AGT2019 ラッパーのジョセフ・アレン、ゴールデンブザーの「Footprint」


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彼の夢は地球に生きた証を残すこと、NBC才能オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』(原題:America’s Got Talent)シーズン14の第2週「Auditions Week 2」が現地時間6月4日に放送され、アリゾナ州フェニックスのラッパー、ジョセフ・アレン(Joseph Allen)がオリジナル・ソングでゴールデンブザーを獲得しました。

ジョセフ・アレン作詞作曲による「Footprint」。キリスト教では多くの人々に感動と力を与えてきた「Footprints」(Footprints in the Sand、フットプリント)という有名な詩がある

2歳の頃両親が離婚、その後両親がそれぞれ再婚し12人の兄弟姉妹の末っ子として大家族のなかで育ったというジョセフ・アレン、ステージに登場すると異例にも会場から沸き起こる歓声。「アリゾナ州フェニックスの大学に通ってます」とジョセフ、すると再び会場の一部から大歓声。審査員ガブリエル・ユニオン(Gabrielle Union)は「彼らも同じ大学の子たちかしら?」、ジョセフは「同じだと思う(笑)」

この映像が収録されたのは今年3月20日、ジョセフは自身が通っていたキリスト教系のグランドキャニオン大学(Grand Canyon University)の春休みにAGTに出場。同大学の学生新聞によると陽気な彼の周りには自然と人が集まり、大学の人気者だったといい、彼のAGT出場を知った同じ大学の学生らがAGTに集まったといいます。「なぜ今年この番組に出場しようと思ったのか?」という審査員サイモン・コーウェル(Simon Cowell)の質問に、ジョセフは「自分は世界に大きな影響を与えられる人間だと思っている。死ぬ前に自分がどれだけ地球に足跡を残せるか見たいんだ」。

この日21歳のシンガー・ソングライターはみんなのために書いたという「Footprint」を披露。インスピレーショナルな序盤からユーモアに富んだラップで、「バックステージのみんな、怖がらないで/間近でみるとサイモン・コーウェルはテディベアみたい」、そして視聴者に訴え「アメリカ、ちゃんと聞こえてるか?/この若造が夢を追ってここにいるんだ」、「人生の瞬間は、訪れては過ぎ去っていく/挑戦しなければ、決してわからない/君のハートは立ち上がる時だと告げる/自分に問いかける、失うものは何だと/嵐になり雨が降る時、それは全ての人に同じく降りかかる/しかし今日からは、世界は知ることになる、俺の名…」

アップリフティングなビートからエモーショナルなフィニッシュで会場は歓声に包まれ、先週コーディ・リーにゴールデンブザー(記事)を贈ったガブリエル・ユニオンは「私たちはあなたが夢を叶える姿を見ているわ」。サイモン・コーウェルは「こんなことは一度もなかったよ、歌う前からスタンディングオベーションが送られるなんて」、「世界の人々はみんな君の大学に行くべきだね、冗談抜きに」。「君には素晴らしいエネルギーがある、声もいい。素晴らしいトーンだ」とサイモン、「歌い始める前から盛り上がるところを目にして驚いたよ」、「素晴らしいオーディションだった。すごく気に入ったよ」。

そしてこれまで数々の名シーンを生んできた審査員ホーウィー・マンデル(Howie Mandel)、ジョセフの歌詞”人生の瞬間”とかけ、「君が歩いて出てきた瞬間から、君の笑顔は生き生きしている。活気溢れる表情で歩いてきた、それこそ人生というものだ」。「人生とは瞬間の連続、家で見ている人々は話している、この瞬間のことを。この会場にいる人々は話している、この瞬間のことを。人々は…」、そして机に上り「君は足跡を残したいと言ったよな!!」、「それなら君に必要な足跡とやらを、私が君に授けよう!!」とゴールデンブザーに”フットプリント”。

ジョセフ・アレンは今年4月にグランドキャニオン大学を卒業。在学中はデジタル・プロダクションを学び、1年生のときに自身でライティング、プロダクション、レコーディング、マスターリングを行い、10曲収録のアルバム『The College Lifestyle』を制作。同大学の学生新聞によると、希望の才能として大学で特集されるなどカリスマ性を放っていた彼へのゴールデンブザーで、AGT放送翌日のキャンパスは彼の話題でもちきりだったといいます。

グランドキャニオン大学学長Brian Muellerは今回のゴールデンブザーに「アメリカズ・ゴット・タレントを見た時、私には全く驚きではなかった。彼には人々に影響を与える何かがある。彼は熱心で、カリスマ性があり、人を大切にし、大学にたくさんの友だちがいる。ああいう舞台に立ったら、彼は人々をまさに明るくさせる」(GCU Today)。Brian Muellerは学長室で何度かジョセフ・アレンと会ったといい、「彼はこの大学生活を心から愛していると語り、その経験を他の学生に伝えるために彼のラップ動画を使いたいと望んでいた」、「彼に会った時すぐにわかったよ、彼はエンターテインメントのような世界できっと成功すると」。

ゴールデンブザーを獲得したジョセフ・アレンはジャッジ・カットのラウンドを通過しライブショーとなる準々決勝(Quarterfinals)の舞台に送られます。準々決勝は再来月8月以降に開催、次回のオーディション・ウィーク3は来週6月11日(日本時間6月12日水曜日)に放送される予定です。

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