今年で69回目を迎え欧州を中心とした37か国が参加、国を代表するアーティストたちがオリジナル・ソングでその頂点を競い合う世界最大の国別対抗戦・歌コンペティション番組『ユーロビジョン・ソング・コンテスト2025』(Eurovision Song Contest 2025)がいよいよ始まる。
笑いあり、涙あり、サウナあり。ジャンルや言語を超えて多彩な37曲が揃い、ユーロビジョンを前に特別バージョン/カバーなど次々に公開されている。
開催国は前大会優勝国スイス、開催都市はスイス北西部に位置する第3の都市バーゼルで、会場は1万2400人の観客を収容可能なセイント・ジャコブホール(St. Jakobshalle)。6大会連続で首都以外の開催となり、開催地が首都以外となる最多記録を更新した。スイスがユーロビジョンを開催するのは36年ぶりで、ユーロビジョン初の開催地となり優勝した1956年大会、セリーヌ・ディオン(Céline Dion)が1988年大会に「Ne Partez Pas Sans Moi」(邦題:私をおいて旅立たないで)で優勝したことを受けて開催地となった1989年大会以来3度目となる。
参加国は、2022年大会以来3年ぶりとなる🇲🇪モンテネグロが加わり、モルドバが経済的理由などから辞退したため、前大会と同じく37か国が参加する。
〈準決勝1〉は現地時間2025年5月13日に開催され、前半組15か国が競い合い、加えて「ビッグ・ファイブ」国の🇪🇸スペイン、🇮🇹イタリア、そして開催国🇨🇭スイスがライブ・パフォーマンスを披露し投票に加わる。
〈準決勝2〉は現地時間5月15日に開催され、後半組16か国が競い合い、加えて「ビッグ・ファイブ」国の🇬🇧イギリス、🇫🇷フランス、🇩🇪ドイツがライブ・パフォーマンスを披露し投票に加わる。準決勝では、視聴者票でそれぞれ上位10か国が決勝に進出する。
〈決勝〉は現地時間5月17日に開催され、2つの準決勝でそれぞれトップ10に入った20か国と、経済的貢献により決勝出場が確定している「ビッグ・ファイブ」国(🇫🇷フランス、🇩🇪ドイツ、🇮🇹イタリア、🇪🇸スペイン、🇬🇧イギリス)、そして開催国🇨🇭スイスを合わせた計26か国が競い合う。決勝の結果は審査員票と視聴者票の合計得点で決せられる。
その模様は今年もYouTubeでライブ配信され、〈準決勝1〉は日本時間2025年5月14日(水)午前4時(中央ヨーロッパ夏時間5月13日火曜日21:00)から、〈準決勝2〉は日本時間5月16日(金)午前4時(中央ヨーロッパ夏時間5月15日木曜日21:00)から、〈決勝〉は日本時間5月18日(日)午前4時(中央ヨーロッパ夏時間5月17日土曜日21:00)からそれぞれ以下の動画でライブ配信される。
〈以下、最終更新日2025年5月19日〉
決勝
| 出 | 結果 | 国 | アーティスト | 曲 | 合計得点 | 視聴者票 | 審査員票 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 18位 | 🇳🇴 ノルウェー | Kyle Alessandro | Lighter | 89 | 67 | 22 |
| 2 | 22位 | 🇱🇺 ルクセンブルク | Laura Thorn | La Poupée Monte Le Son | 47 | 24 | 23 |
| 3 | 🥉 3位 | 🇪🇪 エストニア | Tommy Cash | Espresso Macchiato | 356 | 258 | 98 |
| 4 | 🥈 準優勝 | 🇮🇱 イスラエル | Yuval Raphael | New Day Will Rise | 357 | 297 | 60 |
| 5 | 16位 | 🇱🇹 リトアニア | Katarsis | Tavo Akys | 96 | 62 | 34 |
| 6 | 24位 | 🇪🇸 スペイン | Melody | ESA DIVA | 37 | 10 | 27 |
| 7 | 9位 | 🇺🇦 ウクライナ | Ziferblat | Bird of Pray | 218 | 158 | 60 |
| 8 | 19位 | 🇬🇧 イギリス | Remember Monday | What The Hell Just Happened? | 88 | 0 | 88 |
| 9 | 🏆 優勝 | 🇦🇹 オーストリア | JJ | Wasted Love | 436 | 178 | 258 |
