夢を信じる力、天使のシンフォニーOne Voice Children’s Choir少年少女合唱団「When You Believe」


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10/2(月)福岡、選抜23名による来日公演(記事末尾にて追記)

「この合唱団の一員になれて本当に嬉しいわ!」、そう喜びを滲ませるのは米ユタ州4歳から18歳の150人の少年少女からなるソルトレイクシティ合唱団「One Voice Children’s Choir」(ワン・ヴォイス・チルドレンズ・クワイヤー)の12歳少女、リース・オリヴェイラ(Reese Oliveira)。歌に込められた思い、歌うことの素晴らしさが全身から溢れ出るように歌うその姿には、何か忘れていたものを呼び起こすような不思議な力を秘めます。

今月6日に公開されたカバー・ビデオでは、”マサ“こと福田真史さん(41歳)率いる合唱団が、不朽の名曲「When You Believe」ダウンロード版)にのせて、信じることの大切さ、夢と感動をその壮麗な歌声とともに届けます。

史上最大規模の上陸作戦として知られる第二次世界大戦ノルマンディー上陸作戦の激戦地、フランス・ノルマンディー地方のオマハ・ビーチ、そしてその兵士たちが眠るサン=ジャム米軍墓地が壮大なスケールで映し出される中、素足で大地と繋がる100人を越える少年少女たち。夢を信じる力を力強く、そして生き生きと、悠久の時に響かせます。

「信じるとき、奇跡は生まれるわ/希望は崩れやすいもの、でもそう簡単に消えてしまうものではない/あなたが起こすことのできる奇跡の数々、それは誰にもわからないわ/あなたが信じるとき、不思議にもそれは起こる/信じるとき、あなたがそれを叶えるの」

旧約聖書の出エジプト記に記されているイスラエル人のエジプト脱出を描く1998年米アニメ・ミュージカル映画『プリンス・オブ・エジプト』(原題:The Prince of Egypt)の主題歌としてマライア・キャリー(Mariah Carey)ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)がアカデミー賞歌曲賞を受賞した「When You Believe」(ダウンロード版)は、劇中では英語、ヘブライ語によって披露。

「奴隷の子として生まれモーセと名付けられた男の子は、ある偶然からエジプト王国の王子として育てられる。やがて月日は流れ、自分の出生の秘密を知った彼は、国を去る決意をするが……」(アニメ映画『プリンス・オブ・エジプト』を観る)。自分を見失うなか砂漠の果てに、遊牧民の族長エトロの娘達を助けたことから歓迎の宴に招かれるモーセ。「よして下さい、私は人生で何一つ誇れることを成しておりません」と拒む彼にエトロはこう言う。「タペストリーの一本一本の糸は、自分がどんなに素晴らしい模様を作っているのか知らない」、「人間の目では決して見ることができないのです。天の目をもって、人生を見つめるのです」。

何か大きなものを成し遂げるために、かけがえのないものを犠牲にしなければならなかった物語を描く『プリンス・オブ・エジプト』。永遠に思えた長き奴隷生活、クライマックスへと向かうその奴隷解放シーンで歌われる同曲を、自由のために命をかけた人々への追悼とともに、英語、ヘブライ語に加えて、フランス語で、その美しいハーモニーを大地に響かせます。

音楽家マサ氏の独自のアレンジと少年少女たちの一人一人の思いのままの個性が生み出す協奏に、世界中から寄せられる感動と涙の声の数々。ドリームワークス製作映画曲ながら、ラストにはティンカー・ベルも画面から飛び出してきそうな”ディズニー映画”なマジカルな感動が襲うラストシーンを迎えます。

Something Just like This

また昨日には、EDMザ・チェインスモーカーズ(The Chainsmokers)と英ロックバンド、コールドプレイ(Coldplay)の異色のコラボレーション・ソング「Something Just Like This」をカバーした動画を配信。ル・モン=サン=ミシェルと米ユタ州ブリッジャー・ベイを背景に、スーパーヒーローのような完璧な人ではなく、そっと自分のそばにいてキスをしてくれるような人を望むロマンチックなダンス・ナンバーを喜び溢れる歌声で全身で歌い上げます。

「僕は古い本を読んできた/伝説や神話の数々/アキレウスとその戦利品/ヘラクレスとその天賦の才/スパイダーマンの巧みな技/そしてバットマンの鉄拳/僕がこのリストにかすらないのは間違いない」

「でも彼女はこう言ったんだ、どこ行きたい?/危険でも冒したいの?/私はそんなスーパーヒーローの力を持っているような人を求めてないわ/スーパーヒーローのような/おとぎ話の中の幸せなんかじゃない/何か私がそっと頼りにできる人/キスしたくなる人だわ」

「僕、なんかそんな感じがいいな/Doo-doo-doo, doo-doo-doo」(×リフレイン)

神話や伝説、アニメの中で自然に培っていく”あるべき男”の理想像が、女性と出会うことで何処かで何かが少しずつ変わっていく姿を描く同曲のカバー動画では、「When You Believe」とはまた異なる少年少女がリード・ヴォーカルを担当。一人一人が「主人公」であるその理念は楽曲ごとにリスナーをも魅了していきます。

こうでなければならない、こうあるべき、年を重ねる中で「夢」という言葉が言葉に過ぎないものになっていたことに気付かされながら、「One Voice Children’s Choir」の一人一人の歌声の輝きが射し込むもの。何処かで何かが、少しずつ変わっていくような不思議な感覚を覚えます。

なお、日本時間の今週日曜日(7月30日)午後7時00分よりBS1にて「One Voice Children’s Choir」を特集したBS1スペシャル「MASAと奇跡の合唱団」が放送されます。ナレーションには中川翔子さんを迎え、メンバーの一人一人の物語に焦点を当てながら、MASAと子どもたちの絆、子どもたちの「ひと夏の成長を追う」内容に。普段見ることのできないOne Voice Children’s ChoirをNHKドキュメンタリーでぜひ。

【追記】10月2日(月曜日、17:30開場@福岡サンパレス ホテル&ホール)「One Voice Kids 福岡コンサート」。One Voice Children’s Choir選抜メンバー23名が『筑紫女学園創立110周年記念公演~夜の部~』にて、来日公演を行います。映画『アナと雪の女王』主題歌「Let it go」をはじめ、「Gloria」、「Diamonds」、「Rise」、「ふるさと」、「くまモン・ソング」等を予定。詳しくは、特設サイト「One Voice Kids 福岡コンサート」または、公演問い合わせ先「スリーオクロック」チケットぴあにて。

【追記】NHKオンデマンドにて、7月30日に放送された番組BS1スペシャル「MASAと奇跡の合唱団」オンライン配信が開始。
【詳細】BS1スペシャル「MASAと奇跡の合唱団」
【以前の記事】『美しさに鳥肌とまらない、少年少女合唱団の壮麗な天上の響きOne Voice Children’s Choir』

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