米大統領選2020 バイデン氏が勝利宣言、レディー・ガガら音楽界からの声


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異例の大接戦となったアメリカ大統領選挙。現地時間2020年11月7日、激戦州のペンシルベニア州で勝利した民主党候補のジョー・バイデン氏(Joe Biden、77歳)が共和党候補の現職ドナルド・トランプ氏(Donald Trump、74歳)を破り、当選に必要な過半数の選挙人数(270人以上)を獲得。前副大統領バイデン氏の当選確実を7日昼、米メディアが一斉に報じた。

7日夜、バイデン氏は地元デラウェア州ウィルミントンで演説し、「アメリカ国民は我々に明確な勝利、確固たる勝利をもたらした」(They have delivered us a clear victory. A convincing victory)、「我が国の大統領選で史上最多となる7,400万票以上を獲得し、我々は勝利した」(We have won with the most votes ever cast for a presidential ticket in the history of this nation – 74 million)と勝利宣言した。

その上で「私は分断ではなく、団結を目指す大統領になると誓う。赤と青の州ではなく、United Statesの国を」(I pledge to be a President who seeks not to divide, but to unify. Who doesn’t see Red and Blue states, but a United States)、「私はアメリカの魂を戻す政権を公約した。この国の主力である中間層を立て直し、再びアメリカが世界から尊敬される国にし、そしてアメリカを団結させる政権だ。このビジョンに何百万もの大多数のアメリカ国民が投票してくれたことは、私の人生の誇りである」(I sought this office to restore the soul of America. To rebuild the backbone of the nation – the middle class. To make America respected around the world again and to unite us here at home. It is the honor of my lifetime that so many millions of Americans have voted for this vision)

大統領選でさらに深めたアメリカの分断。その修復と国家の建て直しに尽力する意向のバイデン氏は、トランプ大統領の支持者に対して呼びかけ、「トランプ大統領に投票した人々は今夜落胆していることだろう。私も敗北を経験してきた。でも今は互いにチャンスを与え合おう。辛辣なレトリックはやめ、冷静になって、もう一度お互いを見つめ合い、もう一度お互いの声を聞き、前に進む時だ。対立候補を敵とみなすのはやめるべきだ。我々は敵じゃない。我々はアメリカ国民だ」(And to those who voted for President Trump, I understand your disappointment tonight. I’ve lost a couple of elections myself. But now, let’s give each other a chance. It’s time to put away the harsh rhetoric. To lower the temperature. To see each other again. To listen to each other again. To make progress, we must stop treating our opponents as our enemy. We are not enemies. We are Americans)と協力を呼びかけた。

大統領候補者総得票数勝敗
1位2020年ジョー・バイデン民主党75,100,000以上
2位2020年ドナルド・トランプ共和党70,800,000以上
3位2008年バラク・オバマ民主党69,498,516
4位2012年バラク・オバマ民主党65,915,795
アメリカ大統領選挙、総得票数

バイデン氏は勝利宣言の中で「聖書には全てのことには理由があると書かれている」(The Bible tells us that to everything there is a season)、「アメリカを癒やす時だ。大統領選は終わった」(This is the time to heal in America. Now that the campaign is over)と述べた。9日月曜日にも科学者と専門家からなる時期政権の新型コロナウイルス専門チームを指名し、就任日には「バイデン-ハリスCOVID計画」を実行に移していく方針だと述べ、新型コロナウイルス対策を優先課題とする意向を示した。一方、郵便投票に不正があったとして複数州で訴訟を提起しているドナルド・トランプ大統領は「選挙は終わっていない」とし、法廷闘争の継続を表明している。

最終的な結果を受けて、現地時間2021年1月20日にバイデン氏は第46代大統領に就任する。就任時に78歳となるバイデン氏は過去最高齢で大統領となる。また副大統領候補カマラ・ハリス上院議員(Kamala Harris、56歳)は、アメリカ初の女性副大統領、アメリカ初の黒人副大統領、アメリカ初の南アジア系アメリカ人副大統領となる。勝利宣言では、ハリス上院議員も登壇し「私は初の女性副大統領となるかもしれませんが、私が最後ではありません。今夜テレビを観ている全ての少女たちが知るからです、この国が可能性の国だと」(While I may be the first woman in this office, I will not be the last, because every little girl watching tonight sees that this is a country of possibilities)。

