YouTube歌姫メーガン・ナイト(Meghan Knight)「Sissy’s Song」アラン・ジャクソン(Alan Jackson)カバー曲


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ランディ・トラヴィス(Randy Travis)の曲をカバーしたキャリー・アンダーウッド(Carrie Underwood)の「I Told You So」のように、カバー曲は時に年代や世代を超えてその歌い手によって新しい命を吹き込み、その曲の多彩な魅力を私たちに再認識させる大きな機会を与えてくれることがあります。

そしてそれはキャリー・アンダーウッドのような大スターによるカバー曲に限ったことではありません。

米カントリー界を代表する大御所カントリー・シンガーソングライターのアラン・ジャクソン(Alan Jackson)による曲「Sissy’s Song」を、サラ・エバンズ(Sara Evans)を彷彿とさせる美しく深みのある歌声でカバーしたこの女性は、YouTubeにカバー曲の動画を投稿し始めてまだ1年も経っていない全くの無名のYouTubeシンガー、メーガン・ナイト(Meghan Knight)です。

この曲は、アラン・ジャクソンが家族のように慕っていたハウスキーパーのシシー(Leslie “Sissy” Fitzgerald)を不慮の事故により亡くし、そのシシーへの想いを謳った曲です。人生の深みと悲しみが滲み出ているアラン・ジャクソンのバージョンに対して、メーガン・ナイトのカバー曲は、純真な寂寥感と愛の螺旋的な感情にどこか神聖的な不思議な魅力を放っており、新しい視点を私たちに与えてくれるカバー曲といえるかもしれません。

以下この曲「Sissy’s Song」の日本語訳歌詞(和訳)と曲の紹介等とメーガン・ナイト(Meghan Knight)に関する情報です。

“Sissy’s Song”
~シシーに捧げる歌~

written and recorded by Alan Jackson
produced by Keith Stegall

(バース1)
どうして彼女は去らなければならなかったのだろう
そんなにも若いのに…ただ私にはその理由を知ることはできない
物事はたいてい理由もなく、韻を踏むことなく起こる
愛らしく、愛おしい若い女性
娘、妻、母なる存在
訳がわからず
ただ私は信じるしかない

(コーラス)
彼女は天使の翼で天国へ旅立っていったと
雲、星を越え、そして誰も見ることのできない場所を越えて
そして彼女は神様と彼女を待っていた彼女を愛する人々と共に歩いている
そして私は知っている、彼女が微笑んでこう言っていることを
「私のこと、心配しないでね」

(バース2)
彼女に先立たれてしまった愛する人々は
ただ何とか生き抜こうと懸命に励む
そしてその理由を理解しようとする
心の奥深くに空いた深い喪失感
怒りは神様に向けられ
そして神様に愛を請う
不信仰で陥る虚無感
ただこう願う、そうかもしれないと

(コーラス)
彼女は天使の翼で天国へ旅立っていったと
雲、星を越え、そして誰も見ることのできない場所を越えて
そして彼女は神様と彼女を待っていた彼女を愛する人々と共に歩いている
そして私は知っている、彼女が微笑んでこう言っていることを
「私のこと、心配しないでね」

(ブリッジ)
さよならを言うのは難しい
私の心に刻まれた彼女の姿
それは永遠に私の中で大切に生き続けるだろう
そして私は涙を流さないだろう、だって…

(コーラス)
彼女は天使の翼で天国へ旅立っていったから
雲、星を越え、そして誰も見ることのできない場所を越えて
そして彼女は神様と彼女を待っていた彼女を愛する人々と共に歩いている
そして私は知っている、彼女が微笑んでこう言っていることを
「私のこと、心配しないでね」

「私のこと、心配しないでね」

「私のこと、心配しないでね」

この曲が興味深いところは、3回登場するコーラスの部分の意味合いがそれぞれ異なっているという点です。

愛する大切な人を亡くし、自分を見失い、「どうして」と何度も自分に問いかける。もう過去の自分には戻れないけれど、しかしどうしてもそれを乗り越えなければならない時がきます。

バース1後のコーラスでは、「believe」、理解に苦しみ訳がわからずただ信じるしかないという意味で、バース2後のコーラスでは、「hoping」、理解に苦しみながらもそれを理解しようとし、それは願うという意味に、そして最後のコーラスでは「 I won’t cry ‘cause」、もう涙を流さない理由になり、それが「確信」になります。

愛する人の死から乗り越えるまでの心理的過程を、共通のコーラスを異なる意味合いで用いることによって表現しており非常に興味深い構成といえます。

メーガン・ナイト(Meghan Knight)について
Meghan Knight

メーガン・ナイト(Meghan Knight)は、マルティナ・マクブライド(Martina McBride)の名曲「Broken Wing」やサラ・エバンズ(Sara Evans)の新曲「A Little Bit Stronger」、ミランダ・ランバート(Miranda Lambert)のヒットソング「Only Prettier」、キャリー・アンダーウッド(Carrie Underwood)の「Mama’s Song」やシュガーランド(Sugarland)の「Every Girl Like Me」等、主にカントリー・ソングを中心にカバー曲をYouTube及びiTunesで配信している米デンバー出身の現27歳シンガー・ソングライター。

まだYouTubeにカバー動画を配信して1年も経っていないYouTubeシンガーで、まだそれほど注目を浴びておらず、動画再生回数も決して多いとはいえませんが、徐々にその支持を伸ばしており、動画に寄せられたコメントの中で特に多いのが「なんでこんなに美しい歌声なのに動画再生回数が少ないんだ!?」というコメント。

カントリー以外にもコルビー・キャレイ(Colbie Caillat)「Fallin’ For You」やブルーノ・マーズ(Bruno Mars)の「Just The Way You Are」も配信していますが、専ら純カントリー・ソングのカバーが多いだけになかなか数字を伸ばすのが難しいところもあります。

ヴォーカルの技術的な面でさらに磨きをかけていく余地もあるかもしれませんが、その美しい美貌は勿論、サラ・エバンズを彷彿とさせる透き通った深みある美しいカントリー・ヴォイスはこれから大きくカントリー界に羽ばたく大きな可能性を秘めたアーティストであることを思わせてくれます。

今後の活躍に期待です!!

【メーガン・ナイトYuTbe公式チャンネル】http://www.youtube.com/user/MeghanKnightMusic

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