心震わす美しき歌声、新星ジュリア・ブレナン最新曲「Inner Demons」


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60秒で世界の名だたるレーベルらからオファー、深き内面と対峙するソウルフルなピアノ・バラード

部屋に入ってまず目にするのは、ワン・ダイレクションのポスターね。…、私もいわゆるクレイジーなファン・ガールの一人だわ」そう米ARTISTdirectに語るシンガー・ソングライター、ジュリア・ブレナン(Julia Brennan)は、先日シーズン8で最終回を迎えた米The CWドラマ『ヴァンパイア・ダイアリーズ』をこよなく愛する今どきの女の子。

端麗な容姿に屈託の無い笑顔が愛らしい米ミネソタ州ミネアポリスの18歳。しかしピアノの前に座り、心に触れる如くその鍵盤に美しき旋律を宿すと、寂寞たる内面に注ぎ込むリリックに、心震わすソウルフルな歌声がリスナーを惹き込んでいきます。

人々が心に抱える言葉にできない心の問題を具象化し、その閉ざされた暗闇に光を射し込む。その非凡なソングライティングと内面に訴えかける歌声が異なる空間を越えてリスナーの心に触れていく。

天使たちよ、天使たちよ、お願い、闘い続けて」 、自らの心を襲い支配しようとする内なる悪魔たちとの差し迫る葛藤、助けを乞う痛切な思いが綴られるジュリア・ブレナン最新シングル曲「Inner Demons」

友達が抱える悩みを聞き、ずっと一緒にそばにいる、乗り越えられるよと励まし続けていたというジュリア。しかし「彼女のために何もしてあげられていないと感じたわ。彼女が家庭で抱えている問題、彼女自身が闘っている問題に私は何も解決できていなかったわ」、そう米Idolatorでのインタビューでこの曲が誕生するきっかけを明かします。「彼女が直面している問題について考えたわ、それがどんなに大変なことかということを。そうした気持ちを歌に込めようと、そう決めたの」。

「Inner Demons」
written by Julia Brennan
日本語歌詞

(バース1)
人は言う、彼らを中に入れてはいけないと
「さあもう一度目を閉じて、雑念を取り払って」
私が一人きりになった時、彼らは自ら現れる
内なる悪魔たちは自ら戦火を起こし、
内なる悪魔たちはルールに従うことはないのだから
人は言う、「彼らを打ち負かすんだ、もっと強く闘うんだ、
なぜそんなに早く諦めたりなんかするんだ?」

(コーラス)
天使たちよ、天使たちよ、お願い、闘い続けて
今日は天使たちは私を諦めたりなんかしないよね
悪魔たちは、彼らはそこにいて、蝕み続ける
内なる悪魔たちはただでは去ろうとしないのだから
天使たちよ、私のお願いを聞いて
人生は辛く、人生はフェアではない
天使たちよ、お願い、一緒にいて
痛みを取り去り、恐怖を取り払って

(バース2)
人は言う、辛くはならないだろうって、
人は見えない、私の心の中の闘いを
でも私が背を向けると
悪魔たちは居座り続けるだろう
内なる悪魔たちは天使とうまくいくことはないのだから
欺き嘘をつき盗み壊して傷つける
天使たちよお願い、私をこの反逆者たちから守って
この闘い、私は負けたりしたくない

(コーラス)
天使たちよ、天使たちよ、お願い、闘い続けて
今日は天使たちは私を諦めたりなんかしないよね
悪魔たちは、彼らはそこにいて、蝕み続けるのだから
内なる悪魔たちはただでは去ろうとしないのだから

天使たちよ、天使たちよ、お願い、闘い続けて
今日は天使たちは私を諦めたりなんかしないよね
悪魔たちは、彼らはそこにいて、
彼らは蝕み続けるのだから
内なる悪魔たちはただでは去ろうとしないのだから

天使たちよ、私のお願いを聞いて
人生は辛く、人生はフェアではない
天使たちよ、お願い、一緒にいて
この痛みを取り去り、
この恐怖を取り払って

先週(現地時間2017年3月16日)公開された同ミュージック・ビデオでは、過ぎし時代を感じさせる建物に迷い込むように入った青年と、鏡にしか写らないジュリアの二人が出会い、やがて心を通わせていく幻想的な物語を描きます。

ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー(5 Seconds of Summer)「She Looks So Perfect」MVのフランク・ボーリン(Frank Borin)とボン・ジョビ(Bon Jovi)「Devil’s In The Temple」MVのイヴァンナ・ボーリン(Ivanna Borin)がメガホンを取り、甘美な夢想物語の如く美しき異次元空間を描く同ミュージック・ビデオについて、ジュリアは「このビデオでは、内なる悪魔と共に自分自身が囚われている私自身を表しているの。男性は私のことを心配してくれる人だったり、私を探してくれている人、でも鏡でしか見えないの」とそのBTSで込められた意味を明かします。

鏡でしか出会うことのない二人。その別々の世界にいる二人を繋ぐ鏡は、内なる悪魔たちと闘う葛藤と心の慟哭を綴る同曲の重要な対峙のメタファーともなり、彼女が伝えたいメッセージをリスナーに訴えかけていきます。

クリスティーナ・ペリー(Christina Perri)を彷彿とさせる内面の深い描写力と心に訴えるエモーショナルな美しき歌声にのせ、レイチェル・プラッテン(Rachel Platten)の如く内なる暗闇に光を射し込む同曲には、ジュリア自身も心を動かされたというメッセージが次々に寄せられます。「この曲をラジオで聞いたわ、すぐに恋に落ちたわ」、「とても大好き!どれだけ心に響いたか表現できないくらい。…、聴く度に涙がこぼれるわ」、「とっても美しいビデオだわ、はっきりと表現し難い感情を言葉にしてくれて本当にありがとう…」、「この曲大好き…、皆私たちは天使たちと悪魔たちを抱え闘っていると思うわ。美しい歌詞に美しい歌声だわ」、「この曲を聴くまでは私一人だけだと思っていたわ」、「歌声そしてその歌い方に恋に落ちたわ、本当の音楽だわ 😍」、「自分が見捨てられた存在だと思い始めていたわ、私に内なる悪魔たちがいるから。でも気づいたわ…、私は一人ではないと。この曲は私を変えてくれたわ。本当にありがとう、この曲を作ってくれて。希望を与えてくれたわ」。

メインストリームを席巻するEDMなどクラブ/ダンス・チューン、R&Bサウンドをミックスした現在の潮流とは対照的に、ピアノ弾き語りを主軸とするバラード曲「Inner Demons」。「心から感じる本当のこと、人々が直面する感情をさらけ出すものにしたいと思っていたの、見かけをよくしたものじゃなくて。闇に光をあて、人生は常にうまくいくものではないことを表現したかったの」そう話す彼女の音楽に注目するのは、リスナーだけではありません。

規格外のメジャー・デビュー

「映画や小説のような」デビューと米ニュースで報じられる。メジャー・デビュー後、米ノースウエスト・コニュニティTVのCCX局よりジュリア・ブレナンのTVインタビューが放送された。

とても不思議で思いがけないことだったわ」、そうメジャー・デビューのきっかけを語るジュリア・ブレナン。そのレコード会社は、ソニー・ミュージック・エンターテインメントのコロンビア・レコード(Columbia Records)、あまりにも有名な世界を代表するレーベル。

オーディション番組で名を馳せたわけでもなく、YouTuberとして人気を集めたわけでもなく、高視聴率TV番組やCMで楽曲が起用されたわけでもなく、デモテープを送り続けたわけでもない。それはたった60秒。思いがけないことの連鎖が彼女を表舞台へと導きます。

ミネアポリスのプリマスで家族と暮らす18歳は、昨年7月、ミネソタ州立大学の入学を控える中、鎖骨を骨折する重傷を負い手術に。「鎖骨を骨折してから、暇すぎて狂いそうな感じだったわ」と米CCXのTVインタビューで昨年夏を振り返ります。家にいることを余儀なくされたティーンは、その間楽曲を制作。そしてレコーディングした3曲「A Light to Call Home」、「Inner Demons」、「I’m Not Her」を昨年8月にiTunesで配信。

巧みに韻を踏んだリリック、その非凡なソングライティングを「A Light to Call Home」でもみせる。
 
“A Light to Call Home”
written by Julia Brennan
日本語歌詞
 
(バース1)
傷、それしか私にはない
痛み、それしか感じない
人は立ち止まりじっと見つめる
でも彼らにはわからない
この涙を通して
この痛みを通して
私は再び立ち上がる
 
