空高く爽やかな秋風を感じる日が訪れるなか、グルーヴ感溢れるジャズとポップの未来のサウンドを形作るユニークな楽曲と”神業”な演奏で世界の注目を集める若き新星が日本デビューし来日します。
ボストンの世界屈指の名門バークリー音楽大学に全額奨学金で在学中、現代ジャズ界を牽引する鬼才ベーシスト/コンポーザー、アヴイシャイ・コーエン(Avishai Cohen)に見出され、彼が率いるトリオのドラマーに抜擢、そのアルバムや世界ツアーに参加し、即興的な独創性に富む切れ味鋭いダイナミックかつ繊細な圧倒的ドラムプレイで瞬く間にその驚異的な才能を世界に知らしめ、ヨーロッパ、北米、日本を含む世界のオーディエンスの心を揺さぶり熱狂の渦に巻き込んでいる25歳のドラム界のセンセーション、ロニー・キャスピ(Roni Kaspi)。
現在米ロサンゼルスを拠点に活動するインパクト強めのピンクの髪の彼女は、若干23歳にして世界的なジャズシーンを代表する新星プレイヤーの一人としての地位を確立し、世界で最も優れたドラマーを称えるDrumeoアワード2023では「絶対的な実力者」と評され「年間最優秀ジャズドラマー」部門で受賞。
情熱滾る奔放なビートと深みのあるファンキーなグルーヴ、極限まで創造性に富んだ”リアルタイム”即興演奏と天性のポリリズム感覚でジャズ界を揺るがす新世代ジャズドラマーはさらなる高みへと挑戦を続け、シンガーソングライター、そしてプロデューサーとしてもその類まれな多彩な才能を大胆に発揮。ジャンルを超越する心地よく刺激的な唯一無二の先駆的サウンド、枠にとらわれない感性豊かな音楽アプローチで魅了するロニー・キャスピが、日本デビュー作『イントロデューシング ロニー・キャスピ – テル・ミー + ポニー & モア』(Introducing Roni Kaspi – Tell Me + PONI & more / VIVID SOUND, Chandelier Records)を2025年11月26日(水)にリリースすることを発表しました。
またこの初CDリリースを記念してロニー・キャスピが1年半ぶりに来日し、湘南・鎌倉の名門ジャズクラブ「DAPHNE(ダフネ)」で2025年10月27日(月)に開催される一夜限りのスペシャルライブ『Jazz On The Wind〜Monday Night Jazz at Jazz Club DAPHNE Kamakura〜』にスペシャル・ゲストとして演奏することが併せて発表されました。このライブは湘南ビーチFM(Shonan Beach FM 78.9)でリアルタイム世界配信されます。
本作は、ロニー・キャスピのバンド・プロジェクトとなるデビューEP『PONI』(2024年5月リリース)と2nd EP『Tell Me』(2025年7月リリース)の2作を中心に、シングル「Berlin」と未発表のボーナストラックを加えた全12曲を収録した自身初のフィジカル作品。ジャズ、ソウル、オルタナティヴ・ポップ、エレクトロニカ、フュージョン、インディーロック、サイケデリック・ポップを軽やかに横断し、伝統的なジャズのテクニックとモダンなサウンドを大胆に融合し、ジャンルを超越した比類なき革新的なサウンドへと昇華させたキャスピならでは独創的な”RONI POP”と多彩な音楽性が凝縮されています。
シンガーソングライターとしての才能を一気に開花させたグルーヴ感たっぷりのキャッチーな代表曲「Tell Me」は、先の見えないトキシックな恋愛関係をテーマに「どうしてほしいの?/お願い、あなたの気持ちを教えて」と揺れ動く感情、不安、葛藤を、哀愁を帯びた中毒性のあるサイケデリックなサウンドを散りばめながらドリーミーな魅惑の歌声でドラムを叩きながら軽やかに歌います。
同曲についてキャスピは自身が書いた作品の中で特に好きな曲だといい「今まで書いた曲の中で最も気に入っている曲の一つです。私の音楽的アイデンティティを完璧に表現している曲だと思います。ポップ、ジャズ、オルタナティブをミックスした曲で、深みのある音楽でありながら、有害な恋愛関係の物語を表現しています」とコメント(Bandcamp)。ジャンル・ブレンドといったメインストリームの最先端なトレンドの流れを汲みつつ、予測できない未来的なサウンドでありながら、グルーヴィーで親しみやすい彼女の作品を象徴する一曲です。
失恋でどうにもできなくなった心情を歌う「Why Does」は、次第に混沌化していくサウンドが特徴的。イントロで終わり、感情の迷路に迷い込むユニークな構成がテーマを引き立てます。失恋とその痛みをテーマに深く掘り下げる「Falling With You」は、複雑に織りなす流動的なドラミングと夢幻的なシンセサイザーが幻想的な質感を生み出し、終わることのない恋に落ちる高揚感とその物語が砕け散る切なさが絡み合いながら、大胆なアプローチで失恋の痛みの本質を捉えます。
