フランスを感動で包んだ歌姫ルアンヌ最新曲「もしあなたがいたら」、日本が舞台のアニメMVに


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最新アルバム『Louane』11月10日リリース

2014年フランス映画『エール!』で、その胸震わす美しい歌声でフランス中を涙と感動に包み、スクリーン・デビューにして仏アカデミー賞のセザール賞で最優秀新人女優賞受賞したフランスの歌姫ルアンヌ・エメラ(Louane Emera)

100万枚を超える記録的デビュー・アルバム『Chambre 12』に続く2nd最新アルバム『Louane』ダウンロード版)が来週10日にリリースを迎えるなか、亡き最愛の人に歌う最新シングル曲「Si t’étais là」ダウンロード版)のミュージック・ビデオが公開。日本が舞台のアニメの美しさでもフランスで今話題となっている映像では、切なくも温かい感動を呼ぶ女性の物語が描かれます。

桜や折り紙など日本が散りばめられた部屋の畳には、一台のピアノ。木漏れ日注ぐ鍵盤に指を触れると、感傷的な旋律に黄昏の哀愁漂うシャンソンにのせて、そこにはいない人へ。

ときどき、あなたのことを思い出すわ」、蓋をしていたはずの胸の奥まで射し込む歌声が、答えのない会話を始めます。「歌が、思い出に私を引き戻し/答えてはくれない、質問の数々が巡る/それが一番辛い」。

(コーラス)
私の声、聞こえる?
私のこと、見える?
もしあなたがここにいてくれたら
何て言ってくれる?教えて…
これはあなたが私に知らせてくれてるサイン?
あなたなら、どうしてる?
もしあなたがここにいてくれたら…

水たまりにだけ映る人、その面影を追うように一人、旅に出た彼女。「自分に何度も言い聞かせる/自分を眠らせるために/その痛みを眠らせるために/笑顔になるために/想像だけの会話/この地球には、もういない人と」。すると空から舞い降りる白い羽根。「これはあなたが私に知らせてくれているサインなの?

離愁流れるスクリーンには、紅葉に染める山奥の神社。その白い羽根が着水すると、「心配されても構わない/耐えられないわ/あなたがそこにいるってわかってるよ、遠くない場所に」。足を滑らせ水の中へ落ちてしまうと、着物姿に。幻想的な生き物たちに囲まれ、沈んでいく彼女に駆けつける一羽の鶴。目が合うと、初めて浮かべる笑顔。そんな彼女を救い上げる鶴は、彼女を地上へ戻し、何かを伝えるように旋回すると、空高く、見えない場所へと消えていきます。

Louane Emera

ルアンヌがその脚光を浴びたのは、フランス版『The Voice』(The Voice: la plus belle voix)に出場した2013年。当時16歳、素朴ながらも深い情感伝う歌声で審査員らの心を奪い注目を集めるも、準決勝敗退。しかしそれを見た監督がその映画『エール!』(原題:La Famille Bélier)で主役に大抜擢。

パリで歌手になりたい、耳の聴こえない家族で唯一耳の聴こえる少女が、家族の大反対のなか夢を追い、家族との絆を描く映画『エール!』の長女ポーラを熱演。

70年代仏人気歌手ミシェル・サルドゥー(Michel Sardou)ヒット曲「青春の翼」(Je Vole)をピアノの伴奏に歌声一つ、心に触れる歌声で世代を超えて、観客の頬を濡らします。

映画『エール!』主題歌「青春の翼」(Je Vole)は国内盤デビュー・アルバム『夢見るルアンヌ』のボーナストラックに収録。両親を亡くしたルアンヌの熱演は、どこかルアンヌ自身の姿と重なる。そのクライマックスのシーンで、両親からの旅立ちの歌となる「青春の翼」を歌い上げる。

Chambre 12

2015年にリリースしたデビュー・アルバム『Chambre 12』(夢見るルアンヌ)には、青春を全力で駆け抜ける躍動感とともに刹那の悲愁をどこかに残しながらも、高鳴るキャッチーなフレンチ・ポップが切ないほど多幸感を呼ぶ「JOUR 1」をはじめ、ルアンヌの等身大の姿が詰まった楽曲の数々を収録。フランスのアルバムチャートで初登場第1位となったアルバムは、ストリーミング含め2015年の年間アルバム第1位となり、新星にして瞬く間にフランスの大スターへと導きます。

しかし『The Voice』の舞台袖で応援していた母は、それを知る前に、闘病の末帰らぬ人に。小さな街で生まれ育ったルアンヌの夢を応援し続けてくれた父も、『The Voice』出場直前に他界。一番伝えたかったこと、一番伝えたかった人、10代で両親を失います。

Maman

「大丈夫なんかじゃないよ、ママ」、「私、頑張ったよ」、届かないその思いを亡き母へ綴る。

『The Voice』では、亡き父へジョン・レノン(John Lennon)の「Imagine」を捧げ、そしてその3ヶ月後に亡くなった母親へ、デビュー・アルバム『Chambre 12』で「Maman」を捧げたルアンヌ。セリーヌ・ディオン(Céline Dion)「Le miracle」の仏ソングライターMarie Bastide、仏歌手Calogeroらとともに制作された最新曲「Si t’étais là」(もしあなたがいたら)は、自身が16歳から20歳へ、思春期から大人へと変わるルアンヌの最新アルバム『Louane』を代表する曲として、その深い思いが込められます(aficiaTélé Loisirs.fr)。

私には姉妹と兄がいて(ルアンヌ含め6人)、とっても仲が良いの」と昨年、仏TF1『Sept à huit』で語るルアンヌ。「私は大丈夫、だって見守ってくれてるってわかってるわ」(Gala)。

Louane

最新アルバム『Louane』のリードシングル曲「On était beau」

青春の同世代のみならず、世代を超えてフランス中の人々の心に伝うルアンヌの歌声。それはフランス語圏を超えて、人々の心の中で、それぞれの物語とともに言葉に出来ない何かが流れ始めます。思春期から大人へ、そのセルフタイトルとなる最新アルバム『Louane』ダウンロード版)は、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)最新アルバム『Reputation』と同じ、11月10日にいよいよリリースを迎えます。

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