スーパーボウル2019 グラディス・ナイト貫禄の国歌斉唱


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1991年のホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)、1994年のナタリー・コール(Natalie Cole)、2002年のマライア・キャリー(Mariah Carey)、2004年のビヨンセ(Beyoncé)、2009年のジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)ら。全米を熱狂と歓喜に包むNFL年間王座決定戦「スーパーボウル」(Super Bowl)でアメリカ国歌の大役を担った彼らは星条旗の「自由なる大地 勇者の故郷」をフィールドに蘇らせ、その圧巻の歌声をアメリカの歴史に刻んできました。

現地時間2月3日、3年連続AFC王者のニューイングランド・ペイトリオッツとロサンゼルス・ラムズ(NFC)が激突した第53回スーパーボウル(Super Bowl LIII)には、開催地ジョージア州アトランタが故郷のグラディス・ナイト(Gladys Knight)。7度のグラミー賞受賞「ソウルの女帝」は全米に感動を呼ぶソウルフルな力強い「星条旗」(The Star-Spangled Banner)を披露し、その歌声に海外メディア(Miami Herald)は、「ペイトリオッツが勝利したが、グラディス・ナイトが国歌でアメリカのハートを勝ち取った」。

感動的な美しいアレンジに、温もり、芯の強さと情愛を纏う歌声で全米のハートを一つにした74歳。公民権運動、女性解放運動など偏見と差別による激動の時代を生き抜いてきたレジェンドは「星条旗」の最後の歌詞”brave”をリフレイン、例年よりも10秒ほど”延長戦”となったものの、クライマックスで6機編隊の戦闘機がスタジアムの上空を通過し貫禄の国歌斉唱で全米最大の試合をキックオフしました。コリン・キャパニック(Colin Kaepernick)の抗議を発端とするムーブメントを受け、ハーフタイムショーではリアーナ(Rihanna)、カーディ・B(Cardi B)らがオファーを辞退していた今回のスーパーボウル。

グラディス・ナイトはステートメントで今回の国歌斉唱に「私の故郷アトランタで、私たちの国を代表し結集する声となることを誇りに思っています」。またVarietyで「キャパニックさんが2つのことを抗議していると理解しています、警察暴力と不公正です」、「私たちの国歌がこの論争に巻き込まれるのは遺憾なことです、国歌特有の観念と正義のために闘うことは別問題です」。国歌に込められた歴史的意味・理念に触れながら、混同している現在の論争を指摘し「国歌が私たちを一つにしてくれることを願っています」。

国歌斉唱前には新星R&B姉妹デュオChloe x Halle(クロイ&ハリー)が愛国歌「America the Beautiful」(アメリカ・ザ・ビューティフル)を美しくもパワフルなハーモニーで披露しました。現在19歳姉クロエ・ベイリー(Chloe Bailey)と18歳妹ハレ・ベイリー(Halle Bailey)はアトランタ生まれ(現在ロサンゼルス在住)。YouTubeでのカバーをきっかけにビヨンセに見出され、ビヨンセのツアー「The Formation World Tour」でオープニング・アクトを務めた他、昨年3月にはビヨンセのレーベル「Parkwood Entertainment」よりデビュー・アルバム『The Kids Are Alright』をリリース、まもなく開催されるグラミー賞2019で主要部門「最優秀新人賞」にノミネートされるなど大きな注目が集まります。今回全米から称賛の声が贈られたシンデレラガールズ、その「America the Beautiful」にビヨンセは自身のSNSで「クロエとハレをとても誇りに思うわ🙏🏽🥰」なおこれまで語り継がれ映像が残っているスーパーボウル国歌斉唱映像は以下の通りです。

Whitney Houston (1991)

Mariah Carey (2002)

Jennifer Hudson (2009)

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