ジュニア・ユーロビジョン2020 10歳アラ、🇵🇱ポーランド代表曲「I’ll Be Standing」


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9歳から14歳までを対象に類稀な歌声と才能を持ち選出された子供たちが、それぞれの国を代表し頂点をかけて戦う歌コンテスト『ジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテスト2020』(Junior Eurovision Song Contest 2020)。新型コロナウイルスのパンデミックにより世界最大の歌コンテスト『ユーロビジョン・ソング・コンテスト2020』は今年中止となったが、その子供版となるジュニア・ユーロビジョンで子供たちが全力で世界を盛り上げる。

2003年に始まり、これまで世界39カ国が参加してきたジュニア・ユーロビジョンは今年で18回目を迎え、今年のスローガンは「#MoveTheWorld!」(世界を動かせ!)前大会優勝国ポーランドの首都ワルシャワで現地時間2020年11月29日にいよいよ開幕する。大会まで1ヶ月を切り、各国の代表アーティスト、代表曲、ミュージック・ビデオが次々に発表。早くも大きな反響を呼んでいるのは、ポーランド代表に選出された10歳少女アラ・トラッチ(Ala Tracz)。「小さな天使」と呼ばれる可愛らしく美しい歌声とそのルックスから想像できない圧倒的な力強さを兼ね備え、夢と情熱のポーランド🇵🇱代表曲「I’ll Be Standing」ダウンロード版)を生き生きとダイナミックに歌う。

(バース1)「ハートは夢でいっぱい/それは決して消えることはない/疑いや恐れはある/でもそんなものに邪魔させない」、「全力を注いで突き進み/全て叶えよう/その道のりは怖くないわ」、「全てを受け入れる/どんな瞬間も、どんな日も/私の中にあるものを見失わない」(コーラス)「立ち上がり/立ち向かい/夢に生きる/たとえ困難に襲われても/私は立ち向かい続ける」、「立ち上がり/立ち向かい/立ち向かい続けるわ」、「Oh-woah-oh, oh-woah-oh, oh-woah-oh-oh/Oh-woah-oh, oh-woah-oh, oh-woah-oh-oh」

(バース2)「それは一目瞭然、本物だわ/私の中に燃える炎/不可能の文字はない/自分を信じ切る時」、「全力を注いで突き進み/全て叶えよう/その道のりは怖くない」、「全てを受け入れる/どんな瞬間も、どんな日も/私の中にあるものを見失わない」(コーラス)「立ち上がれ、そして/勇猛果敢に/夢に生きる/たとえ私たちを傷つけるものがあっても/私は強くなる」、「強く/強く/強くなるわ」、「Oh-woah-oh, oh-woah-oh, oh-woah-oh-oh/Oh-woah-oh, oh-woah-oh, oh-woah-oh-oh」、「Oh-oh/Oh-oh/私は立ち向かい続ける/立ち向かい続ける/Oh-oh-woah」

2020年9月、ジュニア・ユーロビジョン2020のポーランド代表を決める全国大会『Szansa na Sukces』(”成功のチャンス”)で準決勝を突破したアラ・トラッチは、決勝でジュニア・ユーロビジョンのエントリー曲「I’ll Be Standing」を熱唱。しっかりと抑えたチャーミングな序盤からサビでディーバになるパワフルな歌声で魅せ、「ウォォぉぉー!!」と叫ぶ小さな”百獣の王”は50:50による審査員票とパブリック票でいずれもトップの票を獲得。涙で優勝を飾り、ポーランド代表に選ばれた。

ジュニア・ユーロビジョンのルールでは、少なくとも歌詞全体の60%が母国語、英語は最大40%までと定められており、これに適合するよう修正されたポーランド代表曲「I’ll Be Standing」がミュージック・ビデオとともに2020年10月23日に公開。前大会優勝曲🇵🇱「Superhero」の映像監督Pascal Pawliszewskiが続いて監督を務め制作。その撮影にアラは「素晴らしい雰囲気で、素晴らしい監督さんよ」。映像は柔道少女が敗北から成長し、夢を追い修練を積んで最後の戦いで勝利を掴む物語を描く。モチベーションを高めるアップリフティングなサウンドにのせ、どんな困難も乗り越え夢に向かって突き進む不屈の精神を歌う。ミュージック・ビデオは現在までに公式動画(Bądźmy Razem. TVP、Junior Eurovision Song Contest)だけでも総再生回数340万回を超える。

Ala Tracz

アラ・トラッチ(本名:Alicja Tracz / アリツィア・トラッチ)はポーランド東部ルブリン県にある人口400人ほどの小さな田舎町Stojeszyn Pierwszyで両親、姉、猫のリリと一緒に暮らす。インラインスケートやロープクライミング、自転車に乗るのが大好きだという。2020年1月から2月にかけて放送された歌オーディション番組『The Voice Kids』のポーランド版シーズン3に出場したアラは、ブラインドオーディションでジャクソン5(The Jackson 5)の「I’ll Be There」(’70)を歌い審査員全員の椅子を回転。決勝まで勝ち進みファイナリストとなる。2020年5月には姉Olaとのデビュー・シングル「Przed Nami Cały Świat」(YouTube)をリリース。僅かな期間で歌声を磨き上げ、優勝が続く国の代表を勝ち取った。

ポーランドは今大会で7度目の参加。2003年、2004年に2度最下位を経験。以降ジュニア・ユーロビジョンに参加していなかったポーランドが再び戻ってきたのは2016年。2016年、2017年は良い結果を残せなかったが、2018年大会で柔道経験のあるRoksana Węgiel(当時13歳)が「Anyone I Want to Be」(MV / LIVE映像)でポーランドに初の優勝をもたらすと、続く2019年大会で『The Voice Kids』のポーランド版シーズン2準優勝者Viki Gabor(当時12歳)が「Superhero」(MV / LIVE映像)で優勝。優勝から遥か遠い存在だったポーランドがジュニア・ユーロビジョン史上初の連覇を果たした。

2016年からずっとテレビでジュニア・ユーロビジョンを見てきたというアラは、母国のメディア(Radio ZET)で「ジュニア・ユーロビジョンの舞台に立つことはずっと私の夢でした。それが今、ゆっくりと現実になろうとしています」。代表アーティストは現在まだ出揃っていないが、ポーランドとスペイン、フランスが早くも注目を集める。3連覇がかかったポーランド、勝利を掴むため10歳の少女が世界の舞台で情熱を燃やす。

新型コロナウイルスの影響により今年は一部ルールが変更され、大会はワルシャワからライブ放送されるが、各国代表のアーティストに関しては、安全を確保するために自国のステージでパフォーマンスを披露。大会初のリモートでの歌合戦、困難を乗り越え子供たちが世界を熱くする。

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