コリー・マークス、波乱のバラード「Out In The Rain」リジー・ヘイルとタッグ組む


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アウトロー・カントリーをルーツに、ロックとメタルを融合したカナダの”アウトサイダー”、コリー・マークス(Cory Marks)。カントリーの五原味とロックの豊富なスパイスを巧みにかき混ぜ、人生の瞬間を生々しくリアルに炙り出す型破りな彼の音楽スタイルは、カントリー・ファンもロック・ファンも魅了している。現地時間8月7日にそのデビュー・アルバム『WHO I AM』ダウンロード版 / Spotify)がリリース。なかでも重厚なナンバー「Outlaws & Outsiders」や、ヘイルストーム(Halestorm)のフロントウーマン、リジー・ヘイル(Lzzy Hale)とタッグを組んだバラード「Out In The Rain」は、斬新なサウンドで予想を裏切る。

運命に翻弄され引き裂かれていく男女の葛藤と苦難、傷心を描く「Out In The Rain」では、それぞれの道を歩んできた二人が出会うべくして出会いぶつかり合う。「Out In The Rain」はそんな二人が歩んでいく道を描く。

(バース1)「〈Cory Marks〉俺たちは若く、どこにいるのかもわかってなかった/〈二人)それでも俺たちは歩き続けた、その代償を知らずに/〈Lzzy Hale〉私たちに戻る道はない、先に広がる道だけ/〈二人〉共に歩んできた過去に悔いはない」、「〈Cory Marks〉一緒にいてほしいと頼んだのはおまえだった/〈Lzzy Hale〉あなただった、私を突き放したのは」(コーラス:二人)「雨に打たれて、何日も/ずっとここにいる、嵐の中で/雨に打たれよう、おまえの気持ちが変わるまで(あなたの気持ちが変わるまで)/この嵐に生きてきた/雨に打たれて」

(バース2)「〈Lzzy Hale〉 月日だけが流れていく/それでも私はこの道にいる、最後まで/〈Cory Marks〉星空が思い出させる、俺たちが一つだった日々/〈二人〉全ての空が崩れ落ちる前」、「〈Cory Marks〉難しくしたのはおまえだった/〈Lzzy Hale〉ここまで追い込んだのはあなた」(コーラス:二人)「雨に打たれて、何日も/ずっとここにいる、嵐の中で/雨に打たれよう、おまえの気持ちが変わるまで(あなたの気持ちが変わるまで)/この嵐に生きてきた/〈Cory Marks〉雨に打たれて/〈Lzzy Hale〉雨に打たれて/〈Cory Marks〉雨に打たれて」

(ブリッジ:Lzzy Hale)「雨の中で/あなただった、私を突き放したのは/あなただった、遅すぎることなんてないから」

(コーラス)「〈Lzzy Hale〉何日も、雨に打たれて/ずっとそばにいる、この嵐の中で/雨に打たれよう、あなたの気持ちが変わるまで/この嵐に生きてきた」、「〈Cory Marks〉雨に打たれて、何日も/ずっとそばにいる、嵐の中で/雨に打たれよう、おまえの気持ちが変わるまで/この嵐に生きてきた」、「〈二人〉雨に打たれて(Out In The Rain)」

コリー・マークスが自身の経験をもとに書いたというロック・バラード。デビュー・アルバムのリリースに併せて公開されたそのミュージック・ビデオでは、薬物を断つことができない恋人と衝突し向き合おうとする男の苦悩を描く。カントリーらしい自伝的ストーリーテリングをベースに、荒々しくも深みのあるカントリー・ボイスと、かすれながらハードロックの魂をぶつけるリジーのエモーショナルな歌声が哀愁のバーで一つになり、先の見えないドラマチックな物語を体感させる。

ジャンルの枠にとらわれないマークスの自由でユニークな音楽性は彼の故郷、カナダ・オンタリオ州の北東部、ニピシング湖の畔にある自然豊かな田舎町ノースベイで生まれた。10歳でドラムを始めたマークスは、ディープ・パープル(Deep Purple)、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)、ラッシュ(Rush)らに強い影響を受けながら、両親のレコードから流れるクラシック・カントリーからウェイロン・ジェニングス(Waylon Jennings)やマール・ハガード(Merle Haggard)のアウトロー・カントリーに傾倒し、ハードロックやメタルとクラシック・カントリーが彼の中で自然と一つになっていった。