| 10 | 25位 | 🇮🇸 アイスランド | VÆB | RÓA | 33 | 33 | 0 |
| 11 | 13位 | 🇱🇻 ラトビア | Tautumeitas | Bur Man Laimi | 158 | 42 | 116 |
| 12 | 12位 | 🇳🇱 オランダ | Claude | C’est La Vie | 175 | 42 | 133 |
| 13 | 11位 | 🇫🇮 フィンランド | Erika Vikman | ICH KOMME | 196 | 108 | 88 |
| 14 | 5位 | 🇮🇹 イタリア | Lucio Corsi | Volevo Essere Un Duro | 256 | 97 | 159 |
| 15 | 14位 | 🇵🇱 ポーランド | Justyna Steczkowska | GAJA | 156 | 139 | 17 |
| 16 | 15位 | 🇩🇪 ドイツ | Abor & Tynna | Baller | 151 | 74 | 77 |
| 17 | 6位 | 🇬🇷 ギリシャ | Klavdia | Asteromáta | 231 | 126 | 105 |
| 18 | 20位 | 🇦🇲 アルメニア | PARG | SURVIVOR | 72 | 30 | 42 |
| 19 | 10位 | 🇨🇭 スイス | Zoë Më | Voyage | 214 | 0 | 214 |
| 20 | 17位 | 🇲🇹 マルタ | Miriana Conte | SERVING | 91 | 8 | 83 |
| 21 | 21位 | 🇵🇹 ポルトガル | NAPA | Deslocado | 50 | 13 | 37 |
| 22 | 23位 | 🇩🇰 デンマーク | Sissal | Hallucination | 47 | 2 | 45 |
| 23 | 4位 | 🇸🇪 スウェーデン | KAJ | Bara Bada Bastu | 321 | 195 | 126 |
| 24 | 7位 | 🇫🇷 フランス | Louane | maman | 230 | 50 | 180 |
| 25 | 26位 | 🇸🇲 サンマリノ | Gabry Ponte | Tutta L’Italia | 27 | 18 | 9 |
| 26 | 8位 | 🇦🇱 アルバニア | Shkodra Elektronike | Zjerm | 218 | 173 | 45 |
※出場順
※決勝は審査員票と視聴者票の合計得点で決せられる

波乱の決勝、🇦🇹オーストリア代表24歳シンガーソングライターJJ(本名ヨハネス・ピエッチ/Johannes Pietsch)の「Wasted Love」が劇的な優勝を果たした。「Wasted Love」は審査員票で258ポイントを獲得し第1位、視聴者票では176ポイントを獲得し第4位となり、合計得点436ポイントで優勝した。
オペラとホップを融合しテクノに流れ込むユニークなオペラ・ポップの代表曲「Wasted Love」は、報われない愛の苦しみを描いた曲で、その深淵を難破船でソプラノの高みに達するカウンターテナーの唯一無二のドラマチックな歌声で歌い、審査員票で高得点を獲得する形で優勝を果たした(記事『ユーロビジョン2025 オーストリア代表オペラ歌手JJ、報われぬ愛のバラード「Wasted Love」で優勝』)。

オーストリアの優勝は2014年大会以来11年ぶりの優勝で、1966年のウド・ユルゲンス(Udo Jürgens)の「Merci Chérie」、2014年のコンチータ・ヴルスト(Conchita Wurst)の「Rise Like a Phoenix」に続き通算3度目の優勝となる。フィリピン系アーティストとして初の優勝、クィア(Queer)のアーティストが3年連続で優勝者となった。

🇮🇱イスラエル代表ユヴァル・ラファエル(Yuval Raphael / יובל רפאל)の愛と希望のバラード「New Day Will Rise」が視聴者票で圧倒的な支持を得て第1位の297ポイントを獲得し、合計得点357ポイントで準優勝となった。

🇪🇪エストニア代表トミー・キャッシュ(Tommy Cash)は(イタリアから反感を買った)イタリア文化を風刺した強烈な歌詞と奇抜なダンスで魅せるカフェイン入りのディスコ・アンセム「Espresso Macchiato」で356ポイントを獲得し第3位。

