バンクーバーオリンピック開会式のCDアルバムがカナダで好調のセールス


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Olympic winter Games - Vancouver 2010 Opening ceremony

日本時間今月14日に開幕し、いよいよ後半戦に突入したバンクーバー冬季オリンピック(Vancouver 2010 XXI Olympic Winter Games)ですが、そのオープニングセレモニー(開会式、Vancouver 2010 Opening Ceremony “To Inspire the World” at BC Place Stadium)で披露された楽曲等含むサウンドトラック『Sounds of Vancouver 2010: Opening Ceremony Commemorative Album』(カナダ、2010年2月13日リリース)が早くもリリースされ、2月18日付カナダHMVのCDセールスランキングでは総合第5位を獲得しているとのことです。

収録曲等は以下の通りです。

サウンドトラック『Sounds of Vancouver 2010: Opening Ceremony Commemorative Album』
“Sounds of Vancouver 2010: Opening Ceremony Commemorative Album”

日本iTunes

1. Fire On The Mountain – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
2. Canadian Athletes – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
3. Bang The Drum – Bryan Adams/Nelly Furtado(ブライアン・アダムス&ネリー・ファータド)

Winter Olympics - Opening Ceremony

4. O Canada – Nikki Yanofsky(ニッキ・ヤノフスキーによるカナダ国歌「オー・カナダ」)

Winter Olympics - Opening Ceremony

5. Aboriginal Welcome – Singers & Drummers of the Four Host First Nations
6. Hymn To The North (Feat. Donald Sutherland) – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
7. Sacred Grove (Feat. Donald Sutherland) – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
8. Ordinary Miracle & Fantasy Ballet – Sarah McLachlan(サラ・マクラクラン)

Winter Olympics - Opening Ceremony

9. Rhythms Of The Fall – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
10. Who Has Seen The Wind – Donald Sutherland
11. Both Sides Now – Joni Mitchell(ジョニ・ミッチェル)
12. Storm – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
13. Peaks Of Endeavour – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
14. Raising Of The Olympic Flag – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
15. We Are More – Shane Koyczan
16. Olympic Anthem – Measha Brueggergosman(ミーシャ・ブルガーゴーズマン)

Winter Olympics - Opening Ceremony

17. Parade Of Athletes – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra
18. The Olympic Flame – The 2010 Vancouver Olympic Orchestra

| iTunes日本 | HMV日本 | タワー・レコード | MUSICO | リッスン・ジャパン |

※最も高評価だったk.d.ラング(k.d. lang、以下の写真)のパフォーマンスによるレナード・コーエン(Leonard Cohen)の世界的名曲「ハレルヤ」(Hallelujah)は収録されていないようです。もっとも、k.d.ラングによるこの曲は同じく2月12日にEP盤「Hallelujah」としてリリースされています。また2月15日にリリースされたアルバム『Recollection』にも収録されています。

Opening ceremony - Vancouver

バンクーバー冬季オリンピック開会式パフォーマンス
Vancouver 2010 Opening Ceremony Performance

トップシークレットとされてきたバンクーバーオリンピックの開会式のパフォーマンスをめぐっては、セリーヌ・ディオンをはじめ多くの世界的アーティストがいるカナダということもあり、海外メディアの間でも様々な憶測が飛び交い話題となっていましたが、一部メディアでリークされていたサラ・マクラクラン(Sarah McLachlan)とブライアン・アダムス(Bryan Adams)、ニッキ・ヤノフスキー(Nikki Yanofsky)の登場を除いては、最も注目されていたセリーヌ・ディオン(Celine Dion)や、バンクーバー出身のマイケル・ブーブレ(Michael Buble)らの開会式でのパフォーマンスはなく、大方の予想、期待とは異なる展開となったようです。

Winter Olympics - Opening Ceremony

アトランタオリンピック(Games of the XXVI Olympiad)の開会式でセリーヌ・ディオンは「The Power Of The Dream」を既に披露していますが、まだ閉会式もあるということでまだわかりませんね!(※追記、カナダのメディアが報じた情報によると、セリーヌ・ディオンとジョニ・ミッチェルの登場はないとの確認が事前に公表されたとのことです。)

閉会式も開会式と同様トップシークレットとなっているようですが、トリノオリンピック(XX Olympic Winter Games、2006)の閉会式でカナダ出身のアヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne)がバンクーバーオリンピックのプロモーションとして「Who Knows」を披露しているように、次のオリンピックへ繋げる意味合いを持つ側面もあるようですので、ソチオリンピック(XXII Olympic Winter Games、2014)のプロモーションとしてロシアのアーティストが登場する可能性もなくもありませんね。(※追記、ロシアのアーティストによるパフォーマンスはなかったようです。)

※2010.3.1追記、閉会式に登場したアーティスト・楽曲(※登場順)は以下の通りです。

“Let’s Have a Party” by エヴァ・アヴィラ(Eva Avila), ニッキ・ヤノフスキー(Nikki Yanofsky),and デレク・ミラー(Derek Miller)
“Olympic Hymn”(「オリンピック賛歌」) by ベン・ヘップナー(Ben Heppner)
“Long May You Run” by ニール・ヤング(Neil Young)
“The Maple Leaf Forever” by マイケル・ブーブレ(Michael Bublé)
“How You Remind Me” and “Burn It to the Ground” by ニッケルバック(Nickelback)
“My Happy Ending” and “Girlfriend” by アヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne)
“Wunderkind” by アラニス・モリセット(Alanis Morissette)
“Your Love Is a Lie” by シンプル・プラン(Simple Plan)
“Cha-Ching” by ヘドリー(Hedley)
“Emmène-moi” by マリーマイ(Marie-Mai)
“Eye Know Something” by ケオス(k-os)

※後日時間があれば個別記事にて写真等掲載できればと思っています。カナダの豪華アーティストが勢揃いしましたね!