大柄な体格を生かし大学時代は”氷上の格闘技”、アイスホッケー選手として活躍。大学時代もプライベートで音楽を続けていたというマークス、音楽の道に進むきっかけとなったのは、地元の小さなバーでたまたま担当のミュージシャンが休憩していた時に声をかけられステージに上がった時だった。「人で溢れた小さなバーだった。二曲オリジナルを歌って、二曲はカバーだった。演奏後、人々がやってきて次はどこで歌うのか聞かれたんだ。俺はそれに答えられなかった、誰かの前で歌ったのはまさにその時が人生で始めてだったから」とマークス。そこからバーに通いステージに上り続けた彼は、その道を前に進み続けた。

5年をかけて作り上げられたデビュー・アルバム『WHO I AM』の音楽プロデューサーは、カナダのグラミー賞にあたるジュノー賞を数々受賞しているケヴィン・チャーコ(Kevin Churko)と息子ケイン・チャーコ(Kane Churko)。オジー・オズボーンやシャナイア・トゥエイン(Shania Twain)らを手がけてきた親子は、ウェイロン・ジェニングスやマール・ハガードのカントリーと、ロックやメタルを一つにしたいというマークスと意気投合した。「ついに完成してすごく興奮している」とマークス、「『WHO I AM』は俺の人生の過去5年間の物語を語っている」、「いい思い出も悪いのも、メチャクチャなやつも。人生の浮き沈みが詰まったアルバム、みんなも少なくともどれか一曲は共感できると思う」。

圧倒的なサウンドの収録曲「Outlaws & Outsiders」では、ファイヴ・フィンガー・デス・パンチ(Five Finger Death Punch)のフロントマン、アイヴァン・ムーディー(Ivan Moody)、カントリー歌手トラヴィス・トリット(Travis Tritt)、モトリー・クルー(Mötley Crüe)のミック・マーズ(Mick Mars)と枠を超えてコラボし、ストリーミングで世界1200万回、動画再生回数は1700万回を超え、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツのラジオ・チャートなどでグローバル・ヒットとなった。デビュー・アルバムについてマークスは「ロックとカントリー、そしてほんの少しメタルをミックスしている。オジー・オズボーンとマール・ハガード、エリック・チャーチ(Eric Church)が一緒にアルバムを作ったらこんな感じのアルバムになるんじゃないかな」、「こういったアルバムはカントリーでもロックでも見られないものだから、すごく誇らしく思っている」。

「Out In The Rain」も組み合わせの妙が光る。エヴァネッセン(Evanescence)のエイミー・リー(Amy Lee)をはじめ、マシン・ガン・ケリー(Machine Gun Kelly)、リンジー・スターリング(Lindsey Stirling)、イン・ディス・モーメント(In This Moment)など様々な豪華スターらとコラボしてきたリジー・ヘイルは、今回のコラボについて「彼と一緒に仕事をしてインスパイアされたのは、まさにコリーのハート。心から真実を語っているのがすごく伝わってきて、その痛みや彼にこの曲を書かせた当時の苦悶が痛いほど伝わってくる」。「全体を通じてこの歌で私が一番好きなところは、コリーと私がしている”会話”ね。愛を写実的に鋭く捉え、まさに二人の物語を追体験させる」。そして「私が最も惹かれるのは、何度聴いても答えが出ないこと。二人は別れているのか?よりを戻しているのか?まさに難局を切り抜けようとしているか?答えは聴く人次第だと思うわ」。そしてリジーの存在感が中盤からその答えを変えてくる。マークスはこうしたコラボを共演以上のものとして考えている。

マークスはドイツのCNTRYで次のように語っている。「『Outlaws & Outsiders』ではこの曲を定義づけるアーティストを望んでいた。彼らはそれぞれのジャンルでそれぞれユニークな個性を持っている。彼らは皆、思慮深く独自のスタイルをもっている。それこそがとても大切なことだ。そしてロック・バラード『Out In The Rain』、リジー・ヘイルはとにかく最高だった。彼女の歌声はとてもユニークで力強く、それがまさにこの歌に命を吹き込んでくれた。以前エリック・チャーチと歌っている彼女の歌声を聞いたことがあってわかっていたよ、彼女は本当に並外れた人だと」。デビュー・アルバム『WHO I AM』のトラックリストは以下の通り。

『WHO I AM』
1. Devil’s Grin
2 . Outlaws & Outsiders
3 . Good To Be Us
4 . Blame It On The Double
5. Another Night In Jail
6 . Who I Am
7 . Drive
8 . Better Off
9 . My Whiskey Your Wine
10 . Keep Doing What I Do
11 . Out In the Rain (feat. Lzzy Hale of Halestorm)
12 . She’s Hollywood (BONUS)
13 . My Whiskey Your Wine (BONUS) (Acoustic)

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