ルアンヌ、母に捧ぐ感動曲「maman」世代を超えて響く愛と絆、夢のユーロビジョン・フランス代表で歌う


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フランスの音楽シーンを代表するアーティストの一人、28歳のシンガーソングライター/女優ルアンヌ(Louane)がまもなく開幕する世界最大の37か国対抗戦・歌コンペティション番組『ユーロビジョン・ソング・コンテスト2025』(Eurovision Song Contest 2025)にフランス代表として出場し、フランス語の新曲「maman」を歌う。

叙情的な美しい響きを持つ感動的なフランス代表曲「maman」は、ルアンヌが当時17歳の2014年にがん闘病の末に亡くなった母親に宛てたバラードで、娘から母へと成長していく道のりを歌う。ルアンヌの父親はその1年前の2013年に他界、10代で両親を失った。同曲はデビュー・アルバム『Chambre 12』に収録の「Maman」(2015)と同名のタイトルで2025年3月15日にリリースされた曲で、「続編です。両曲には共通する詞がいくつかありますが、異なる曲です」とルアンヌはOuest-Franceで明かす。

魂を引き裂く喪失の痛みと苦しみ、悲嘆の中で救いを求めた哀歌「Maman」から10年。「初めてようやく元気になり、この新曲が生まれました」とルアンヌ。「きっと皆さんの心に響く歌だと思います。そう願っています」(20 Minutes

2015年の「Maman」はすでにストリーミングのプラットフォームから削除されており、残してほしかっという声も多いなか、ルアンヌが母親に伝えたいのはまさにこの歌だという。この新曲は「本を閉じるためのものではなく、ついに元気になった新章の始まりです」とルアンヌ、2020年3月に第1子の娘エスミー(Esmée)を迎え母親になった。

感情的に成熟し生命力と希望に満ちた2025年版は、2015年版と響き合いながら生まれ変わり、悲しみと癒やし、成長と自己発見、母親への敬意と感謝、永遠の愛と新しい命、世代を超えて繋ぐ母と子の愛と絆へと、美しく柔らかなメロディーで進行していく。追憶を散りばめながら、娘として、そして母として、人生の局面と困難を乗り越えて気づきを見出すルアンヌの人生のバラードは、生々しくエモーショナルな歌声で家族の愛と絆の本質を力強く訴えかける。

4月25日にフランス人監督兼写真家ミラ・ランサー(Mila Runser)が制作した「maman」のミュージック・ビデオが公開。家具が白いシートで覆われた部屋でルアンヌは母親からもらったドールハウスを見つけ、子供の頃の思い出をたどる。このミュージック・ビデオは5月1日にユーロビジョンのYouTube公式チャンネルからも配信され、英語バージョンの字幕が追加されている。

哀調を帯びたピアノの旋律に思い出だけが残響する子供の頃の家に戻ったルアンヌは、自分の部屋にあった「ルアンヌへ、ママンより」と書かれたドールハウスを覗き込み、甘く感傷的な思い出が蘇っていく。ノスタルジックな映像は現在と過去が交錯しながら、時計の針が遡り、母と二人で抱いた夢を追って弾き続けた黄色いピアノ、そして突然ガラスが砕け針が狂っていく柱時計。悲劇の象徴的なシーンから繰り返し「maman、maman」と叫び続ける歌声は、母の料理を口にする少女の姿と重なっていく。そしてルアンヌはドールハウスの中を綺麗に整えラッピングすると「エスミーへ、ママンより」とメッセージを添えて娘に贈る。

maman
by Louane

(バース1)
もう恋人たちはいない
もう眠らぬ夜はない
そう、ようやく
自分の人生を築いてる
寂しさは果てしなく
聞きたいことは尽きない
元気にしてる?
すべて見てくれてる?
いろいろあったんだ
すっかり大人になった
すべてをあなたから受け継いで
今の私がある

(コーラス)
元気にやってるよ、未来が見える
もう思い出をたどらない
前に進むときだよね
今は私が娘にママンって呼ばれてる

ママン、ママン、ママン

(バース2)
愛を見つけたわ
決して消えない
時が経っても不変の輝き
彼が手を握ってくれる時
どんな恐れも消えていく
それはどこか懐かしい
あなたが私の手を握ってくれた頃のよう

