AGTイマン・ビーシャ、Deccaとレコード契約&初EP『A Christmas Wish』11/22リリース


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今年夏のNBC才能オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』(原題:America’s Got Talent)シーズン14でアリアを年齢離れしたオペラティック・ヴォイスで歌い上げ、ゲスト審査員からゴールデンブザーを獲得、全米にセンセーションを巻き起こした11歳ソプラノ歌手イマン・ビーシャ(Emanne Beasha)。その後異例にもクラシックのDecca Records US(米デッカ・レコード)とレコード契約。その第1弾として、イマンは自身のSNSで今週11月22日に初のEP『A Christmas Wish』(ダウンロード版)をリリースすることを発表した(現地時間11月19日)。

クリスマス曲集となるミニEP『A Christmas Wish』には、フランツ・シューベルト(Franz Schubert)作曲「Ave Maria」(エレンの歌第3番/Ellens Gesang III)、そしてクリスマス・キャロル「O Holy Night」(さやかに星はきらめき)の2曲を収録。クラシック部門の強化を図るレーベルはイマンの歌声を「新しいアメリカの声」として世界中のオーディエンスと共有したいとしている。

Emanne Beasha

ヨルダン・アンマン生まれ、現在フロリダ州ノースポートに住むイマンは、2歳の頃から歌い始めその類い稀な天賦の才で人々を魅了してきた。2017年当時8歳で挑戦したアラブ諸国のゴット・タレント『Arabs Got Talent』シーズン5では、ゴールデンブザーを獲得。その後ファイナルでは「Time To Say Goodbye」で知られるアンドレア・ボチェッリ(Andrea Bocelli)の「君と旅立とう」(原題:Con Te Partirò)を歌い、史上最年少で優勝を果たした。

1. Nessun dorma

幸運のユニコーンのぬいぐるみを手に、アメリカの舞台に挑む小さなオペラ歌手は、オーディション・ウィークではジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini)作曲の歌劇『トゥーランドット』(原題:Turandot)より「誰も寝てはならぬ」(原題:Nessun dorma)を披露。ゴールデンブザーこそならなかったものの、その小さな体から想像もできない迫力の歌声で魅了した。

2. Caruso〈GB〉

ジャッジ・カットでは、ルチアーノ・パヴァロッティ、アンドレア・ボチェッリのカバーでも知られる伊ルーチョ・ダッラ(Lucio Dalla)の「カルーソー」(’86、原題:Caruso)を歌い会場は鳴り止まぬスタンディングオベーションに溢れた。審査員サイモン・コーウェル(Simon Cowell)は「これは訓練して手にできるようなものじゃない。まさに天からの贈り物だ」。そしてゲスト審査員ジェイ・レノ(Jay Leno)は「私は何か物凄く特別なものを目撃したような気持ちだ」とゴールデンブザー。10歳のイマンはステージに駆けつけた母親とハグ、幸運のユニコーンを胸に準々決勝進出を果たした。

4. Ebben

ライブショー初戦、イマンはアルフレード・カタラーニ(Alfredo Catalani)作曲の歌劇『ラ・ワリー』(ワリー、原題:La Wally)第一幕アリア「さようなら、ふるさとの家よ」(原題:Ebben? Ne andro lontana)をドラマチックに歌い上げ、会場は総立ちの拍手喝采に包まれた。「みんなとは別世界だ」とコーウェル。「何かに打たれたように感じた。永遠に忘れられない瞬間の一つだ」。審査員ジュリアン・ハフ(Julianne Hough)は「私がこれまで耳にしてきた全てをあなたは超越しちゃったわ」、「圧倒されたわ」。

5. (Everything I Do) I Do It for You

これまでオペラを中心に歌ってきたイマンだったが、一方準々決勝ではブライアン・アダムス(Bryan Adams)の「(Everything I Do) I Do It for You」(’91)を独自にアレンジしたオーケストラ・サウンドにのせ熱唱。激戦のなかアメリカの投票で進出できるトップ3を逃すも、コーウェルら審査員の判断で「ジャッジ・チョイス」として決勝進出を果たした。

6. La mamma morta

決勝翌日に誕生日を控え「もし私が優勝できたら、人生で最高の誕生日プレゼントになるわ」。ファイナルでその夢を託すのは、伊作曲家ウンベルト・ジョルダーノ(Umberto Giordano)による傑作、1896年オペラ『アンドレ・シェニエ』(Andrea Chénier)第3幕マッダレーナのアリア「亡くなった母を」(原題:La mamma morta)。圧巻の歌声で歌い上げ、コーウェルは「君は本当に信じられないほど素晴らしい歌声を持っている、まさに今夜君がここにいるのがふさわしい」。そして審査員ガブリエル・ユニオン(Gabrielle Union)は「あなたの歌声はまさに完璧。今日もし天使が地球に降りてきたら、彼女はきっとあなたのような歌声をしているわ。あなたは地球のリアル天使だわ」。

アメリカの投票の結果、10組中7組が音楽アクトで票が分かれたこともありトップ5入りとはならなかったものの、グランド・ファイナルのライブ・パフォーマンスでは、ラン・ラン(Lang Lang)と夢のコラボで「Con Te Partirò」をカバー。世界的ピアニストの演奏に引けを取らぬ貫禄の歌声を響かせ、甘美な魔法の時間を演出。長きAGTの戦いでその歌声と唯一無二の存在感をアメリカのハートに焼き付けた。「Decca Records USとの初作にすごくワクワクしているわ」とイマン。新たな大きな一歩を踏み出す彼女の願いが込められた『A Christmas Wish』は明後日、11月22日にリリースされる。

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