「私自身、100%守れてきたってわけじゃないけど、でも自分に言い聞かせたり、友達に伝えたりできる大切なルールって、感じてる」。そうNPRに明かすのは、異国情緒漂うルックスに、世界中の女子を惹き付けるファッション・アイコンのモデルとしても注目を集める英ロンドン生まれの新星デュア・リパ（Dua Lipa）。
「紙に書いて、読み上げるわ／それで救われると願いながら／（何度も、何度も）／私の愛する人、彼は私が世界でたった一人の人って、そんな風に感じさせてくれる／でも彼は私を愛してなんかいない、だから自分に言い聞かせる、何度も何度も」。そのデビュー・アルバム『Dua Lipa』より先月リリースされた最新シングル曲「New Rules」（ダウンロード版）では、「失恋したら絶対守る女子の3つの新ルール」を謳うなか、重心の低いスモーキーな力強い歌声で、ある深き思いを込めていきます。
米マイアミのハイアット最新ブランドホテル「ザ・コンフィダンテ・マイアミ・ビーチ」の一室には、余計傷つくとわかっていても、元カレのことばかり考えてしまうデュア・リパと、お泊まり会でそんな親友を夜を徹して必死に守る女友達。
「完璧なリップだわ」、「女の子が最高にセクシーで、キュートで、同時に美しいって、そんなことありえるの？」とティーンのハートを掴むパステルカラー纏うリパが、親友たちに（いろいろ阻止され）支えられながら、ユニークなダンスで流れるように進んでいくミュージック・ビデオ。ミュージカル風ストーリーラインのなか、やがて彼女が電話に手を伸ばすと、3つの新ルールを親友たちが彼女に代わって守っていきます。
Dua Lipa – New Rules
「1つ目、電話に出ないこと／元カレは自分が酔ってて寂しいときだけかけてくるんだから」
「2つ目、元カレをいれないこと／追い出さなきゃダメよ」
「3つ目、元カレと友達になっちゃダメ／翌朝彼のベッドで目を覚ますことになるわ」
「それと、もし元カレのことでばっかり考えていたら、忘れることはできないわよ」
Dua Lipa – New Rules
テイク・ザット（Take That）「These Days」の英映像監督ヘンリー・スコフィールド（Henry Scholfield）がメガホンを取るそのミュージック・ビデオでは、一度見たら癖になるダンスに、トレインでのヘアーブラッシング、互いにリップを塗りドレスアップしながら、次々にびしっと決めるカメラ目線。
Dua Lipa – New Rules
そしてリパも親友を助け、3つのルールの番人に。目奪う水着で魅せるプール・パーティでは、見え隠れするフラミンゴと重なり合いながら、互いに支え合っていく固い友情。セクシーでありながらコミカルな描写ととも真夏のスクリーンをカラフルに彩ります。
それぞれの色、それぞれの輝き。
公開からわずか1ヶ月で動画再生回数1億回に迫る「New Rules」のトロピカルなミュージック・ビデオでは、フラミンゴとその姿を模する振り付けも一つの魅力に。なぜフラミンゴ？とオーディエンスを虜にするその演出に、「Lost in Your Light」MVも手がけた監督は、「フラミンゴのこと？あれはリパのアイデアなんだ。彼らは群れで行動するからだよ。それに結束の意味もあるんだ」。
青空一面、ピンク色
New Rules きっとフラミンゴ
14歳のときYouTubeでのカバーをきっかけに見出された21歳ロンドンのシンガー・ソングライター。ニューヨーク・タイムズ誌が今年の「ポップ界を吹き荒らす」、「圧巻の新たな歌声」と紹介、NYファッション誌The CUTでは「これまでにないホップ・スター」と呼ばれ、音楽界を越えて大きな注目を浴びる中、先週発表の最新の全英シングルチャートでは、飛び立つピンクの”フラミンゴの群れ”とともに、最新曲「New Rules」が自身最高の第5位へと急上昇を続けます（※2017年8月11日付）。
