オーディション・ラウンド最終週。残された審査員ジュリアン・ハフのゴールデンブザーに注目が集まるなか、現地時間7月9日、NBC才能オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』(原題:America’s Got Talent)シーズン14第6週が放送され、ブロードウェイの舞台を夢見る12歳歌手ルーク・イスラム(Luke Islam)がそのゴールデンブザーを手にしました。
「幼稚園の発表会で歌ってから歌うのが大好き」というニューヨーク市郊外ガーデン・シティに住むルーク・イスラムは、6歳の頃初めてブロードウェイ・ミュージカルを目にしてからブロードウェイに夢中になったといい、「毎週末ブロードウェイのくじ引きに行って、割引券を手にして両親におねだりしたものでした」。「観客や舞台、装飾や衣装が大好きで、舞台に上がり彼らのように自分もやりたいと思いました。ブロードウェイは最高なんだ!」と目を輝かせるルーク。
思いきった笑顔で堂々とステージに登場した12歳は審査員ガブリエル・ユニオン(Gabrielle Union)の質問に「僕の夢はスターになって、ブロードウェイで成功することです」。「大好きな審査員は?」と聞かれると「審査員全員です」とルーク。ガブリエルは「賢いわね、きっとあなたは成功するわね」。”賢い”ルークは「誰か一人選ぶとすれば、ジュリアン・ハフです」。その理由について「僕とお姉ちゃんは、ずっとあなたとお兄さんのダンスを目標にしてきました」。この日ルーク・イスラムはブロードウェイ・ミュージカル『Waitress』(ウェイトレス)のセントラル・ナンバー、サラ・バレリス(Sara Bareilles)のバラード「She Used to Be Mine」を表現豊かな歌声で披露。
「彼女は粗雑だが、思いやりがある/彼女は孤独、ほとんどの時間/彼女はそれら全て混ぜ合わせ、焼き上げられた美しいパイ/彼女はもういない、しかし彼女はかつて私のものだった」、「あなたは私が望んだ子ではなかった/正直になるなら、全てをかける/最初からやり直すために、そして結末や二人の未来を書き換える/私が知っていた女の子のために」、「彼女は自分の中にある命を恐れる/日に日に強くなり、ついに彼女に思い出させる/もう少し闘い、その瞳に炎を取り戻すことを/失っていた炎、しかしそれはかつて私のものだった/私のものだった(×リフレイン)/彼女はもういない、しかし彼女は私のものだった」
ある女性の傷心と絶望、希望と悲哀をドラマチックに力強く歌い上げると会場は2階席まで総立ちの拍手喝采に溢れ、熱くなるガブリエル・ユニオンは「ルーク、あなたは自分のことをすごく誇りに思うべきだわ、だってもう本当に最高だったわ!」審査員ホーウィー・マンデル(Howie Mandel)は「君は実に堂々としている」、「君が夢を叶える始まりを我々は目にしていると思う」。
サイモン・コーウェル(Simon Cowell)は少年にアドバイスを送り「もし君が前に進むのなら、とても大事なことは、一般的な音楽の枠にとらわれてはいけないということだ。どのパフォーマンスもブロードウェイの一流のプロデューサーへのオーディションだと思って歌わなければならない。強烈な印象を与えるんだ、それがキーだ」。ルークの歌声に感涙のシーンもみせたジュリアン・ハフ(Julianne Hough)は「そのエネルギー、その歌声、あなたが私の兄と私を尊敬してくれていることに、すごく光栄だわ」。ABCダンス競技番組『Dancing with the Stars』でダンサー/審査員としても全米を沸かせたジュリアン・ハフと兄デレク・ハフ(Derek Hough)は、2015年には兄妹揃って振付部門でエミー賞を受賞。ミュージカル映画『フットルース 夢に向かって』(2011年、原題:Footloose)ではヒロインを演じた30歳は、「あなたは才能に溢れとても洗練されている、何か特別なものを持っているわ。それはあなたの心のなかにある本質からくるものだわ」。
顔をくしゃくしゃにするルークにジュリアン・ハフは「私はあなたがスターになって夢を叶えると信じている、でもそんなに待つ必要はないわ、だって…」とレギュラー・キャスト最後のゴールデンブザー。ステージに顔を埋める少年は両親と抱き合い、憧れのジュリアン・ハフが駆けつけるとルークは「本当にありがとうございます。とても感謝しています」。「本当に信じられません。衝撃的で、人生でこんなことが起きるなんて想像もしてなかったです。心から感謝しています。本当にありがとうございます」。
放送後サラ・バレリスは自身のSNSで「永遠に涙がこぼれるわ😭❤️💯💯💯💯」。またミュージカル『Waitress』キャストのJessie Hooker-Baileyは「ルーク、私はブロードウェイ・ミュージカル”Waitress”のメンバーの一人よ、アンサンブルキャストのみんながこの動画に涙だわ、今みんなでメールしあってる。本当に感動したわ。あなたのハートと歌声を愛しているわ!!!! 💓💓💓」(SNS)。
ゴールデンブザーを獲得したルーク・イスラムはジャッジ・カットのラウンドを通過しライブショーとなる準々決勝(Quarterfinals)の舞台に送られます。ゴールデンブザーを贈ったジュリアン・ハフはSNSで「ルークはブロードウェイ・スターになるわ!なんて見事なパフォーマンスなの。この瞬間を目にして歓びの涙で溢れたわ、彼は世界がふさわしいわ!どんな方法でもルークを応援してね、彼は私たち全てにとって特別な存在だわ!」準々決勝は再月8月以降に開催、次回は来週7月16日(日本時間7月17日水曜日)に放送される予定。次週より4週にわたって放送されるジャッジ・カット・ラウンドでは、ブラッド・ペイズリー(Brad Paisley)らゲスト審査員によるゴールデンブザーが予定されています。