来月に迫ったNFL第54回スーパーボウル（Super Bowl LIV）の開会式で、デミ・ロヴァート（Demi Lovato）がアメリカ国歌「The Star-Spangled Banner」（邦題：星条旗）を歌うことを、自身のSNSで発表した（現地時間1月16日）。2019年シーズンの頂上決戦となる第54回スーパーボウルは、日本時間2月3日（現地時間2月2日）、フロリダ州マイアミガーデンズのハードロック・スタジアムで開催される。
その発表の2日前に、「Sorry Not Sorry」の27歳は、日本時間1月27日に開催される第62回グラミー賞授賞式でライブ・パフォーマンスを行うことを発表。デミ・ロヴァートとしては、薬物過剰摂取で緊急入院の報道（※本人一部否定）があった2018年7月以降、初めてのTVライブ・パフォーマンスの予定となっている。
スーパーボウルは、毎年全米TV最高視聴者数を記録し続け、昨年は9820万人を記録（Nielsen）。昨年のスーパーボウル開会式では「ソウルの女帝」グラディス・ナイト（Gladys Knight）が熱唱した（記事）。これまでスーパーボウル開会式では、伝説として語り継がれるホイットニー・ヒューストン（Whitney Houston）をはじめ、ガース・ブルックス（Garth Brooks）、ルーサー・ヴァンドロス（Luther Vandross）、マライア・キャリー（Mariah Carey）、アレサ・フランクリン（Aretha Franklin）、ジェニファー・ハドソン（Jennifer Hudson）、フェイス・ヒル（Faith Hill）、キャリー・アンダーウッド（Carrie Underwood）、ビヨンセ（Beyoncé）、レディー・ガガ（Lady Gaga）らが歌い、歴史にその名を刻んできた。
今回のデミ・ロヴァートの発表に、ロサンゼルス・タイムズ紙は「本当に良い判断？」と報道（Los Angeles Times）、高い期待の声と共に心配の声も寄せられている。薬物過剰摂取報道の一ヶ月前にリリースした「Sober」以降、今日まで彼女の新曲はリリースされていない。「Sober」はアルコール依存の再発を歌った曲。デミ・ロヴァートは2018年3月に飲酒・ドラッグを6年間断ち続けたことを祝福したばかりだった。2018年8月、過剰摂取報道後初のSNSのコメントで「闘い続けるわ」と誓い、2019年11月、過剰摂取報道後初のインタビューで「今は健康的よ」（Teen Vogue）と語っている。これまでも彼女は薬物依存、摂食障害、双極性障害などと闘い、乗り越えてきたことを明らかにしている。「マイアミで会いましょう」とデミ・ロヴァート。再始動に向け力強い眼差しで発表した。
ハーフタイムショー
既に発表されている第54回スーパーボウルのハーフタイムショーには、ラテン歌姫ジェニファー・ロペス（Jennifer Lopez）と、この日43歳の誕生日を迎えるシャキーラ（Shakira）。アーティストとして最大の栄誉ともされるその大役に「夢が叶ったわ」というジェニファー・ロペス、「私の人生で本当に最高の時だわ、でもそれと同時に、今この国で起きている全てのことを考えると、ラテンの女性が全米最大のイベントのステージに立つことは、とても素晴らしい瞬間でもあるわ」（Vanity Fair）。現在の社会情勢に鑑みてラテンの女性として重要な使命があると語り、「この日、この時代に、二人のラテン女性がそのステージに立って、私たちのとても特別で美しい文化遺産、価値、そして私たちがこの国にもたらしているものを示すことは、大切なことで必要なことだと思っているわ」（Variety）。
そのショーの内容についてジェニファー・ロペスは、「美しく、インパクトがあって、全ての人が楽しめるショーにしたいと思っているわ」、「私たちは全ての人を一つにしたいと願っている。それが一番大切なことよ。アーティストとして私たちには、それをできる稀代の才能があるわ、それこそが私たちのメイン・ゴールだと考えているわ」（Extra）。「自分のコミュニティ、女性たち、そして全ての人を代表できて、本当に幸せよ。人々が一つになる大きな機会だわ」、「もしも愛と明るさ（positivity）をほんの少しでも広めることができて、私たち皆が一つなんだって知ってもらえることができたら？私にとってそれは幸福なことだわ」。
スーパーボウルの模様は日本を含め世界130カ国以上、30言語以上で放送。ラテンの情熱と美しく豊かな文化がどんな形で全米最大の試合そして世界を繋ぐか。第54回スーパーボウルは、日本時間2月3日に開催される。
〈スーパーボウルTV放送〉
※NHK、日テレなどで放送予定（NFL公式サイト日本語版）
