アヴリル・ラヴィーン、5年ぶり新作より「Head Above Water」ライム病の過酷な闘病描く


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2014年にライム病を発症し闘病生活を送っていたアヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne)が待望の完全復帰。かつてない強さと繊細さを兼ね備え生まれ変わったアヴリルが前作『Avril Lavigne』よりおよそ5年ぶり、”新時代”と語る最新アルバムよりリードシングル「Head Above Water」ダウンロード版)を先週19日リリース、同ミュージック・ビデオが今週自身の34歳の誕生日(現地時間9月27日)に公開された。死を受け入れたというライム病の過酷な闘病生活。苦難を音楽の力に変え、ピアノバラードからドラマティックなオーケストラ・サウンドへスケールを増していくパワフルな「Head Above Water」には、これまでにない力強い歌声で絶望に見出す一条の光、深い信仰を込め、生きる強さを浮かび上がらせる。

今月6日にファンらに宛てた手紙でアヴリル・ラヴィーンは「ここ数年、私は家でライム病と闘っていたわ。肉体的、精神的闘いのなか、それは私の人生で最も過酷な日々だった」。「ベッドやソファーで曲を書いていて、レコーディングも大半はその場所。言葉、歌詞は私の経験から自然と出てきたまさにその通りのもの」。「人生で最も怖かった」と語る闘病生活のなか、病床で書いた最初の曲だという「Head Above Water」。「母が私を抱きしめていたわ。私はその母の腕の中で、この最初の曲を書いたの。私はその真実の物語を伝えようと思う」。

そして私の声が、生き抜く原動力となる/海の中に引きずり込まれるわけにはいかないわ」、「神様、どうか私に息をさせて/溺れさせないで、ますます苦しくなる/祭壇でお会いしましょう/そして私は跪く」、「溺れさせないで(×リフレイン)」

大海原を泳げないわ、こんなにも永遠のように/息ができない」、「神様、どうか私に息をさせて/海の底で息が尽きる/私を救いに来て、待ち続けている/眠りに落ちるには早すぎるわ」、「神様、どうか私に息をさせて/溺れさせないで、ますます苦しくなる/祭壇でお会いしましょう/そして私は跪く」、「溺れさせないで(×リフレイン)/どうか私を水面の上に、水面の上に

生き抜く強い意志で這い上がろうとするほど荒波に呑まれていく絶望のなか、最後の力まで救いと希望を求め祈りを捧ぐスピリチュアルな「Head Above Water」のソングライターには、アヴリル・ラヴィーンに加えて、ウィー・ザ・キングス(We the Kings)のトラヴィス・クラーク(Travis Clark)、そしてセリーヌ・ディオン(Celine Dion)「A New Day Has Come」、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)「Earned It (Fifty Shades of Grey)」のコーライターで同曲音楽プロデューサー、カナダのステファン・マッシオ(Stephan Moccio)。シングルとしては2015年夏季スペシャルオリンピックス「2015 Special Olympics World Summer Games」のチャリティ・シングル「Fly」よりおよそ3年ぶり。2017年3月に移籍したBMGからデビュー作の第1弾シングルとなる。

苦難との闘いをシネマティックなスクリーンに映し出すのは、アーノルド・シュワルツェネッガー主演映画『アフターマス』(原題:Aftermath、2017年)の映画監督エリオット・レスター(Elliott Lester)。撮影期間は(MVとしては)異例にも7日間以上に渡り、先月エリオット・レスターがアイスランドで撮影後、ロサンゼルスに戻りアヴリルのシーンを完成させた。同ミュージック・ビデオはアヴリルが2年以上に渡って構想してきたもので、アヴリルのストーリーラインに基づく意欲作だという。