バイデン氏の当選確実の報道を受けて、レディー・ガガ、アリアナ・グランデら音楽界からも喜びや期待の声が寄せられている。バイデン氏は選挙戦で音楽界のスターを積極的に活用。自身のキャンペーン映像に、許可を得てエミネム(Eminem)の「Lose Yourself」を使用した他、キーとなったペンシルベニア州で投票日前日にバイデン陣営が開催した選挙集会で、レディー・ガガ、ジョン・レジェンドらを招き、選挙運動を行った。

Lady Gaga

レディー・ガガ(Lady Gaga)は自身のInstagramで「あなた方の声が届いたわ。言葉にならないわ。今日はとても、とても特別な日だわ」。またSNSで「ジョー・バイデン、カマラ・ハリス、そしてアメリカの皆さん、あなた方はとても素晴らしい思いやりと勇敢なヒューマニティの行いを世界に与えたわ。次期大統領と女性初の副大統領に愛が溢れる」。またトランプ大統領に対して、「敗北を認めてください。アメリカがこの選挙でどんなに苦しみ、この4年間大統領を巡って争ってきたことかご存知だと思います。平和的に政権移行をお願いします、そうすれば私たちも平和的でいられます」(SNS)。また「カマラ女王に拍手喝采」と祝った。

投票日前日、ペンシルベニア州ピッツバーグで行われたバイデン氏の最後の選挙集会でレディー・ガガは演説を行い、2018年映画『アリー/ スター誕生』(原題:A Star Is Born)主題歌「Shallow」(邦題:シャロウ)と「Yoü and I」(2011)を披露した。

John Legend

同じく投票日前日、ペンシルベニア州フィラデルフィアで開催されたバイデン氏の選挙集会で「Glory」を披露したジョン・レジェンド(John Legend)は「フィラデルフィア、民主主義を壮大な形で見せてくれてありがとう!」

Ariana Grande

バイデン氏への投票を呼びかけていたアリアナ・グランデ(Ariana Grande)は自身のSNSで「ジョー・バイデンとカマラ・ハリスに涙が出てる。 神様、ありがとう」

Demi Lovato

新曲「Commander In Chief」でトランプ大統領を批判したデミ・ロヴァート(Demi Lovato)は自身のSNSで、「私たちの第46代アメリカ大統領バイデン。この写真を投稿するのをずっと待ってたわ、心の底であなたが次期大統領になると知っていたから。選挙の障害を乗り越え、コミュニティを結束させ、記録破りの投票数を投票した何百万ものアメリカ国民と今日私たちは祝福するわ」。「これは私たちの選挙、私たちが勝利したわ。まだ課題はたくさん、でも今日はお互いに祝福し合いましょう」。

Billie Eilish

ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)は自身のInstagramで「投票してくれたみんな、ありがとう」、「信じられないわ、最高に幸せ」、「みんなのおかげで大接戦を制したわ」。

Beyoncé

バイデン氏への投票を呼びかけていたビヨンセ(Beyoncé)は自身のInstagramで「次期大統領ジョー・バイデン、そして副大統領カマラ・ハリス、おめでとうございます」と祝った。

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Come thru, Texas! #VOTE 😘

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Madonna

マドンナ(Madonna)は自身のSNSで「God Bless America、私たちやったわね!」と喜びの声。

Mariah Carey

ホリデー・シーズンをいち早く始動したマライア・キャリー(Mariah Carey)は自身のSNSで「世界に喜びを(Joy to the world)!!!ジョー・バイデン、カマラ・ハリス、ありがとうございます」と子供たちの写真を添えて祝った。

Khalid

カリード(Khalid)は「WOW!!!!!!!!今日はいい日だね(号泣)#bidenharis2020」とツイート。

Christina Aguilera

クリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)は、自身のSNSで「癒やしの時。変化の時。団結の時だわ。私たちの子供たち、そして全ての人にとって、より良き、より明るい未来になることを期待しています」。

Kesha

ケシャ(Kesha)は、「課題はたくさんあるわね。でも一歩ずつよね、喜びの涙でいっぱいだわ」。ケシャは2020年9月、バイデン氏を支援するためにYouTubeでの音楽アーティストによる「Team Joe Sings」コンサート・シリーズでパフォーマンスを披露(YouTube)。ケシャはコメントで「私たちには変化が必要だわ、そしてそれが今必要よ」、「私はこの国を愛している、もっといい国であるべきだわ」、「全ての人に平等の権利、平等の保護、平等の機会が与えられるべきだわ、たとえどんな外見でも、愛する人が誰であろうと」、「ジョー・バイデンとカマラ・ハリスが、この平等の闘いに勝利する手助けをしてくれると私は信じているわ」。

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