 

なお、同じく閉会式もサウンドトラック『Sounds of Vancouver 2010: Closing Ceremony』が3月にリリースされる予定とのことです。(※追記、開会式と閉会式のCDがセットになったデラックス・バージョン『2010 Olympics: Deluxe Edition (2 CDs – Opening & Closing Ceremony CDs) 』も本日3月1日リリースされました。)

以下簡単ですがバンクーバーオリンピックの開会式の注目のカナダ国歌斉唱のパフォーマンスをピックアップしてみました。

カナダ国歌斉唱:ニッキ・ヤノフスキー
National anthem “O Canada” by Nikki Yanofsky
Opening Ceremony

カナダ出身スノーボーダー、ジョニー・ライアル(Johnny Lyall)が巨大スクリーンから競技場に現れ、五輪のリングをエアでくぐり抜けるというダイナミックなパフォーマンスで始まったオリンピック史上初となる屋内オープニング・セレモニー。その重大なカナダ国歌斉唱を担うことになったのは、以前記事『バンクーバー冬季オリンピックの公式テーマソング~海外編』でも触れたカナダケベック州モントリオール出身で現在弱冠16歳の天才少女ジャズ・シンガー、ニッキ・ヤノフスキー(Nikki Yanofsky)となりました。

カナダ公式サイトで「I Believe」がフル試聴できます!

ニッキ・ヤノフスキーは、その新曲「I Believe」がバンクーバー冬季五輪の放映権を獲得しているカナダ最大の民放テレビ放送局CTVのその公式テーマソングに起用され、そのコマーシャルがモンスター視聴率を誇るNFL第44回スーパーボウルで放送されたこともあり、それ以降現在までカナダiTunesの全カテゴリーを対象とする「トップ・ソング」部門で、キーシャやテイラー・スウィフト、レディ・ガガやブラック・アイド・ピーズら強豪をおさえ、1位を独占するなど、カナダで最も話題となっていたアーティスト。

【試聴】“I Believe” on カナダNikki Yanofsky公式サイト
※ヘッドフォンの「Listen!」をクリックすると「I Believe」他ニッキーの楽曲が再生されます。

そのニッキ・ヤノフスキーがカナダ国旗掲揚の際にカナダ国歌「O Canada」を英語とフランス語で見事な歌唱力で披露し、日本のメディアでも大きく話題となっているようです。

【BARKS】「バンクーバー五輪開会式、16歳の天才美少女シンガーはニッキー

非常に高評価一色の日本メディアですが、一方海外メディアでは、米大手新聞社「ニューヨーク・タイムズ」でのコメント(コチラ)やカナダ大手新聞社「Times Colonist」に掲載されているカナダ国民の反応(コチラ)にあるように、ジャズ風でバラード調に大きくアレンジされてしまった国歌に対する非難・批判もあるようです。

国歌という繊細な問題だけに、賛否両論という形になっているようですが、もっともニッキ・ヤノフスキー自身に対する歌唱力に対する評価は大きいようです。

ちなみにニッキ・ヤノフスキーの学校長は「正直言うと、赤いドレスと赤い靴を履いた彼女をテレビで見たときは息が止まりそうになって、泣いてしまったよ。彼女は凄すぎる」とコメントしているようです。(コチラより)

2009 New York Philharmonic Spring Gala

あまりカナダ国歌を聞いたことがなかった私としても、ドーム型屋内競技場という音響的な問題を差し引いても、ニッキ・ヤノフスキーの歌声に思わず鳥肌が立ってしまうようなそんな深い感銘を受けたのですが、国歌という点に関してはカナダ国民にはやや複雑な気持ちもあったかもしれませんね。個人的には非常に魅力的な国歌に思えたのですが。。

海外ではk.d.ラングによる「ハレルヤ」が高評価という印象が強いですが、個人的にはニッキ・ヤノフスキーの歌唱力も非常に輝いていた印象を受けました。

米ビルボード「カナディアン・ホット100」部門で第1位

なお、このバンクーバー冬季五輪開会式でのパフォーマンスによる影響か、ニッキ・ヤノフスキーの「I Believe」が、2月27日付米ビルボード「カナディアン・ホット100」部門では先週の44位から一気に第1位へ急浮上し大きく話題となっているようです。

またセルフ・タイトルの1stスタジオ・アルバム『Nikki』(邦題『フォー・アナザー・デイ』)を4月27日にリリースすることが正式に決定。「I Believe」を手がけたフィル・ラモーン(Phil Ramone)らが制作にかかわる本作では、ジャズからブルース、R&B、POPに近いスタイルになるようです。今大きく話題となっているアーティストだけに、デビュー・アルバムも注目を集めそうですね!

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