心を離さないメロディの「Blue Lights」は、真夜中の誘惑をスリリングな緊迫感が内包する陶酔感と甘美な解放感のあるサウンドでクールに描いた歌。「ブルーライトに囚われて/ナイトライフが私を救う/私を欲しくないの?/あなたを自由にしてあげるわ」「一線を越えた/何度も/それが生きていると感じる/唯一の方法」ゲーム風のミュージック・ビデオが公開されている同曲のタイトルにもなっている”Blue Lights”は、できればカットしたいスマホ等のブルーライト、さらには警察車両のランプ──ひいては社会や体制、既成概念や社会意識──をも匂わせながら、抑圧と欲望の葛藤と調和を歌う中で、奔放で豊かなドラミングが自由の美しさと瑞々しく脈動する生命感を感じせてくれるジャジーなポップ・ナンバーになっています。
そして恍惚感に満ちた魅惑的な「Is This Real」では「私はずっとあなたを待っていたわ/そして今、あなたがここにいる/現実なのかわからない/現実なの?」浮遊感と没入感のあるエレクトロニックなサウンドでリスナーを夢と現の狭間へと誘います。彼女のセンセーショナルなドラミングが堪能できる「Feels」では、まるでUFOが降りてきそうな遊び心あるエレクトロニックなテクスチャを加えながら、ロニー・ワールド全開の実験的で近未来的な未知なるサウンドとの出遭いを体感させてくれます。
常に進化を続ける今日の多様な音楽ムーブメントの最前線に立ちながら、ジャズとポップの未来を切り拓く新星として世界から注目を集める彼女の革新的な音楽アプローチ、予測不可能な構成、奇想天外な限りない創造性は、いかにして生まれたのでしょうか。
RONI KASPI
ロニー・キャスピは2000年7月にイスラエル・テルアビブで生まれ、ミュージシャンではなかったが音楽愛好家だった両親のもとで音楽に囲まれて育ちました。父はアヴイシャイの音楽のファンで、母はイスラエルの懐かしいシンガー・ソングライターの音楽をよく聴いていたそうです。7歳の頃、いつも開放されていたという小学校の音楽室にあったドラムをふと何気なく叩き始めたのが、ドラムを始めたきっかけだったといいます。当初はロックやポップを演奏し、イスラエルの名門テルマ・イェリン芸術高校ではドラムが唯一学べるジャズ科に進みジャズを基礎から学び、伝統的なジャズの語法の造詣を深めたのが自身の今のドラミング・スタイルの重要な基盤になっているといいます(Interview: Akira Sakamoto『才能と個性を持ち合わせた「注目の若き女性ドラマー ロニ・カスピ/アヴィシャイ・コーエン・トリオ』リズム&ドラム・マガジン 2023年7月号)。
最終学年になる前の17歳の時、奨学金を得てバークリーが主催する5週間のサマー・スクールに参加、その間に音楽大学の試験を受けて、フル・スカラーシップを得てバークリー音楽大学に入学。バークリーではグラミー賞受賞ジャズドラマー、テリ・リン・キャリントン(Terri Lyne Carrington)の指導を受けながら、世界から集まった多様なミュージシャンとの出会いが大きな刺激となって多彩な音楽を演奏・探求すると同時に、バークリーに行く前から曲を書き始めていた彼女は自身の音楽的アイデンティティを表現する曲作りに力を入れました。さらにその最高のものを引き出すため自らプロデュースすることを学び、あらゆるスタジオ技術に情熱を注いで、今日のシンガーソングライター/プロデューサーの基礎を確固たるものにしていきます。自身の感情や個人的なことを話すのが苦手だったという彼女は、曲作り、プロデュース、演奏が芸術的な音楽表現を超えて、自身の感情や感じていることを伝え、個人的なことを話す方法となったのです([INTERVIEW] Roni Kaspi : Batteuse surdouée / RollingsStone)。
彼女にとって大きなインスピレーションの源であるロールモデルのトニー・ウィリアムス(Tony Williams)や生涯を通じて新しいものへの探求を決してやめなかったマイルス・デイビス(Miles Davis)から多大な影響を受けながら、ビョーク(Björk)やルイス・コール(Louis Cole)といった個性的なアーティスト、またアヴェンジド・セヴンフォールド(Avenged Sevenfold)やリンキン・パーク(Linkin Park)といった激ロックも愛し、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)の大ファンという女の子な意外な一面もみせるキャスピ。「ミュージシャンや俳優、クリエイター、あらゆるジャンルのあらゆる人々からインスピレーションを受けています」と語る彼女は、トニー・ウィリアムス、マイルス・デイビスとともにイギリスの画家/芸術家デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)やポップアートの旗手として知られるアメリカの画家/版画家/芸術家アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)らからインスピレーションを得ているといいます(Roni Kaspi – Montreux Jazz Festival)。
