ゴールデングローブ賞2019『ボヘミアン・ラプソディ』作品賞など2冠 歌曲賞にレディー・ガガ『アリー/ スター誕生』「シャロウ」


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アカデミー賞の前哨戦と位置づけられる第76回ゴールデングローブ賞(76th Golden Globe Awards)授賞式が米カリフォルニア州ビバリーヒルズにあるザ・ビバリー・ヒルトンで現地時間1月6日に開催されアワード・シーズンをキックオフ。黒いドレスの昨年から一転、今年は華やかなレッドカーペットで幕を開けたゴールデングローブ賞では、クイーン(Queen)のリード・ヴォーカル、フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)の伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』(原題:Bohemian Rhapsody)が最優秀作品賞(ドラマ部門)を受賞。映画『ブラックパンサー』(原題:Black Panther)、映画『アリー/ スター誕生』(原題:A Star Is Born)、映画『ブラック・クランズマン』(原題:BlacKkKlansman)など注目作を抑えての受賞となり、さらにそのフレディー・マーキュリー役を務めたラミ・マレック(Rami Malek)が主演男優賞(ドラマ部門)に輝き2冠を達成。2部門のノミネーションにとどまっていた『ボヘミアン・ラプソディ』が全受賞を果たしゴールデングローブ賞で勝利を飾りました。

『ボヘミアン・ラプソディ』は、監督ブライアン・シンガー(Bryan Singer)の製作途中での解雇(※但しクレジット上は監督)、製作総指揮デクスター・フレッチャー(Dexter Fletcher)が引き継ぐなど混乱があり、また映画評論家らから厳しい評価も寄せられるなど賛否両論となっていたものの、映画公開後観客らから高い評価を受け、2018年12月には音楽伝記映画史上最高の世界興行収入を記録(Deadline)。ブライアン・メイ(Brian May)、ロジャー・テイラー(Roger Taylor)もステージに上り、監督不在の作品賞受賞スピーチで製作のグレアム・キング(Graham King)は「映画の力は我々を一つにしてくれました。フレディ・マーキュリーとクイーンが彼らの音楽でそれを大きく成し遂げ、それは映画において我々が成し遂げたいと常に願うものです」。そして天国のフレディ・マーキュリーに宛て「自分らしさを祝福する力を我々に示してくれてありがとう」、「この賞をあなたに捧げます」。

また主演男優賞の受賞スピーチで、「感動以上のものです」と感極まるラミ・マレックは観客席のクイーンのメンバーに感謝を述べ「ブライアン・メイへ、ロジャー・テイラーへ、音楽界で世界でそして私たち全てのなかに、信じられるものそして包括性があるのだということを確実なものにしてくれました」。そして最後にフレディ・マーキュリーに「人生の歓びを与えてくれたフレディ・マーキュリー、ありがとうございます。あなたを愛しています、美しい人。この賞をあなたに捧げます、ゴージャスなあなたのおかげです」。

歌曲賞

今回主演女優賞、歌曲賞などにノミネートされゴールデングローブ賞で注目を浴びていたレディー・ガガ(Lady Gaga)は、1954年『スタア誕生』のジュディ・ガーランド(Judy Garland)を彷彿とさせるラベンダー・カラーのゴージャスなヴァレンティのドレスでレッドカーペットに登場。その初主演映画『アリー/ スター誕生』でブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)とデュエットした劇中歌「Shallow」(記事、邦題:シャロウ ~『アリー/ スター誕生』愛のうた)が、最優秀歌曲賞(Best Original Song – Motion Picture)に輝きました。