(コーラス)
元気にやってるよ、未来が見える
もう思い出をたどらない
前に進むときだよね
今は私が娘にママンって呼ばれてる

ママン、ママン、ママン
ママン、ママン、ママン

(コーラス)
元気にやってるよ、未来が見える
もう思い出をたどらない
前に進むときだって
今、私が娘にママンって呼ばれてる

ママン、ママン、ママン
ママン、ママン

前に進むときだよね
今は私が呼ばれてる

ママン

ドールハウスが母から娘へと受け継がれていく物語を描いた美しく感動的なこのミュージック・ビデオは大会わずか数週間前という異例のタイミングで公開されたもの。3月に公開されたユーロビジョン用の「maman」の公式ミュージック・ビデオは、2025年3月15日にスタッド・ド・フランスで開催されたラグビーユニオン「2025年シックス・ネイションズ・チャンピオンシップ」、フランス対スコットランド戦となった決勝戦のハーフタイムショーでのルアンヌのライブ・パフォーマンス映像。

内部選考で🇫🇷フランス代表に決まっていたルアンヌのフランス代表曲に注目が集まる中で迎えたハーフタイムショーで、ドラムとバイオリンの音が響き渡る中、ルアンヌの空中ライブ・パフォーマンスで「maman」が初披露された。その迫力に満ちたスペクタクルなショーがライブ音源のままミュージック・ビデオとなっている。

命を超えた愛の永続的な力をテーマに、娘から母になるルアンヌ自身の個人的な旅路を体現しながら、普遍的なメッセージを浮かび上がらせる「maman」には、言語の壁を超えて反響の声が止まない。「フランス語なのに泣いてる。なんて純粋で、美しい歌なんだ」、「鳥肌が立つほど感動的で、涙が流れるほど美しい」、「歌詞が本当に深いわ」、「すごく感動的で、歌声はまるで天使のよう」、「背景を知らずに泣き、歌詞を知ってさらに泣いてしまった」、「母親じゃないけど、涙が流れる。感動的で、メロディーもなんて美しいんだ」、「歌を聴きながらこんなに泣いたことはなかったよ」、「最も美しく、最もエモーショナルな歌」など、世界からその感動の声が次々に寄せられている。

ラクビー選手だった姉が率いるチームはフランスで準優勝の経験を持ち、彼女の家族にとってラクビーは特別なものだったという。そしてユーロビジョンは幼い頃から母とルアンヌの二人の夢だった。だからこそラグビー決勝戦、スタッド・ド・フランスの中心で8万人の観客とオンラインで視聴する数百万人を前に、自身の人生経験と深く結びついたこの歌をユーロビジョンのフランス代表として発表することは「人生の瞬間」だったという(20 Minutes)。

パフォーマンス前に放送されたフランスのテレビチャンネル「France 2」の番組でルアンヌは「冒険が始まります。皆さんのため、娘のため、母のために心の準備ができています」と語りかけた。この曲についてルアンヌは「愛と希望、そして分かち合いのメッセージに満ちている曲です」と語った。

パフォーマンス後の記者会見でルアンヌは曲作りにあたって「この曲を書き始めた時、自分がどんな人間になったのか、自分に起こったすべての出来事について何をどう感じたのか、そしてそれを今日、母にどう伝えたいのかを、じっくり考えなければならない時が来たのだ、と自分に言い聞かせました。そしてその言葉を伝えようとペンを取りました」と振り返る。「最初に頭に浮かんだのは、今日、私自身が母親になったということです。そして両親を亡くした後に子どもを持つというのは、とても特別なことだということです」

この歌はルアンヌの娘、5歳のエスミーの優しい呼びかけで終わる。娘の参加は当初予定になかったというが、ルアンヌはこの曲で最も美しく一番好きな部分だという。「この曲の中で最も美しい瞬間です。これは世代を超えた繋がりであり、私にとっては、ある意味で世代を一つに結びつける方法なのです」と彼女は語る。それは亡き母の魂と愛が自分の中で生き続けている気づきと、導かれながら次の人生へと受け継がれていく時を超えた絆という、普遍的な真理を鮮明に描写する。

Louane

Louane will be representing France at Basel 2025 — © Damien Krisl / EBU

ルアンヌ(またはルアンヌ・エメラ/Louane Emera、本名Anne Edwige Maria Peichert)はフランス北部パ・ド・カレー県の小さな街サント・カトリーヌで生まれ、かつて炭鉱の町として栄えた近くのエナン・ボーモンで4人の姉妹、義理の兄と共に育った。8歳の頃ADHDと診断。両親に深い愛情をもって育てられ、歌手になる夢を追った。

