ゴールデン・グローブ賞2018、映画『グレイテスト・ショーマン』主題歌「This Is Me」が歌曲賞受賞


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映画『スリー・ビルボード』作品賞含む最多4部門受賞。続いて映画『シェイプ・オブ・ウォーター』作曲賞、監督賞2冠。

現地時間1月7日(日)、ハリウッド外国人映画記者協会による『第75回ゴールデングローブ賞』授賞式が米ロサンゼルス、ビバリーヒルトン・ホテルで開催。先月全米で一般劇場公開となった注目のミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』(原題:The Greatest Showman)(2月16日全国ロードショー)、その主題歌「This Is Me」が見事「最優秀歌曲賞」(主題歌賞、Best Original Song)に輝きました。

サウンドトラック『The Greatest Showman (Original Motion Picture Soundtrack)』(ダウンロード版)に収録。ケシャ版は現在未収録。
 
This Is Me
Written By Justin Paul & Benj Pasek
 
(バース1)
その暗闇は、初めてなんかじゃない
「消え失せろ」、彼らは言う
「お前みたいな欠陥品、見たくもない」
私が学んだことは、自らの傷を恥じること
「どっか行けよ」、彼らは言う
「お前なんか、誰からも一生愛されない」
 
でもそんなことで砕け散ったりなんかしない
私たちにだって、きっと居場所がある
輝ける場所が
 
(コーラス)
ナイフよりも鋭利な言葉が私を切り刻むとき
私は洪水で押し流そう
勇敢に立ち向かい、傷つき、
ありのままの私でいる、これが私よ
 
みて、私はここにいるわ
そしてマーチングドラムの音に乗り突き進む
どう思われたって構わない
自分を曲げたりなんかしないわ
これが私よ
 
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh
 
(バース2)
再び弾丸が食い込む
浴びせ続けるがいい、今日という今日は
恥に打ちのめされたりはしない
バリケードを突き破り、
太陽に向かって、
私たちは戦士よ!
そうよ、それが今の私たちよ!
(そうよ、それが今の私たちよ!)
 
彼らなんかに打ち砕かれないわ
私たちにだって、きっと居場所がある
輝ける場所が!
 
(コーラス)
ナイフよりも鋭利な言葉が私を切り刻むとき
私は洪水で押し流そう
勇敢に立ち向かい、傷つき、
ありのままの私でいる、これが私よ
 
みて、私はここにいるわ
そしてマーチングドラムの音に乗り突き進む
どう思われたって構わない
自分を曲げたりなんかしないわ
これが私よ!
 
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh
これが私よ
 
愛される価値が私にだってあるわ
愛される価値がないなんて、そんなことはないの!
 
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh
 
(コーラス)
ナイフよりも鋭利な言葉が私を切り刻むとき
私は洪水で押し流そう
勇敢に立ち向かい、傷つき、
ありのままの私でいる、これが私よ…
 
みて、私はここにいるわ
そしてマーチングドラムの音に乗り突き進む
どう思われたって構わない
自分を曲げたりなんかしないわ
これが私よ!!
 
ナイフよりも鋭利な言葉が私を切り刻むとき
私は洪水で押し流そう
 
これが私よ!!

同曲含む映画『グレイテスト・ショーマン』の全ミュージカル曲(サウンドトラック『The Greatest Showman (Original Motion Picture Soundtrack)』)を手がけた若手米作曲家ベンジ・パセック(Benj Pasek)ジャスティン・ポール(Justin Paul)のチーム「Pasek and Paul」が、映画『ラ・ラ・ランド』主題歌「City of Stars」での受賞に続いて、2年連続で受賞

プレゼンターのキース・アーバン(Keith Urban)とケリー・クラークソン(Kelly Clarkson)による”デュエット”で紹介されると、まだ32歳と33歳と若々しくも昨年ブロードウェイ・ミュージカル『Dear Evan Hansen』でトニー賞「最優秀作曲賞」をも受賞した二人はステージの中央へ。

「いい加減にしてほしいほど、魅力的な」主演ヒュー・ジャックマン、そして劇中で同曲を披露する髭女レテー・ルッツ役の米ブロードウェイ歌手・女優キアラ・セトル(Keala Settle)らに感謝の言葉を贈ります。「彼女の物語からこの歌がインスパイアされました。そして毎日励まされています。カーラ、ありがとう」。


This Is Me

ヒュー・ジャックマンが、キアラ・セトルが。涙と歓喜の舞台裏・秘蔵映像が公開。この歌声を受けて同曲への起用が決まった。

人々は言う、消え失せろと/お前なんか誰からも一生愛されないんだと」、非情な言葉を浴び続け、傷つき、そして学んだことは、自らを恥じること。主題歌「This Is Me」では、そうした過去を力に変え、ありのままの自分を誇りに、果敢に立ち向かっていく姿を描きます。「でも彼らなんかに自分を粉々になんかさせないわ/私たちにだって、きっと居場所がある/栄光に輝くわ」。

スタジオの一室で撮影された映像には、キアラ・セトルが声を震わせる場面も。胸苦しいほどに打ち砕かれる切ない歌声から、やがて誇りと自信を取り戻し、力強く、歓喜溢れるクライマックスへ。「どんなナイフよりも鋭利な言葉が私を切り刻むとき/私は洪水で押し流そう/勇敢に立ち向かい/傷つき/ありのままの私でいる、これが私よ」、「どう思われたって構わない/自分を曲げたりなんかしないわ、これが私よ」。

ジャスティン・ポールはのちに「カーラはヒュー・ジャックマンを見つめ、手を取り、彼に最後の部分を歌ったんだ。彼は涙を浮かべ、彼女も涙がこみ上げ、部屋中のみんなが気づいたんだ。何かとんでもない瞬間の目撃者となったということを」(勿論良い意味で)。

