日本デビューするアーティストが少ないことから、日本ではあまり公けに知られることのない洋楽ジャンル、カントリー・ミュージック。しかし「日本人には受けない」かと言われれば、日本のカントリー・ファンの方々は(いろんな意味で)NON!と言うでしょう。素朴な日常を描くことの多いカントリー・ミュージックは、牧歌的で田舎や家庭の温かさ、人間味・情愛溢れる楽曲が多くある一方で、他のジャンルに比べて人生の中で経験する苦難や試練、苦境など過酷な状況をテーマにした楽曲が多く、心温まる曲もまた心が痛むくらい悲しい曲もその現実に裏づけされた奥の深さは人種は勿論、文化や宗教、ジャンルの枠を越えて、共通して心に響くものがあるはずです。
そこで今回は、カントリー・ミュージックの中から両者の意味で(悲しい曲がメインとなっていますが…)思わず心に沁みるそんなしっとり系のバラード・ソングを、ごく最近リリース(2008~2009年アルバム、シングルリリース)されたものを中心に、7曲ほど選曲してみました。(※2009.11.5追記、各々の曲にアーティスト紹介や曲の紹介コメントを順次追記してます!!)
さりげない日常に埋もれていた大きな愛を素朴なタッチで描いたものや、愛する人を失った気持ちをリアルな感情で綴ったもの、カントリーの垣根を越えて心に響くバラードを中心にピックアップしてみましたので、カントリー・アレルギーです…という方にも是非。
2ndアルバム「Need You Now」に収録
忘れられない恋人への気持ちを綴ったレディ・アンテベラム”Need You Now”
レディ・アンテベラム(Lady Antebellum)は、チャールズ・ケリー(Charles Kelley)、デイブ・(Dave Haywood)、ヒラリー・スコット(Hillary Scott)の3人からなるカントリー・デュオグループで、2006年に米テネシー州ナッシュビルにて結成。
2007年、ジム・ブリックマン(Jim Brickman、繊細で美しいピアノ・バラードを得意とし数々のアーティストとコラボレイトしているアメリカで有名な作曲家兼ピアニスト)の手がけた曲”Never Alone”でビルボード14位(アダルト・コンテンポラリー部門)でデビューすると、デビューシングル「Love Don’t Live Here」では一気にビルボード・カントリー部門で3位を記録。そしてデビューアルバムでは「Lady Antebellum」では、同チャートで1位を記録し、ビルボード歴史上、新人デュオ(グループ)のデビューアルバムがビルボード・カントリー部門で初めて1位を記録。
2008年には、Academy of Country Music賞で、トップ新人デュオ(グループ)賞を、Country Music Association Awardsでは、新人アーティスト賞を受賞する他、2009年にはグラミー賞で2部門ノミネート、CMT Music Awardsでは3部門ノミネートされており、高い人気と共に高評価を得ているグループです。
この曲”Need You Now”は、真夜中一人きりのとき、電話してはいけないと思いつつも、恋しくてつい気持ちが揺らいでしまう繊細で純粋な気持ちを綴った楽曲。歌詞が多義的であるため、忘れられない恋人への気持ちを描いたとものと解釈する人や、親しい友人関係が恋愛を意識し始めてしまった複雑な恋愛感情を描いたものと解する人もいるようで、リスナーのそれぞれの想いに共鳴しているようです。バース1(1番の歌詞)で女性のヒラリーが、バース2で男性のチャールズが、各々気持ちを謳いますが、バースでの「あなたは私のことを思い出してくれているかしら」やコーラス「夜中の1時15分、私は一人きり、あなたが恋しいわ 電話しないって言ったけど、でもコントロールできないわ あなたが必要なの あなたなしではどうすべきかわからないの ただあなたが恋しいわ」でシンクロするところが印象的です。
なお、この曲は来年の1月にリリース予定の2ndアルバム「Need You Now」に収録予定です。
該当記事『Lady Antebellum(レディ・アンテベラム)/ “Need You Now”』
2ndアルバム「Carnival Ride」に収録
関連記事『第52回グラミー賞(2010年)』
8thアルバム「Call Me Crazy」に収録
2ndアルバム「Fearless」に収録
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1stアルバム「Caitlin & Will – EP」に収録
アーティストの紹介や日本語の歌詞等は別途ページを改めて投稿します!
該当記事「Caitlin & Will(ケイトリン&ウィル)/”Address In The Stars”~星空の住所~」
デビューアルバム制作中
該当記事『Mallary Hope(マラリー・ホープ)/”Love Lives On”~愛は永遠に~』
11thアルバム「Shine」に収録
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