優勝最有力候補となっていたサウナ愛と汗が迸る🇸🇪スウェーデン代表KAJのユーモアと蒸気たっぷり、陽気なサウナのアンセム「Bara bada bastu」が321ポイントで第4位となった。

続いて🇮🇹イタリア代表のルーチオ・コルシ(Lucio Corsi)が70年代グラムロック調の「Volevo essere un duro」で256ポイントを獲得し第5位となりトップ5に入った。

準決勝2
| 出 | 結果 | 国 | アーティスト | 曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 🇦🇺 オーストラリア | Go-Jo | Milkshake Man | |
| 2 | 🇲🇪モンテネグロ | Nina Žižić | Dobrodošli | |
| 3 | 🇮🇪 アイルランド | EMMY | Laika Party | |
| 4 | 🌟 | 🇱🇻 ラトビア | Tautumeitas | Bur Man Laimi |
| 5 | 🌟 | 🇦🇲 アルメニア | PARG | SURVIVOR |
| 6 | 🌟 | 🇦🇹 オーストリア | JJ | Wasted Love |
| ★ | 🇬🇧 イギリス | Remember Monday | What The Hell Just Happened? | |
| 7 | 🌟 | 🇬🇷 ギリシャ | Klavdia | Asteromáta |
| 8 | 🌟 | 🇱🇹 リトアニア | Katarsis | Tavo Akys |
| 9 | 🌟 | 🇲🇹 マルタ | Miriana Conte | SERVING |
| 10 | 🇬🇪 ジョージア | Mariam Shengelia | Freedom | |
| ★ | 🇫🇷 フランス | Louane | maman | |
| 11 | 🌟 | 🇩🇰 デンマーク | Sissal | Hallucination |
| 12 | 🇨🇿 チェコ | ADONXS | Kiss Kiss Goodbye | |
| 13 | 🌟 | 🇱🇺 ルクセンブルク | Laura Thorn | La Poupée Monte Le Son |
| 14 | 🌟 | 🇮🇱 イスラエル | Yuval Raphael | New Day Will Rise |
| ★ | 🇩🇪 ドイツ | Abor & Tynna | Baller | |
| 15 | 🇷🇸 セルビア | Princ | Mila | |
| 16 | 🌟 | 🇫🇮 フィンランド | Erika Vikman | ICH KOMME |
🌟:ライブ・パフォーマンスを行った国による視聴者票のトップ10入りで進出が確定
※なお視聴者票には、非参加国の世界投票「Rest of the World」が一国のカウントで加わる
※出場順
発表順に決勝進出を果たした国は🇱🇹リトアニア、🇮🇱イスラエル、🇦🇲アルメニア、🇩🇰デンマーク、🇦🇹オーストリア、🇱🇺ルクセンブルク、🇫🇮フィンランド、🇱🇻ラトビア、🇲🇹マルタ、🇬🇷ギリシャとなった。
準決勝1
| 出 | 結果 | 国 | アーティスト | 曲 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 🌟 | 🇮🇸 アイスランド | VÆB | RÓA |
| 2 | 🌟 | 🇵🇱 ポーランド | Justyna Steczkowska | GAJA |
| 3 | 🇸🇮 スロベニア | Klemen | How Much Time Do We Have Left | |
| 4 | 🌟 | 🇪🇪 エストニア | Tommy Cash | Espresso Macchiato |
| ★ | 🇪🇸 スペイン | Melody | ESA DIVA | |
| 5 | 🌟 | 🇺🇦 ウクライナ | Ziferblat | Bird of Pray |
| 6 | 🌟 | 🇸🇪 スウェーデン | KAJ | Bara Bada Bastu |
| 7 | 🌟 | 🇵🇹 ポルトガル | NAPA | Deslocado |
| 8 | 🌟 | 🇳🇴 ノルウェー | Kyle Alessandro | Lighter |
| 9 | 🇧🇪 ベルギー | Red Sebastian | Strobe Lights | |
