日本のロボット玩具を起源に、80年代アメリカでアニメ化、2007年よりマイケル・ベイ監督/製作総指揮のもと実写映画化され、これまでに世界興行収入4800億円を超える映画『トランスフォーマー』シリーズ。その初めてのスピンオフ作品で、映画『スウィート17モンスター』(原題:The Edge of Seventeen)のヘイリー・スタインフェルド(Hailee Steinfeld)を主演に、80年代アメリカを舞台に10代の少女とバンブルビーの出会い、絆を描くSFアクション映画『Bumblebee』(仮題:バンブルビー)の予告編が、現地時間6月5日公開されました。
第1作目『トランスフォーマー』よりも20年ほど遡る1987年、カリフォルニアの小さなビーチタウン。ヘイリー・スタインフェルド演じるチャーリー(Charlie Watson)は、18歳の誕生日、ジャンクヤードのオーナーから廃品状態となっていたフォルクスワーゲンの可愛らしい黄色の中古車ビートルをもらい、家に持ち帰ると。トランスフォームし現れたのは、アメリカ政府から追われ、ガラクタに身を隠していたバンブルビー。
「あなたは誰?」、「話せる?」、「傷つけたりなんかしないわ」。「あなたの名前は?」セクシーなシボレー・カマロで誰よりも勇敢にオプティマス・プライムと共に戦う20年後とは正反対の姿。部屋の隅で怯えるバンブルビーにチャーリーが手を差し伸べ──。
女性主演×女性脚本
“マイケル・ベイ・イズム”は控えめに、これまでの『トランスフォーマー』シリーズとは色彩を異にする映画『バンブルビー』の監督には、日本のおとぎ話をルーツにした2016年3Dアクション・ファンタジー・アニメ映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』(原題:Kubo and the Two Strings)のトラヴィス・ナイト(Travis Knight)。
もともと男の子向け玩具、アニメながらブロックバスターの実写化となった映画『トランスフォーマー』フランチャイズでは、今回初めて女性のヘイリー・スタインフェルドが主演を務め、脚本でも今回『トランスフォーマー』初の女性脚本家を起用。映画『Shut In』のクリスティーナ・ホドソン(Christina Hodson)がそのストーリーを手がけます。
人間と宇宙人の友情描く『E.T.』のヴァイブに、途中『シェイプ・オブ・ウォーター』な雰囲気も漂わせる予告編映像冒頭では、「ドライバーが車を選ぶんじゃない、車がドライバーを選ぶんだ。それは神秘的な絆だ」。第一作『トランスフォーマー』で、バーニー・マック(Bernie Mac)演じる中古車店ディーラー、ボビー・ボリビアが、車を選びにやってきたシャイア・ラブーフ(Shia LaBeouf)演じるサムに告げたシンボリックな言葉。第一作の予告編でも流れ、原点回帰をも伺わせます。
『トランスフォーマー』シリーズは、これまで2007年『トランスフォーマー』(原題:Transformers)、2009年『トランスフォーマー/リベンジ』(原題:Transformers: Revenge of the Fallen)、2011年『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(原題:Transformers: Dark of the Moon)、2014年『トランスフォーマー/ロストエイジ』(原題:Transformers: Age of Extinction)、2017年『トランスフォーマー/最後の騎士王』(原題:Transformers: The Last Knight)の5作リリース。
北米興行収入では、2作目をピークに減少傾向が続いており、2019年に公開予定されていた第6作目『トランスフォーマー』次回作について、先月パラマウント社はリリース・スケジュールから外すことを発表(現地時間2018年5月23日)。『トランスフォーマー』の第6作目が一旦白紙となるなか、今回スピンオフ映画『バンブルビー』の予告編が公開されました。
キャストには、今最もアツい米プロレスラー、ジョン・シナ(John Cena)がトランスフォーマーのハンター・エージェントとして加わり、これまで『トランスフォーマー』シリーズ全5作を手がけたマイケル・ベイ(Michael Bay)監督はプロデューサーとして参加。同シリーズ製作総指揮を務めていたスティーブン・スピルバーグ(Steven Spielberg)は引き続き製作総指揮として加わり、『トランスフォーマー』らしい迫力ある戦闘シーンも満載します。
先週1日にMNEKとコラボレーションした新曲「Colour」(記事)をリリースしたばかりのヘイリー・スタインフェルドは、映画『バンブルビー』の撮影について「本当に信じられないくらい素晴らしい経験だったわ」、「バンブルビーと心が通ったわ」(Hollywood Reporter)。どこか可愛くて感動呼ぶ映画『バンブルビー』は、クリスマスにあわせ、2018年12月21日に全米一般劇場公開予定です(※追記、日本では2019年3月22日公開)。