ケシャ版

主題歌「This Is Me」では、ケシャ(Kesha)が歌うバージョンのシングル曲(ダウンロード版)も先月リリース。這い上がるケシャ自身の姿とも重なる同曲には、「言葉に出来ないわ」、ファンらから数々の感動のメッセージが寄せられます。

始まる前から、”This Is Me”がこの映画のアンセムになるとわかっていたよ」と語るのは、初監督のマイケル・グレイシーVariety)。他にノミネートされていた「作品賞」(Best Motion Picture)はグレタ・ガーウィグ初監督映画『レディ・バード』(原題:Lady Bird)に、「主演男優賞」(Best Performance in a Motion Picture – Musical or Comedy)は映画『ザ・ディザスター・アーティスト』(原題:The Disaster Artist)の主演ジェームズ・フランコに譲るも、「最優秀歌曲賞」の受賞を果たします。

歌曲賞ノミネーション

© The Golden Globes

最優秀歌曲賞/Best Original Song
「This Is Me」– 映画『グレイテスト・ショーマン』主題歌
「Mighty River」– 映画『マッドバウンド 哀しき友情』(原題:Mudbound)
「Remember Me」– 映画『リメンバー・ミー』(原題:Coco)
「The Star」– 映画『ザ・スター』
「Home」– 映画『Ferdinand』

映画『マッドバウンド 哀しき友情』より出演のメアリー・J. ブライジ(Mary J Blige)による「Mighty River」。Written by Raphael Saadiq, Mary J. Blige, and Taura Stinson
映画『リメンバー・ミー』より、ミゲル(Miguel)とナタリア・ラフォルカデ(Natalia Lafourcade)による「Remember Me」。Written by Kristen Anderson-Lopez and Robert Lopez
クリスマス誕生の物語を、動物の視点でユーモアを交えて描く3Dクリスマスアニメ映画『ザ・スター』。マライア・キャリー(Mariah Carey)による主題歌「The Star」では、マライアの双子、モロッカン君とモンローちゃんも登場。クリスマスになったら必ずこのことを思い出してほしい、マライアが子どもたちに伝えたいメッセージとは。Written by Mariah Carey and Marc Shaiman / 記事『映画The Star奇跡降るマライア・キャリー主題歌、スピリチュアルな感動のクリスマスソング
米3Dアニメ映画『Ferdinand』主題歌「Home」。「Find You」のニック・ジョナス(Nick Jonas)がついに見出す「Home」は自身にとってゴールデン・グローブ賞初ノミネート曲となった。Written by Nick Jonas, Justin Tranter, and Nick Monson

第75回ゴールデングローブ賞

例年華やかな衣装で彩るレッドカーペットは、黒い衣装のスターらで埋め尽くされるという異例の授与式となった今回のゴールデン・グローブ賞。

「明けましておめでとうございます、ハリウッド!2018年、ついにマリファナが許され(※カリフォルニア州)、セクハラが許されなくなりました。今年は良い年になるね!」、司会者セス・マイヤーズによるジョークがその主題を垣間見せます。昨年ハリウッドを揺るがした性的暴力、セクシャルハラスメント。その根絶を訴える「Time’s Up」ムーブメントを受け、同授与式では黒いドレスのみならず、俳優らも黒いスーツ、ネクタイ、ピンバッチで同ムーブメントを支持、連帯を示します。

今回最多受賞となったのは、米ミズーリ州の田舎町を舞台にしたクライム・サスペンスとなるマーティン・マクドナー監督映画『スリー・ビルボード』(原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)。「作品賞(ドラマ部門)」、「女優賞(ドラマ部門)」含む最多4部門で受賞。続いて、最多7部門でノミネートとなっていたギレルモ・デル・トロ監督映画『シェイプ・オブ・ウォーター』(原題:The Shape of Water)が「監督賞」と「作曲賞」、そして映画『レディ・バード』が「作品賞(ミュージカル/コメディー部門)」、「女優賞(ミュージカル/コメディー部門)」の2冠を果たしました。

なお、「作曲賞」のノミネーション一覧は以下の通り。

作曲賞/Best Original Score
アレクサンドル・デスプラ/Alexandre Desplat – 映画『シェイプ・オブ・ウォーター』
カーター・バーウェル/Carter Burwell – 映画『スリー・ビルボード』
ジョニー・グリーンウッド/Jonny Greenwood – 映画『ファントム・スレッド』
ジョン・ウィリアムズ/John Williams – 映画『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
ハンス・ジマー/Hans Zimmer – 映画『ダンケルク』

アカデミー賞

過去5年では、ゴールデン・グローブ賞「歌曲賞」を受賞した4曲――映画『ラ・ラ・ランド』主題歌「City of Stars」、映画『007 スペクター』サム・スミス(Sam Smith)主題歌「Writing’s on the Wall」、映画『グローリー/明日への行進』コモン(Common)×ジョン・レジェンド(John Legend)「Glory」、映画『007 スカイフォール』アデル(Adele)「Skyfall」――が、アカデミー賞でも「歌曲賞」のオスカーを手にします。果たして「This Is Me」のアカデミー賞受賞は。『第90回アカデミー賞』ノミネーションは、現地時間今月23日に発表、そして現地時間3月4日に授与式が開催。ミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』は来月、いよいよ2月16日に全国ロードショー、魔法のミュージカルがその幕を開けます。

【記事】『運命変える愛、ザック・エフロン×ゼンデイヤ全米話題ミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』曲「Rewrite The Stars」

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