「Be The One」（ダウンロード版）で世界の心に”運命”の歌声を響かせ、オランダDJマーティン・ギャリックス（Martin Garrix）とコラボレーションした「Scared to Be Lonely」（ダウンロード版）ではヨーロッパ中を席巻したデュア・リパ。南欧アルバニア人の血を継いだエキゾチックなスタイルに、地に足のついたかすれ気味の力強い歌声で「Blow Your Mind」するなか、ピンク（P!nk）、ネリー・ファータド（Nelly Furtado）、デスティニーズ・チャイルド（Destiny’s Child）を聞いて育った21歳のデビュー・アルバム『Dua Lipa』（ダウンロード版）では、自身がほぼ全曲の作詞作曲に加わります。
アルバム『Dua Lipa』
幼少期デュア・リパが過ごした両親の祖国コソボ。そのアルバニア民族の伝統文化の中核にもなるダンスの血が流れるなか、重みのある実直なダーク・ホップに軽やかなダンス・チューンの要素が落ち着いた多彩な魅力を生みだしていきます。ロック歌手の父とR&Bの影響も色濃く受けるポップ・サウンドに込めるのは、普段なら表現することを”Scared”する言葉。「曲にするのを憚る歌、怖くて言葉にできない感情、そうしたものが比類なきものへ導いてくれるわ」。
およそ2年の歳月をかけ、そうした彼女の思いが詰まったセルフ・タイトルのデビュー・アルバムには、「多くの曲が、自分自身のありのままの姿に誇りをもつことについて謳っているの」、Refinery29にアルバムに込めるその大切な思いを明かします。
New Rules
トロピカル・ハウス、ダンスホールレゲエ漂うサウンドが新しい「New Rules」について、「この曲はアルバムの中ではかなり異色になるわ。全く新鮮な感じにしたかったの」と米ビルボード誌に語るリパ。「失恋ソングで、自分が失恋した時にあったらよかったなって、そう思う曲だわ」。
作詞作曲自体には携わっていないものの、リパのアイデアで生まれたミュージック・ビデオには、共に支え合う女性の姿が映し出されます。「このビデオで私が伝えたかったのは、互いに支え合う女子の団結と一体感よ。お互いに助け合って、面倒を見合うの」とその思いを込めます。
「みんな一人一人が、それぞれとっても特別な存在なの」と、アルバニア語で”愛”を意味する名を授かったデュア・リパ。「自分のありのままの姿に恋してくれる人がいる、だからそれを変えるべきじゃないわ」、そこにはアルバム全体に流れるテーマが込められます。
人生を変えた、たった一つのルール
11歳のとき両親の祖国コソボに戻るも、15歳のとき歌手を目指し一人イギリスへ。昼間は勉強に励み、夜はナイトクラブで働き、歌手になる夢を追い続けたアルバニア民の少女。想像を遥かに超える厳しいモデル・音楽業界の中で、自身の体型のコンプレックスと葛藤しながら、両親と海を隔て一人闘っていた少女を救ったのは、たった一つの大切なこと。
「自分を誰かと比較すること、それはよくやってしまうことだけど、一番イケないこと。だって私たちは最初から同じようにできているわけじゃない、みんな違うように生まれてきているの」と言葉にします。「自分を他の人と比較しないで、それは私が人生の中で体のコンプレックスとずっと闘いながら学んだことだわ」、「毎朝起きたとき、自分を愛することはとっても大事だと思うの」。
恋愛関係でも、人生でも”絶対に守る1つの新ルール”をデュア・リパはアルバムに込めます。「ありのままの自分を誇りにして」、「誰にもあなたの輝きを失わせないでね」。
Mwah!
なお、「サマーソニック2017」（SUMMER SONIC 2017）東京8/19（土）、大阪8/20（日）にてデュア・リパ来日公演がまもなく開催。詳しいスケジュールは、サマーソニック2017ラインナップページよりご確認下さい。