アヴリル・ラヴィーンは2014年10月、当時30歳の誕生日のときにライム病を発症。当初医師らはアヴリル・ラヴィーンのライム病を突き止めることが出来ず、理解されぬ苦しさに彼女は精神的に追い詰められていたという。2014年12月、アヴリル・ラヴィーンはあるファンに宛てたツイッター・メッセージで、「どうしていいかわからないわ。健康に問題を抱えていてるの。どうか私のために祈りを」(twitter)。2015年4月、People誌でライム病で5ヶ月寝たきりだったことを明かし、「息もできないように感じ、話すこともできず、動けなかったわ」。2015年6月、ABCニュース(動画)で彼女は病名がわからなかった当時の心境を泣きながら語っていた。

約2年間、抗生物質とハーブでの治療を行い、大部分がベッドでの生活、筋力も失い体も弱っていたというアヴリルは「”Head Above Water”は私が最初に歌った曲。それまで2年間歌ってなかったわ。声は弱くなっていると思ったけど、むしろ今までよりも力強くなっていたわ」。「休んでいたことが逆に私の声帯には良かったのだと思う」。今も「生涯の闘い」を続けているというアヴリルは、今年4月ETのインタビューで現在の体の状態について、「ずっと良くなったって感じてるわ」。ライム病の発見が遅れた経験から現在アヴリル・ラヴィーンは「The Avril Lavigne Foundation」で、ライム病の注意喚起、情報提供をはじめとした支援を行っており、チャリティTシャツ#HeadAboveWaterの収益は、経済的に治療が受けられないライム病患者の支援にあてられるという。

Head Above Water

「When You’re Gone」の34歳は自身の公式サイトで闘病時を振り返り、「ある夜、自分は死ぬのだと思い、それを受け入れていたわ。ママは私のベッドで、私を抱きしめていた。私は溺れているように感じたわ」。自分の体が”シャットダウン”していくように感じたという。「水に沈んでいくようで、とにかく息をするため浮かび上がらなきゃ、って」。「小さな声で私は祈り、”神様、どうか私の顔を水面に出したままにさせて下さい”(God, please help to keep my head above the water)。そのとき、このアルバムのソングライティングが始まったの」。「それはとてもスピリチュアルな経験だった。その時から歌詞が私の中から流れ出てきたわ」。

これまで4000万枚を超えるアルバム、8度のグラミー賞ノミネーション、8度のジュノー賞に輝いたポップ・パンク・アイコン。バッド・ガールのイメージが強いものの、もともと敬虔なクリスチャンの家庭に生まれ、教会の聖歌隊でその歌声を磨いたという。自身の信仰を深めることとなった経験を綴った「Head Above Water」は数多くのクリスチャン系メディアでも取り上げられ、「パワフルなワーシップ・ソング」としても注目を集める。全米ビルボード「Hot Christian Songs」部門では「Head Above Water」が初登場第5位を記録(※2018年9月29日付)。「Christian Digital Song Sales」部門(トップ・ワーシップ・ミュージック)では初登場第2位を記録した(※2018年9月29日付)。

今年中にも予定しているという通算6枚目となる最新アルバムについてアヴリル・ラヴィーンはE! News(動画)で、「とってもパワフルなアルバムよ。3年に渡って制作してきたわ」。収録曲について「私自身が曲を書いていて、とても力強く、真実で、心のままに、思いのこもった曲集になってるわ。人々がとても共感できるものになっていると思う」。ここ数年自ら直面したことを歌にしているといい、「どちらかというとヴォーカル主体のレコードで、歌詞や歌声の中の感情を聞くようなアルバム。ピアノ主導でもあるわ」。

音楽を作ることが、苦難を乗り越える大きな力となり、生きる力となったというアヴリル。「このアルバムが人々の心に触れたらと願っているわ。私たちは皆、人生で試練に直面する。不運にも他の人よりも辛い思いをしている人もいる。人生の闘いを通じて、私はこれまで以上に強くなっているわ。私の生まれ変わった歌声そして生き抜く力を、この新しい音楽を通じて、ファンの皆さんと一緒に分かち合うことを楽しみにしているわ」。

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