バークリー音楽大学を2021年秋に卒業、在学中に新型コロナウイルス感染症のパンデミックの間、インスタグラムに投稿した動画で彼女の驚異的なドラム演奏を目にしたアヴィシャイ・コーエンが、自身のトリオに彼女を起用したことで一躍脚光を浴び、その傍ら2023年にキーボード/シンセにOxy、ベースにNoé Berneを迎えて自身のバンド・プロジェクトを始動させました。
その第1弾EP『PONI』、続いて先々月リリースされたばかりの最新作EP『Tell Me』をまとめた貴重な一枚となった日本デビュー作『Introducing Roni Kaspi – Tell Me + PONI & more』は、エキゾチックな哀愁をほのかに漂わせながら、伝統的なジャズとモダンなポップの限界を押し広げた、未来的な次世代ポップを体感できる楽曲の数々を収録。
抗えないグルーヴ感、絶えず変化し捉えどころがない奔放さとしなやかな精緻さを兼ね備えたキャスピの超絶的なドラムが全編を通して輝きを放ちながら、エネルギッシュでテンポの速い彼女のドラムプレイとは対照的に柔らかく落ち着いたソウルフルな歌声、ストレートで内省的な歌詞、温かく夢心地なメロディーが見事に調和をなして、オーディエンスの感性と感情を揺さぶりながら、他に類を見ない未知なる心地よい魅惑的な音の旅へと誘います。
その初CDリリースを記念し、ロニー・キャスピが緊急来日するスペシャルライブ『Jazz On The Wind〜Monday Night Jazz at Jazz Club DAPHNE Kamakura〜』は、J-POP/ジャズ界の新星マルチサウンドクリエイターのGAKU KANO(叶雅久)のプロジェクト「SLIDEDGE / スリッジ」とのコラボレーション。ロニー・キャスピはアヴイシャイ・コーエン・トリオとして2024年4月に来日したブルーノート東京公演以来1年半ぶりの来日。昨年彼女はその来日の様子を自身初のVlogで紹介し「日本を愛しているわ。ここは最高の場所。また日本に行けるのが待ちきれません」とコメント。
未来のサウンドを形作る2人の若き天才が織りなす一夜限りの奇跡のプレミアム・ステージをぜひ湘南でご堪能ください!
リリース

『Introducing Roni Kaspi – Tell Me + PONI & more』
アーティスト:RONI KASPI (ロニー・キャスピ)
リリース日:2025年11月26日(水)
価格:¥2,970税込(税抜¥2,700)
品番:VSCD3248/CR002
JAN:4540399325767
レーベル:VIVID SOUND / Chandelier Records
フォーマット:CD(日本限定ボーナストラック収録、全12曲入り)
■収録曲
01.Tell Me
02.Blue Lights
03.Is This Real
04.Feels
05.Why Does
06.Mistakes
07.Falling With You
08.S Song
09.You Will Shine
10.Stay
11.Berlin
12.Jam (Tentative name-TBA-Japan only Bonus Track)
来日公演

Jazz On The Wind
〜Monday Night Jazz at Jazz Club DAPHNE Kamakura〜
(Support: Hachiman Dental Clinic)
日程:2025年10月27日(月)
時間:開場18:00 / 開演19:00
料金:¥6,000+税+2オーダー
会場:鎌倉 Jazz Club DAPHNE(神奈川県鎌倉市小町2-10-10 T.I.ビル3F)
出演:GAKU KANO Project SLIDEDGE
GAKU KANO:Keyboards/Vocoder
加藤一平:Guitars
今村健太郎:Drums
中林薫平:Bass
石田衛:Piano
スペシャル・ゲスト:RONI KASPI (ロニー・キャスピ)
MC:George Cockle (ジョージ・カックル)
問い合わせ:
Jazz Club DAPHNE(ダフネ) tel: 0467-24-5169
https://www.jazz-daphne.jp/
湘南ビーチFM:https://www.beachfm.co.jp/