同賞は「Shallow」のソングライターであるマーク・ロンソン(Mark Ronson)アンドリュー・ワイヤット(Andrew Wyatt)アンソニー・ロッソマンド(Anthony Rossomando)、レディー・ガガに贈られ、4人が壇上に上がると受賞スピーチでマーク・ロンソンは「(ブラッドリー・クーパーは)我々の真心がこもった曲にエモーショナルな響きを加えてくれました、それは我々が夢見ることしかできなかったものです」、そして関係者らへの感謝を述べた上でプレゼンターのテイラー・スウィフト(Taylor Swift)から発表された際に歓喜で涙したレディー・ガガに「あなたは我々を深淵に導いてくれた唯一の人です。女優として、歌手として、劇中で圧倒的に美しいそのパフォーマンスとともに、あなたはこの歌を真の姿にしてくれました。我々はそれに感謝しています」。

そして残り時間わずかレディー・ガガは最後にマイクの前に立ち、「これだけは伝えておきたいです。音楽界の女性にとって、ミュージシャンとして、ソングライターとして真面目に受け入れられることは大変困難なことです。そしてこの素晴らしい3人の男性たち、私の横に立つアンドリュー・ワイヤット、アンソニー・ロッソマンド、マーク・ロンソンが、私を抱え支えてくれたのです。そしてブラッドリー・クーパー、愛しているわ」。


今回最優秀歌曲賞には、映画『ブラックパンサー』(原題:Black Panther)のケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)とSZA(シザ)によるグラミー賞2019レコード賞、ソング賞ノミネート曲「All The Stars」の他、映画『ある少年の告白』(Boy Erased)のトロイ・シヴァン(Troye Sivan)とヨンシー(Jónsi)による「Revelation」、映画『ア・プライベート・ウォー』(原題:A Private War)のアニー・レノックス(Annie Lennox)による「Requiem For a Private War」、映画『Dumplin’』のドリー・パートン(Dolly Parton)による「Girl in the Movies」がノミネート。

歌曲賞受賞にレディー・ガガは自身のSNSで、「このゴールデングローブ賞に感謝してもしきれません、そしてマーク・ロンソン、アンドリュー・ワイヤット、アンソニー・ロッソマンドとともにその賞を受賞でき、またブラッドリー・クーパーとその曲を歌ったことを光栄に思っています」、またレディー・ガガを抑えて主演女優賞(ドラマ部門)を受賞した映画『天才作家の妻 40年目の真実』(原題:The Wife)のグレン・クローズ(Glenn Close)に「今夜グレン・クローズの受賞にこれ以上幸せなことはありません。彼女はレジャンドで全ての賞を受けるべき人です」、そしてゴールデングローブ賞主催者へ「ハリウッド外国人映画記者協会の皆さん、ありがとうございます」。『アリー/ スター誕生』は歌曲賞の他、ドラマ部門において最優秀作品賞(Best Motion Picture – Drama)、同映画初監督のブラッドリー・クーパーが最優秀監督賞(Best Director – Motion Picture)と最優秀主演男優賞(Best Performance by an Actor in a Motion Picture – Drama)、そしてレディー・ガガが最優秀主演女優賞(Best Performance by an Actress in a Motion Picture – Drama)の5部門でノミネートされていましたが、歌曲賞1冠のみの結果となりました。

最多3冠

今回最多受賞となったのは、人種差別が色濃く残る1960年代アメリカ南部を舞台に、実話を基に描く天才黒人ピアニストと粗野なイタリア系用心棒のコメディ映画『グリーンブック』(原題:Green Book)。最優秀作品賞(コメディ・ミュージカル部門)、助演男優賞、脚本賞の最多3冠となり、第76回ゴールデングローブ賞はサプライズで『ボヘミアン・ラプソディ』と『グリーンブック』の夜となりました。

作曲賞

なお最優秀作曲賞(Best Original Score – Motion Picture)は、人類初の月面歩行を成功させたアポロ11号船長ニール・アームストロングの伝記映画『ファースト・マン』(原題:First Man)のスコアを手がけたジャスティン・ハーウィッツ(Justin Hurwitz)。映画『ラ・ラ・ランド』(原題:La La Land)での作曲賞及び歌曲賞受賞から2年ぶりのゴールデングローブ賞受賞となりました。

 

ゴールデングローブ賞2019受賞者リスト

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