| ★ | 🇮🇹 イタリア | Lucio Corsi | Volevo Essere Un Duro | |
| 10 | 🇦🇿 アゼルバイジャン | Mamagama | Run With U | |
| 11 | 🌟 | 🇸🇲 サンマリノ | Gabry Ponte | Tutta L’Italia |
| 12 | 🌟 | 🇦🇱 アルバニア | Shkodra Elektronike | Zjerm |
| 13 | 🌟 | 🇳🇱 オランダ | Claude | C’est La Vie |
| 14 | 🇭🇷 クロアチア | Marko Bošnjak | Poison Cake | |
| ● | 🇨🇭 スイス | Zoë Më | Voyage | |
| 15 | 🇨🇾 キプロス | Theo Evan | Shh |
●:開催国のため決勝出場が確定している
🌟:ライブ・パフォーマンスを行った国による視聴者票のトップ10入りで進出が確定
※なお視聴者票には、非参加国の世界投票「Rest of the World」が一国のカウントで加わる
※出場順
視聴者票でトップ10に入った🇳🇴ノルウェー、🇦🇱アルバニア、🇸🇪スウェーデン 、🇮🇸アイスランド、🇳🇱オランダ、🇵🇱ポーランド、🇸🇲サンマリノ、🇪🇪エストニア、🇵🇹ポルトガル 、🇺🇦ウクライナが決勝進出を果たした。
〈準決勝1〉のライブショー後、アーティストらはそれぞれ決勝の出順を抽選で決め、前半組には🇮🇸アイスランド、🇪🇸 スペイン 、🇺🇦ウクライナ。後半組には🇦🇱アルバニア、🇵🇹ポルトガル。開催国の放送局SRG SSRのプロデューサーの選択となる組には、🇪🇪エストニア、🇮🇹 イタリア、🇳🇱オランダ、🇳🇴ノルウェー、🇵🇱ポーランド、🇸🇲サンマリノ、🇸🇪スウェーデンとなっている。開催国🇨🇭スイスは19番目の出場となる。
●特集&ポストカード

準決勝1では、2022年にスティッフパーソン症候群の診断を受けたセリーヌ・ディオン(Céline Dion)が事前収録のビデオメッセージで特別出演し、次のように語った。
「バーゼルで今皆さんと一緒にいられたらどんなに嬉しいことか言葉にできません。スイスは私の心の中で永遠に特別な場所であり続けます。スイスは私を信じてくださり、こんなにも素晴らしい大会に参加するチャンスを与えてくれました。スイス代表として1988年にユーロビジョン・ソング・コンテストで優勝したことは、私にとって人生を変える出来事でした。私を支えてくださったすべての人に心から感謝申し上げます。あれから37年が経ちました。再びスイスが優勝しこの素晴らしいイベントの開催国になったことはとても感動的で、胸が熱くなります。スイスの皆さん、皆さんの愛に感謝します。今夜は皆さんの夜です。私と同じように、皆さんも誇りに思っていただければ幸いです」と英語で語りかけた。
そしてセリーヌ・ディオンはフランス語で「音楽は私たちを一つにしてくれます。それは今夜だけでなく、今この瞬間だけではありません。素晴らしいことです。音楽は私たちの力であり、支えであり、必要な時に力を与えてくれるものです。皆さんを愛しています、ヨーロッパの皆さん、そして世界中の皆さんを愛しています」と締めくくった。
ビデオメッセージの後、2024年大会のギリシャ代表Marina Satt、ウクライナ代表Jerry Heil、リトアニア代表Silvester Belt、ポルトガル代表Iolandaの4人がセリーヌ・ディオンの優勝曲「Ne Partez Pas Sans Moi」(邦題:私をおいて旅立たないで)を披露し祝った。
準決勝2では新型コロナの影響で中止となった2020年大会に出場予定だったスイス代表Gjon’s Tearsが「Répondez-moi」、リトアニア代表The Roopが「On Fire」、アゼルバイジャン代表Efendiが「Cleopatra」、マルタ代表Destinyが「All of My Love」をそれぞれ披露した。
バーゼル2025
■投票方法
Eurovision App(Android / iOS)またはユーロビジョン投票専用サイトwww.esc.voteから投票できる。
■投票期間
〈準決勝〉
参加国の場合は、最後の曲が演奏された後に投票が開始され、投票時間は約18分。自国が出場する準決勝にのみ投票可能。日本やアメリカなど非参加国の場合は、現地時間の各準決勝当日深夜0時頃に開始され、ライブショーが始まるまで続き、アーティストの演奏中は投票が一時的に停止。そして最後の曲が演奏された後に再開され、約18分間投票を受け付ける(EBU)。
