プライド月間(Pride Month)真っ只中今月14日にリリースされたテイラー・スウィフト(Taylor Swift)新曲「You Need to Calm Down」(ダウンロード版)が今週発表の全米ビルボード総合ソング・チャート「Hot 100」で初登場第2位を記録(Billboard、※2019年6月29日付)。前シングル「Me!」(記事)に続いて、現在全米を席巻しているLil Nas X(リル・ナズ・X)とビリー・レイ・サイラス(Billy Ray Cyrus)のバイラル・ヒット「Old Town Road」がその首位を阻み、「Old Town Road」(記事)は現在12週連続首位に更新しています。テイラー・スウィフトとしては2曲連続での全米第2位で、BIllboardによると24曲目の「Hot 100」トップ10入りを達成。
LGBTQアンセムとの声もあがるブライトなシンセ・ポップ「You Need to Calm Down」は、カラフルなパステル・カラーを基調に再来月8月23日にリリースされるテイラー・スウィフト通算7枚目スタジオ・アルバム『Lover』からのセカンド・シングル。初週79,000ダウンロードを記録し「You Need to Calm Down」は今週「デジタル・ソング・セールス」部門で第1位、ストリーミング再生回数は3900万回で「ストリーミング・ソング」部門第3位となりました(※2019年6月29日付)。
インクルーシブをテーマにユーモアと色彩溢れるジョイフルな映像でLGBTQの権利平等を訴える「You Need to Calm Down」のミュージック・ビデオには、LGBTQコミュニティからアイコン/有名人が多数集まり、名司会者エレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)、ドラァグクイーンのルポール(RuPaul)、アダム・ランバート(Adam Lambert)、ヘイリー・キヨコ(Hayley Kiyoko)、ドラマ『モダン・ファミリー』のジェシー・タイラー・ファーガソン(Jesse Tyler Ferguson)らがカメオ出演。
「You Need to Calm Down」についてテイラー・スウィフトはBeats 1で「私たちの社会には、多くの努力とエネルギーをネガティブなことに費やす多くの様々な人々がいて、この曲はそうした人々を私がどう見てきたかについて歌っているわ。私にこう感じさせる、”冷静になって、ストレスをため込んじゃってるわ”って」。
2018年10月にテイラー・スウィフトは初めて政治的沈黙を破り、自身のSNSでテネシー州の共和党女性候補者(Marsha Blackburn)を批判、民主党候補者(Phil BredesenとJim Cooper)への支持を初めて表明。「私はこれまで、そしてこれからも、この国で私たちが等しく有すると信じる人権を守り、そのために闘う候補者に投票するわ」とテイラー・スウィフト。その投稿で彼女は「You Need to Calm Down」に繋がる政治的主張をしており、「私はLGBTQの権利のために闘うことを信じている。性的指向、ジェンダーに基づくいかなる差別も絶対間違ってるわ」、「肌の色、ジェンダー、誰を愛するかに関わらず、アメリカ国民全員の尊厳のために闘おうとしない人には投票なんかできないわ」。
「You Need to Calm Down」の歌詞で今回初めてその政治的メッセージを入れ、「一旦落ち着いて、それから平穏を取り戻す努力をして/そして自分が嫌いな全ての人に叫ぼうとする衝動を抑えて/イジワルなこと言っても、ゲイでなくなるわけじゃないわ」。先月17日、LGBTQの人々を差別から法的に保護するため、雇用、住まい、宿泊、教育、連邦政府による助成などの分野で、性的指向と性自認に基づく差別禁止を明文化した連邦法案「Equality Act」(平等法案)がアメリカ合衆国下院を通過。それを受けてテイラー・スウィフトは先月31日、その意思を明らかにし「次のステップは平等法案が上院を通過することだわ。私は上院議員の一人に手紙を書くことからプライド月間を始めると決めたわ、どれほど強くその平等法案の可決を望んでいるか説明するものだわ」(SNS)、「みなさんもそれぞれの上院議員に手紙を書くことを強く勧めるわ」、「国家レベルで私たちの法律が真に私たち国民の権利を保障することを求めることで、私たちのプライドを示しましょう」。
『ル・ポールのドラァグ・レース』のクイーン。左からアリアナ・グランデにTatiana、レディー・ガガにTrinity The Tuck、アデルにDelta Work、カーディ・BにTrinity K. Bonet、テイラー・スウィフトにJade Jolie、ビヨンセにRiley Knoxx、ケイティ・ペリーにAdore Delano、ニッキー・ミナージュにA’Keria
ケイティ・ペリー/Katy Perry
今週の「Hot 100」トップ10
第1位 Lil Nas X「Old Town Road」
第2位 テイラー・スウィフト/Taylor Swift「You Need to Calm Down」〈初〉
第3位 ビリー・アイリッシュ/Billie Eilish「Bad Guy」
第4位 カリード/Khalid「Talk」
第5位 エド・シーラン/Ed Sheeran, ジャスティン・ビーバー/Justin Bieber「I Don’t Care」
第6位 ジョナス・ブラザーズ/Jonas Brothers「Sucker」
第7位 ドレイク/Drake「Money in the Grave」ft. リック・ロス/Rick Ross〈初〉
第8位 ポスト・マローン/「Wow.」
第9位 DaBaby「Suge」
第10位 クリス・ブラウン/Chris Brown「No Guidance」ft. ドレイク/Drake
※2019年6月29日付、Billboard
今週の「Billboard 200」トップ10
第1位 マドンナ/Madonna『Madame X』〈初〉
第2位 ブルース・スプリングスティーン/Bruce Springsteen『Western Stars』〈初〉
第3位 ビリー・アイリッシュ/Billie Eilish『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』
第4位 ジョナス・ブラザーズ/Jonas Brothers『Happiness Begins』
第5位 バスティル/Bastille『Doom Days』〈初〉
第6位 カリード/Khalid『Free Spirit』
第7位 Polo G『Die A Legend』
第8位 DaBaby『Baby On Baby』
第9位 リゾ/Lizzo『Cuz I Love You』
第10位 アリアナ・グランデ/Ariana Grand『Thank U, Next』
※2019年6月29日付、Billboard