(コーラス)
私はホームレスかもしれない
でもホープレスではない
ご加護がなくても(fatherless)、恐れはない(fearless)
私には自分がいる、私には自由がある
しかし私は自分の居場所を探し求め続ける
傷を負い続けても、希望を捨てたわけじゃない
溢れる強さと幾多の傷
私は暗闇の中で歩き始める
居場所へ導く光を探し求めて
居場所へ導く光を探し求めて

その後ミネソタ州最大のポップ音楽ラジオ局101.3 KDWBの番組で、「月曜日だけど、でも大丈夫!」、「私の月曜日を最高にして!」がキャッチフレーズのノリの良い朝番組「Hey Dave Ryan Show…Make My Monday!」にポチッと自らのお願いをリクエスト。「自分がオンエアされるなんて思ってもなかったけど、まさかのオンエアで、しかも60秒私の曲を流してくれるなんて知らなくって、でもまさかの放送で。それは本当に不思議なことだったけど、とっても嬉しかったわ」と語ります。

しかし自身が”odd”と表現する不思議なことはさらに続き、シングル曲「Inner Demons」放送後、予想外の反響を呼び、翌火曜日、水曜日には、世界的大手レーベルのコロンビア・レコード、ユニバーサル・レコード等、レコード会社3社から連絡が。最初はイタズラだと思い、友人の弁護士にも確認。「3つのレコード会社からオファーがあって、みんなものすごくいいところで。とっても決断するのが難しくて、…、最終的にはコロンビアという心の声で決めたわ」と米Idolatorで明かします。

60秒の月曜日から、火曜日、水曜日と、全てのことが信じられないくらいものすごく早くて」、「NYCに行ったことはなかったけど、…、初めてNYCに飛んで行き、アデルのコンサートに行って、翌日レコード契約して、もう信じられないくらい興奮した初めてのNYCだったわ」と昨年9月に契約したレコード契約を語ります。

まるで規格外の鮮烈なデビューとなったジュリア・ブレナン。わずか60秒の奇跡、しかしそこには世代を超える長き音楽の血筋も流れます。4歳からピアノを学び続けてきたジュリア、その母は元ウェディング・シンガーで全米各地をまわり、1951年のミス・ミネソタでピアノ演奏に長ける父方の祖母は、ボブ・ホープ(Bob Hope)と共にカントリー音楽を披露し全米各地へ。姉は歌を、弟はドラム、ギターを弾き、音楽が身近な家族と共に、今もミネアポリスのプリマスで暮らす18歳は、大学生活スタートを延期させ、現在は音楽活動に専念。

テイラー・スウィフト(Nathan Chapman)の全アルバムを手がけるグラミー賞受賞米音楽名プロデューサー、ネイサン・チャップマン(Nathan Chapman)、そしてクリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)、シャキーラ(Shakira)、ドートリー(Daughtry)、ケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)らを手がける米ヒットメーカー、バスビー(Busbee)ら米音楽界を代表する名だたるプロデューサーをはじめ、CCMスター、クリス・トムリン(Chris Tomlin)で知られる音楽プロデューサー/ソング・ライター、マット・ブロンリーウィ(Matt Bronleewe)と共に楽曲を制作し、現在デビュー・アルバムの完成を目指します。

『ヴァンパイア・ダイアリーズ』の最終話が近づくにつれ、「涙が止まらないわ😩 」、「まだ心の準備ができていないよ」、「ドラマ続行の請願を😩」、「(最終回)観てなかったからSNS避けまくってた😅」と可愛らしいツイートが多いジュリア・ブレナン。そんな18歳の人生を瞬く間にコロンビア・レコードへと導いた曲「Inner Demons」について、彼女は次のように語ります。「“Inner Demons”は、苦悩があるということ、心に抱える問題があるということ、そうした事実に光を当てるような曲だわ。それでもいいんだということ、心痛、心に葛藤があるということを話してもいいんだよ、ということを謳うものだわ。内なる悪魔たちに立ち向かい、そしてそれを表に現すの、そういう曲だわ」。

(記事)“Julia Brennan’s “Inner Demons”: Interview & Video Premiere” on Idolator
(記事)“Julia Brennan Talks ‘Inner Demons'” on ARTISTdirect

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