全英に感動呼ぶルイス・キャパルディ「Someone You Loved」 胸震わす歌声とドクター・フー12代目名演の3分40秒


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デビュー・アルバム2019年5月17日リリース

アデル(Adele)やサム・スミス(Sam Smith)など次なるビッグスターに贈られてきた英ブリット・アワード批評家賞(Critics’ Choice)、その2019年アワードにノミネートされ今年活躍が期待されている22歳のスコットランド新星ルイス・キャパルディ(Lewis Capaldi)によるソウルフルな最新シングル「Someone You Loved」ダウンロード版)が今イギリスを席巻。スコットランドでは既に首位を獲得、全英iTunesでも首位を獲得し、全英シングルチャートでは現在自身最高の第3位(※2019年2月21、28日付)。関係者の話によると今週カルヴィン・ハリス(Calvin Harris)との首位争いの接戦になっているといい、今後の展開にさらに大きな注目を集めます。

今月公開となり深い感動と涙、共感を呼んでいる短編映画のような「Someone You Loved」ミュージック・ビデオ(現地時間2月8日)には、イギリスの国民的ドラマ『ドクター・フー』(原題:Doctor Who)の12代目ドクター役として知られる名俳優ピーター・キャパルディ(ピーター・カパルディ、Peter Capaldi)が出演。終盤に明かされる彼がイヤホンで聞いているものとは。愛と喪失、希望と救いの物語に命を吹き込む哀哭の粗暴な歌声とピーター・カパルディの名演が一つとなり人々の心を捉えます。

「沈んでいく、俺を救える者はもういないのだろう/この天から地は完全に俺を狂わせる」、「俺には必要だ、癒やしてくれる人/受け止めてくれる人/そばにいてくれる人/抱きしめてくれる人/言うのは簡単だ、でも元には戻れない/どんな痛みもお前が忘れさせていた、それに救われていたのだと気づく」、「今は太陽が血を流し/宵闇に流れていく/そしてお前はここにいない/俺を切り抜けさせる人/俺は心を許し/そしてお前は俺を置き去りにした/俺はお前が愛した人に慣れたところだった」

余命わずかの愛する人、雪冠の丘を望む美しい駅のプラットフォームのシーンから過去と現在が重なる映像は、昨年クリスマスに感動を呼びバイラルとなったショートフィルム「Love Is A Gift」(動画)の監督フィル・ビーストール(Phil Beastall)がメガホンを取り田園風景が広がるイングランド中部ダービーシャー州ボクストンで撮影。ドナーとなった妻との最期の時間を過ごす夫、そして移植を待つ若い家族、全く異なる二つの家族が心臓移植をきっかけに出会う物語を描きます。

妻の死を乗り越えようとする夫は一通の手紙を手にその家族を訪れ、妻の心臓を受け取った若き母親と対面、鼓動する妻の心臓に触れ別の人の命となって動き続けていることを知る。「苦しくなる時は俺はよく目を閉じ/お前の胸の中に倒れ込む/お前の鼓動の中で俺は安らぎを得よう、現実に戻るまでは」、「今は太陽が血を流し/宵闇に流れていく/そしてお前はここにいない/俺を切り抜けさせる人/俺は心を許し/そしてお前は俺を置き去りにした/俺はお前が愛した人に慣れたところだった」

心臓移植を受けた母親、その幼い娘が彼にプレゼントした絵には「ママを元気にしてくれてありがとう」。彼女が救ったのは、一人の命だけじゃない。妻の心音から幕を開け、それを頼りに生きるある男の葛藤と救済を描く力強いメッセージが込められた「Someone You Loved」のミュージック・ビデオは、臓器移植のチャリティ団体Live Life Give Lifeとのコラボレーション。ルイス・キャパルディは看護師である母親から話を聞き、Live Life Give Lifeへの関心をもったといいます。グラスゴーのシンガーソングライターは「今まで自分がしてきたものとは全く違ったものにしたかった、そしてこの機会に関心を高めるべきと思うものに挑みたいと思ったんだ」とコメント。「偶然にもこのビデオの製作中私のファンからメッセージを頂き、ジムは臓器移植を待っている人だった。それが私に決定的なものになった、このテーマの意識喚起をすることそれに挑むことがどれだけ大切なことか、ジムを手助けするためにそして彼のような多くの人々のために」。

アカデミー賞、英国アカデミー賞受賞など数々の映画賞を受賞しているピーター・キャパルディはルイス・キャパルディの遠い親戚だといい、しかし「ビデオ以前にピーターと会ったのは一度だけで、昨年ロンドンでの私のギグに来てくれた時だった。彼と監督フィル・ビーストールとともに製作できたのは物凄く光栄だった」。撮影には2日以上かかったといい、「このビデオでピーターは本当に信じられないくらい素晴らしい。出来上がった映像を心から誇りに思っている」。

デビューアルバムへ

荒々しいテクスチャーに深みと温もりを漂わせる歌声と人間くさい胸に迫るソングライティングで魅せるルイス・キャパルディ、そのヒット曲「Bruises」を収録した2017年10月リリースのデビューEP『Bloom』はストリーミング世界2億回を超え、彼の楽曲はこれまでストリーミング総再生回数・世界4億回を超えます。スコットランドの音楽賞SSE Scottish Music Awards 2017ではブレイクスルー・アーティスト賞(Best Breakthrough Artist Award)を受賞。「Someone You Loved」で自身初の全英チャートの頂へ、その「Someone You Loved」をはじめ、彼らしいユーモアのMVで虜にした前シングル「Grace」や「Bruises」などヒット曲を収録した注目のデビュー・アルバム『Divinely Uninspired To A Hellish Extent』は2019年5月17日にリリースされる予定です。

『Divinely Uninspired To A Hellish Extent』
1. Grace
2. Bruises
3. Hold Me While You Wait
4. Someone You Loved
5. Maybe
6. Forever
7. One
8. Don’t Get Me Wrong
9. Hollywood
10. Lost On You
11. Fade
12. Headspace

 
 
 
※追記1:「Someone You Loved」全英シングルチャート自身初の首位&アイルランド初首位、2019年3月7日付。ルイスはコメントで「みんな本当にありがとう。初めてのナンバー1、これで全英チャートで正式に一発屋になったゾ」。7週連続全英首位(Official Charts)。
※追記2:現地時間2019年9月16日「Someone You Loved」全米ビルボード総合ソングチャート「Hot 100」第9位、初の全米トップ10入り発表(Billbord、2019年9月21日付)。現地時間2019年9月23日、第4位記録(Billboard、2019年9月28日付)

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