〈決勝〉
参加国の場合は、最初の曲が演奏される直前に投票が開始され、最後の曲が演奏されてから約40分間投票が可能。日本やアメリカなど非参加国の場合は、現地時間の決勝当日深夜0時頃(※日本時間の前日午前7時頃)に開始され、ライブ ショーの開始時に一時的に停止。投票は最初の曲が演奏される直前にすぐ再開され、ライブショー中、最後の曲が演奏されてから約40分後まで投票を受け付ける。
■注目国〈4月15日時点〉
大会まで1ヶ月を切り、ブックメーカーのオッズで4月15日時点で首位を走るのは🇸🇪スウェーデン。フィンランドの西海岸Vörå出身で主にスウェーデンで活動するコメディ音楽グループKAJによる「Bara bada bastu」が、スウェーデン代表を決める伝統の音楽コンペティション番組『Melodifestivalen 2025』(メロディーフェスティバーレン 2025)で審査員票第2位、視聴者票第1位で総合優勝し、「Bara bada bastu」が代表曲となった。
北欧のサウナ文化をテーマにフィンランド系スウェーデン語で歌うサウナ愛の歌「Bara bada bastu」が、多幸感・高揚感に溢れクセになる「まさにユーロビジョン・ポップな曲」と話題を集め、オッズで今大会の優勝最有力候補となっている(記事『スウェーデン代表KAJ、サウナ愛がアツい「Bara bada bastu」』)。
🇸🇪スウェーデンとともに今大会注目を集める🇦🇹オーストリアが他を引き離して、🇸🇪スウェーデンの後を追う。ウィーン生まれドバイ育ち、2016年にオーストリアに戻った23歳シンガーソングライターJJ(本名ヨハネス・ピエッチ/Johannes Pietsch)が🇦🇹オーストリア代表を務める。
オペラとホップを融合しテクノに流れ込むユニークなオペラ・ポップの代表曲「Wasted Love」は、報われない愛の苦しみを描いた曲で、その深淵をソプラノの高みに達するカウンターテナーの唯一無二のドラマチックな歌声で歌う。
🇸🇪スウェーデンと🇦🇹オーストリアを追うのは、今大会圧倒的な知名度を誇る歌姫が代表する🇫🇷フランス。28歳の女優/シンガーソングライターのルアンヌ(Louane、またはルアンヌ・エメラ/Louane Emera、本名Anne Edwige Maria Peichert)が🇫🇷フランス代表を務める。
その🇫🇷フランス代表曲「Maman」は、フランス語曲でルアンヌが当時17歳の2014年にがんで亡くなった母に宛てたバラード。『Chambre 12』に収録の「Maman」(2015)から10年を経て同じタイトルでリリースされた曲で、「続編です。両曲には共通する詞がいくつかありますが、異なる曲です」とルアンヌはOuest-Franceで明かす。
愛と希望、メッセージ性に満ちた同曲はルアンヌ自身が音楽プロデューサーTristan Salvatiと共に書き上げ、2025年3月15日、スタッド・ド・フランスで開催されたラグビーユニオン「2025年シックス・ネイションズ・チャンピオンシップ」の決勝戦(フランス対スコットランド戦)のハーフタイムショーでルアンヌの空中ライブ・パフォーマンスとともに発表され、その映像がミュージック・ビデオとなっている(※新たなミュージック・ビデオを公開。記事『ルアンヌ、母に捧ぐ感動曲「maman」』)。
🇸🇪スウェーデン、🇦🇹オーストリア、🇫🇷フランスのトップ3からやや離れて追うのは、🇮🇱イスラエル、🇳🇱 オランダ、🇫🇮 フィンランド。
🇮🇱イスラエルは、2023年10月7日のハマス襲撃によるノヴァ音楽祭襲撃(レイム音楽祭虐殺事件)の生存者でイスラエル人歌手の24歳ユヴァル・ラファエル(Yuval Raphael / יובל רפאל)が時を超えた絆と希望のバラード「New Day Will Rise」を感動的に歌う(記事『ユヴァル・ラファエル、壮大な夜明けのバラード「New Day Will Rise」』)。
🇳🇱オランダはコンゴ生まれ、内戦から逃れ9歳でオランダに移住したオランダで人気のシンガーソングライター、21歳クロード(Claude)が代表を務め、ダンス・ポップ「C’est la vie」を英語とフランス語で歌う。
