲に集約し、世界に衝撃と感涙を呼んだ「His Daughter」は、YouTubeにアップロード後、映画『スタートレック』シリーズ日系米俳優ジョージ・タケイによる“アメリカの若きアデル”という称賛とともにさらにヴァイラルとなり、米ABC朝の報道番組『Good Morning America』ではセンセーションの「シンデレラ」として特集されます。

モリー・ケイト・ケストナーが涙ながらもわずか15分で書き上げ、(習い始めたばかりながら)祖母の古いピアノで演奏し、壊れかけのiPhoneで撮影された楽曲「His Daughter」。「私自身、幼少時代虐待されたことはなくて、10代で妊娠もせず、私自身の経験ではないけれども、でもそうしたことを話すことができない人々の声のような存在になれるわ」と米ミネソタ公共ラジオでのインタビューで明かします。

メジャー・デビュー曲

深いメッセージ性と情感を込めるサラ・バレリス(Sara Bareilles)のソングライティングに影響を受けたオースティンのシンガー・ソングライターは、昨年2月ロサンゼルスに音楽活動の拠点を移し、昨年11月アトランティック・レコード(Atlantic Records)よりメジャー・デビュー・シングル曲「Good Die Young」をリリース。

教えて、どうして善い人ばかり若くして亡くなってしまうの?/彼らはどこに行ってしまうの?どうして私たちを置いていくの?」、米プリンスが亡くなった昨年4月21日にその悲しみと衝撃のなか書き上げたというソウルフル・アンセム「Good Die Young」について、モリーは「この曲は、全ての世代の人、全ての人種、全ての信仰に捧げる歌だわ。…、それはほんのもう少し光を必要としている世界での希望のキャンドルとなる曲だわ」とFADERに語ります。

カントリー音楽で人気ある物語調の楽曲をはじめ、R&B、ジャズ、ゴスペルなどジャンルの枠を越えて楽曲を制作するモリー・ケイト・ケストナーは、現在ケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)、ウィズ・カリファ(Wiz Khalifa)らにも楽曲を提供する他、今年より本格的に自身の楽曲の数々をリリース予定。

理解されないと感じている人々、希望を失ってしまった人々、人生の中で光を必要としている人々、そうした人々の声になれる音楽を作っていきたいと思うわ」、そう語るオースティンの小さな街で育った”His Daughter”は、声にならない人々のストーリーテラーとなり、揺るぎないその天上の光を涙のダイヤモンドに照らします。

(記事)“Meet Molly Kate Kestner, the Voice Behind YouTube Hit ‘His Daughter'” on ABC
(記事)“Molly Kate Kestner talks about staying grounded—and starting college—after 10 million YouTube views” on Minnesota Public Radio
(記事)“Molly Kate Kestner Remembers Those Gone Too Soon With ‘Good Die Young'” on FADER
(記事)“Molly Kate Kestner Wants You To Look Past The “Prom Queen” Façade” on Galore
(記事)“Check Out YouTube Superstar Molly Kate Kestner’s New Video For ‘Good Die Young'” on Refinery29

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