転機を迎えたのは2013年2月放送開始の歌オーディション番組『The Voice: la plus belle voix』で、準決勝に進出し名声を博した。この放送開始直前にルアンヌは父を亡くし、翌年の2014年4月に母を亡くした。『The Voice』でその歌声を聴いた監督エリック・ラルティゴからオファーを受けたルアンヌは、2014年12月公開のフランス映画『エール!』(原題:La Famille Bélier)に出演し耳の聴こえない家族で唯一耳の聴こえる少女を熱演。その心を奪う美しい歌声でフランス中を涙と感動に包み、仏アカデミー賞のセザール賞で最優秀新人女優賞を受賞した。この映画のサウンドトラックで歌った「Je Vole」(邦題:青春の翼)はフランスで大ヒットを記録した。

ヒット曲「Jour 1」(邦題:恋の1日目)を収録したデビュー・アルバム『Chambre 12』(2015)はフランス、スイス、ベルギー・ワロン圏で首位を獲得し大ヒットとなり、2015年にフランスで最も売れたアルバムとなった。このアルバムはフランスではダブル・ダイヤモンドに認定され、またグラミー賞にあたるフランス音楽界最高峰の音楽賞「ヴィクトワール・ドゥ・ラ・ミュージック」(Victoires de la Musique)で2016年に年間最優秀新アルバム賞を受賞。フランスのポップ界でセンセーションを巻き起こし、その地位を揺るぎないものにした。

ルアンヌの音楽スタイルは、フランスのシャンソン、フォーク、エレクトロ・サウンドなど多岐にわたるジャンルから影響を受けながらモダンなポップへとユニークに紡いだ美しく心に響くメロディーと、感情を深く掘り下げた奥深く内省的な歌詞を得意とし、情感豊かな歌声でリスナーの感情に強く訴え共感を呼ぶ力を持つのが特徴的。彼女の音楽は母との関係からも大きな影響を受け、先月出演した「France 2」の番組『Quelle époque』でルアンヌは「これまでに発表されている曲の中には、母について歌っているとは誰も思わないような曲もたくさんあります。そしてこの曲(”maman”)が最後になると思います」と語る。

海外からも熱狂的な支持を集めるルアンヌは日本との関わりもあり、2015年6月のフランス映画祭で『エール!』の監督エリック・ラルティゴと一緒に初来日。2015年10月にデビュー・アルバム『夢見るルアンヌ』(ユニバーサル ミュージックジャパン)で日本デビュー。また2017年の2ndアルバム『Louane』収録曲「Si t’étais là」のミュージック・ビデオでは、日本を舞台にある女性の物語を描いた。2021年11月、Pokémon 25周年を記念し世界中のアーティストが集結したアルバム『Pokémon 25: ザ・アルバム』では、ケイティ・ペリー(Katy Perry)やポスト・マローン(Post Malone)、Jバルヴィン(J Balvin)らと共に参加、ルアンヌの遊び心あるエレクトロ・ポップ「Game Girl」が収録されている。

これまで4作のアルバムをリリース、世代を超えたアンセムとともに累計300万枚以上のアルバムを売り上げ、人生を映し出した人間味深い作品で何百万人もの人々の心を動かしてきたルアンヌは、NRJ ミュージック・アワード、ヴィクトワール音楽賞など名誉ある賞を受賞し、フランス音楽界に消えることのない足跡を残した。

今年1月、ルアンヌは自身のSNSで幼い頃の写真を添え母親が彼女に託した夢とともに、ユーロビジョンのフランス代表を発表した。

毎年、目を輝かせて観ていた夜を思い出します
私たちは欠かすことはありませんでした
思い描いた世界があったからです
あなたは私に言ったよね
こう言ったよね、ママン
叶えられるなんて想像すらできないって
でもあなたは信じてくれた、きっと叶えられるって
私もこの瞬間、この人生を夢見ていた
そしてあなたも夢見ていた、母親としてその場所で私を見守ることを
いつの日かそれが現実になると知らずに
きっと誇りに思ってくれている
きっと天国から見てくれている
だから私は、
私たちのために、
私たちの夢のために、
私はユーロビジョンでフランスを代表します

🇫🇷フランスは1956年に7か国が参加した第1回ユーロビジョン・ソング・コンテストに出場して以来、1974年大会と1982年大会を除くすべての大会に参加。🇫🇷フランスはこれまで5度優勝、1977年大会以来48年ぶりの歴史的な優勝を目指す。

ルアンヌは🇫🇷フランスがビッグ・ファイブ国のため決勝進出が確定しているが、現地時間5月15日(日本時間5月16日金曜日)に開催される準決勝2に登場しライブ・パフォーマンスを行い、現地時間5月17日(日本時間5月18日日曜日)に開催される決勝戦で優勝をかけて戦う(記事)。

 

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