「挫折をしても人生で経験する物事のポジティブな面を見るように」と教えてくれた母親に捧ぐ同曲は、どんな暗闇にも常に明るい面に目を向けて生きることの大切を綴った、まさに”C’est La Vie”(”それが人生”)な曲となっている。
ユーロビジョンYouTube公式チャンネルで2025年3月に最も視聴された曲ランキングでは、第5位に🇩🇪ドイツ代表でオーストリア・ウィーン出身の兄妹デュオ、アボル&ティナ(Abor & Tynna)による「Baller」、第4位に🇮🇱イスラエル代表ユヴァル・ラファエル(Yuval Raphael / יובל רפאל)による「New Day Will Rise」。
続いて第3位に🇳🇱オランダ代表クロード(Claude)による「C’est la vie」、第2位に🇦🇹オーストリア代表JJによる「Wasted Love」。そして第1位は🇸🇪スウェーデン代表KAJによる「Bara bada bastu」となっている。
〈5月4日時点〉
ユーロビジョンYouTube公式チャンネルで2025年4月に最も視聴された曲ランキングが発表され、今大会のエントリーのうちトップ10に入ったのは、第10位に🇮🇱イスラエル代表ユヴァル・ラファエル(Yuval Raphael / יובל רפאל)の「New Day Will Rise」、第9位に🇪🇸スペイン代表メロディ(Melody)の「ESA DIVA」、第8位に🇩🇪ドイツ代表でオーストリア・ウィーン出身の兄妹アボル&ティナ(Abor & Tynna)の「Baller」、第7位に🇦🇹オーストリア代表JJの「Wasted Love」、第6位に🇳🇱オランダ代表クロード(Claude)の「C’est la vie」。第3位に🇲🇹マルタ代表ミリアーナ・コンテ(Miriana Conte)のタイトル改め「SERVING」、第2位に🇪🇪エストニア代表トミー・キャッシュの「Espresso Macchiato」、第1位は🇸🇪スウェーデン代表KAJの「Bara bada bastu」となった。
〈5月16日時点〉
決勝直前のブックメーカーのオッズでは、🇸🇪スウェーデン代表KAJのユーモアたっぷりサウナ賛歌「Bara bada bastu」が不動の優勝最有力候補、🇦🇹オーストリア代表JJの報われない愛を歌う型破りなオペラ・ポップ「Wasted Love」が後を追う展開。少し離れて🇫🇷フランス代表ルアンヌ(Louane)の亡き母に捧ぐバラード「maman」、🇳🇱オランダ代表クロード(Claude)の人生のダンス・ポップ「C’est la vie」、🇫🇮 フィンランド代表エリカ・ヴィクマン(Erika Vikman)のエクスタシー・ソング「ICH KOMME」など今大会の人気曲が続く。
■スローガン
国家、言語、宗教、民族、文化の違いを超えて、音楽を通じて団結し多様性と包括性を尊重してきたユーロビジョンのスローガンは2023年大会で「United by Music(音楽で一つに)」を採用。BBCが選んだこのスローガンが今後すべてのユーロビジョンのスローガンとなることを2023年11月にEBUが発表した。加えてバーゼル2025では「Welcome Home」(おかえりなさい/ようこそ)をモットーに採択。36年ぶりに、ユーロビジョン発祥の地スイスに戻ってきたことを受けてのものとなっている。
■ステージデザイン
プロダクションデザイナーFlorian Wiederが手がけたステージデザインは、スイスの山々と言語の多様性からインスパイアされ、ステージは観客席まで伸びて広がり、フロントステージは立体的なLEDのアーチで囲まれる。この没入型のステージレイアウトで観客はユーロビジョンの一部となり、これまでにない体験を創り出すという(EBU)。

■映像と音楽
アート・ディレクターのArtur Deyneuve手がけた映像と音楽のブランド・コンセプトは、傾聴と対話を軸とするスイスの直接民主主義の伝統に着想を得て、「listening」をブランド・コンセプト全体の中心的なテーマとして選び、「Unity Shapes Love(団結が愛を形作る)」と名付けた。
このメッセージは、対話、団結、音楽の結束力を表すユーロビジョンのハートのシンボルを通じて視覚的にも伝えられ、脈打つユーロビジョンのハートの数々は、ユーロビジョン・ソング・コンテストで一緒に聴いて祝い一つになる何百万人もの人々を象徴し、デザインの中核的な要素となっている。
1. ライブ動画&リザルト
2. 開会式&リハーサル
3. 37か国各ミュージック・ビデオ&準決ライブ