アメリカで大反響を呼んだ感動のクリスマス・ソング『The Christmas Shoes』(天使の靴)


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前回記事『ビルボード発表!クリスマス・ソングベスト100~2010年』で今年2000年以降のクリスマスソングとしてはトップを記録したこの曲『The Christmas Shoes』(天使の靴)は、CCM(Contemporary Christian Music、コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)アーティスト・グループ「NewSong」(ニューソング)により2000年にリリースされたクリスマス・ソング。

母親の死が迫ったクリスマス・イブの日、幼い少年が貧しいながらありったけのお金をポケットに、母親に靴をプレゼントしようと、列に並び購入しようとするが、お金が足りないため断られてしまう。それを見たある男性の視点から描かれる物語で、幼い男の子が綺麗な靴を母親にプレゼントしようとしていた理由が切なすぎます!

以下簡単に日本語訳・和訳したものになります。ご参考にどうぞっ!

“The Christmas Shoes”(天使の靴)
by NewSong

(バース1)
まもなくクリスマスがやってくる頃、
最後のプレゼントを一つ二つ買おうと
私は列に並んでいた
本当はクリスマスの気分なんかじゃなかったけどね
ちょうど私の前に小さな子供が不安そうに立っていて
小さな子供がそうするように落ち着かない様子で歩き回りながら
手には一足の靴が握られていた

その男の子はほつれて古くなった洋服を着て、頭から足の先まで汚れていた
そして男の子の会計の順番がきたとき
私はその男の子が口にした言葉に耳を疑った

(コーラス)
「おじさん、この靴をママへのプレゼントに買ってあげたいんです。
今日はクリスマス・イブで、この靴がママのサイズにぴったりなの。
すみません、急いでお願いできますか、パパがそんなにもう時間がないって
ママはとても長い間病気で
きっとこの靴があれば喜ばせてあげることができると思うの。
もしママが今夜神様に会うなら、ママには綺麗でいてほしいんです」

(バース2)
男の子はずいぶん長い時間をかけて小銭を数えていると
店員は「ボク、これじゃお金足りないよ」と話す
男の子は必死にポケットの中を探し、
そして振り返り私を見上げてこう言う
「ママはいつも僕たちに内緒で
ずっとクリスマスを楽しく過ごせるようにしてきてくれたんです
どうしたらいいのでしょうか…
どうにかしてこの靴をママに買ってあげたいんです」

私はただその男の子を助けてあげたくて、かわりにお金を出してあげた
私は決して男の子がこう言ったときの彼の表情を忘れないだろう
「ママ、きっととっても綺麗でいられるよ」

(コーラス)
「おじさん、この靴をママへのプレゼントに買ってあげたいんです。
今日はクリスマス・イブで、この靴がママのサイズにぴったりなの。
すみません、急いでお願いできますか、パパがそんなにもう時間がないって
ママはとても長い間病気で
きっとこの靴があれば喜ばせることができると思うの。
もしママが今夜神様に会うなら、ママには綺麗でいてほしいんです」

男の子が私にお礼を言って走っていった時
私は天国の愛を垣間見た気がした
神様がその幼い男の子を私に送って下さったのだと、そう私は感じた
クリスマスが本当はどんな日であるのか私に思い出させてくれるために

(コーラス)
「おじさん、この靴をママへのプレゼントに買ってあげたいんです。
今日はクリスマス・イブで、この靴がママのサイズにぴったりなの。
すみません、急いでお願いできますか、パパがそんなにもう時間がないって
ママはとても長い間病気で
きっとこの靴があれば喜ばせることができると思うの。
もしママが今夜神様に会うなら、ママには綺麗でいてほしいんです

ママには綺麗でいてほしいんです
もし今夜ママが神様に会うなら」

母親が天国で神様と会った時に綺麗でいられるためにって…、貧しいながらも母親がクリスマスにこっそりと自分たちのために楽しく過ごせるようにしてきてくれたって、もうなんか純粋すぎる懸命な小さな男の子の気持ちに思わず胸が熱くなります。

内容的にツッコミが入りそうな感があるとこもなくもないですが、クリスマスの商業化が進む一方で、信仰、家族愛の意味やクリスマス・スピリットを再認識させると共に、耐え難い困難に直面しながらも愛によって希望を見出している少年のけなげな姿に多くの共鳴を呼んでいるのかもしれません。

キリスト教信仰・文化が根強い欧米と私たち日本人とではまたこの楽曲に対する感じ方も大きく異なってくるのかもしれませんが、宗教や文化を越えたところにある家族愛への普遍的なテーマや相互扶助・互恵の精神は私たち多くの日本人の心にも共鳴するところがあるのではないかと思います。

アメリカでは物凄く有名で日本ではほぼ知られていないという不思議なクリスマス・ソングですが、とってもいい曲ですね!!久しぶりにジーンときました!

クリスマス・ソング『The Christmas Shoes』(天使の靴)
About the “The Christmas Shoes”

この曲『The Christmas Shoes』(天使の靴)は、CCMグループ「NewSong」(ニューソング)の17thスタジオ・アルバム『Sheltering Tree』のボーナス・トラックとして収録され、その後、レーベル移籍により再リリースされたアルバム『The Christmas Shoes』にも収録。同アルバムは2003年グラミー賞ノミネートされています。

当時メインストリーム・ラジオチャートで第1位を記録する他、米ビルボード総合シングルチャート「Hot 100」では第42位、米ビルボード「アダルト・コンテンポラリー」部門では第1位を記録するなど大反響を呼んだこの楽曲は、後に小説家ドナ・ヴァンリアー(Donna VanLiere)により小説化され(”The Christmas Shoes”、日本語版「天使の靴」訳:木村恵子)、2002年には「ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー・リスト」に掲載されるなどベストセラーとなり、同年12月、米俳優ロブ・ロウ(Rob Lowe)主演によりテレビ映画化されたTV映画『The Christmas Shoes』(2002、CBSチャンネル)は、1700万人の視聴者数を記録し、テレビ映画としては2002-2003年シーズン第2位の視聴者数を記録し大きく話題となったようです。

ちなみに、ドナ・ヴァンリアーの小説『The Christmas Shoes』(天使の靴)続編『The Christmas Blessing』もニューヨーク・タイムズ・ベストセラー・ブックとなり、2005年にTVドラマ化され、2005年のTV映画の視聴率第1位を獲得したとのことです。

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