イザベラ・マーセド、第1弾新曲「Papi」にペルー伝統文化と血筋


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映画『トランスフォーマー/最後の騎士王』(2017)、『劇場版 ドーラといっしょに大冒険』(2019)で知られる女優/シンガー・ソングライターのイザベラ・モナー(Isabela Moner)。先月、ペルー人の祖母Yolanda Merced Salazar Pittmanの名からとり、活動名をイザベラ・マーセド(Isabela Merced)に変更。「イザベラ・モナーが本名だけど、イザベラ・マーセドが私自身の物語と私の未来を表しているわ」(Refinery29)と18歳。その改名後、第1弾となる新曲「Papi」(ダウンロード版)のミュージック・ビデオが今日公開された(現地時間11月6日)。

スペイン語と英語のバイリンガル曲となるアップビートなラテン・ダンス・ポップ「Papi」は、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)「Sorry」のヒットメーカー、ジャスティン・トランター(Justin Tranter)らバイリンガル・チームと共に自身が書き上げた。「これまで数年にわたり制作してきた作品からファースト・シングルを世界に聞いてもらえることにワクワクしているわ」とイザベラ。「”Papi”は女の子たちのエンパワーメント・ソングよ。”Papi”には力強さと自信があるわ」。絶対に譲れない一つのルールを歌う「Papi」(※Daddy/ダディの意)には、ステレオタイプのラテン・ガールに見られることへの批判が込められているという。

(バース1)「そうやって私の気を引こうとしてる/私、言い忘れたっけ?/チャラい好意はいらない/そういうのはいらないわ、初デートでも3回目のデートでも/これから先ずっとよ」、「欲しいなら、強く抱き寄せて/私は外でイチャつくタイプじゃない/唇を読んで/噛むのはあとよ/私が夢中になっちゃっても」

(コーラス)「あなたのことをパピーだなんてゼッタイ呼ばないわ/あなたがハッピーになっても/パピーだなんてゼッタイ言わない/あなたを喜ばせたり触れたりする時だって、ハッキリさせておくわ/パピーはダメ/あなたがそれで傷ついちゃっても、ごめんなさい/パピーなんて呼ばないわ/あなたを喜ばせたり触れたりする時だって、ハッキリさせておくわ」

10歳の頃ミュージカル『エビータ』でブロードウェイ・デビューを果たし、2014年から2017年までニコロデオンTVアニメ『ドーラといっしょに大冒険』スピンオフ『Dora and Friends: Into the City!』のメインキャラクターの声優を務めたイザベラ。2017年には映画『トランスフォーマー/最後の騎士王』、2018年には映画『インスタント・ファミリー 〜本当の家族見つけました〜』に出演するなど映画界でも活躍。明日より配信されるNetflixクリスマス映画『クリスマスに降る雪は』(日本語予告編、原題:Let It Snow)では主演を務めている。ペルーから移り住んだ母親とアメリカ人の父親を持ち、オハイオ州で生まれ育ったが、一度もペルーのルーツを忘れることはなかった。「私はサルサ、レゲトン、クンビア、バチャータといったラテン音楽から強い影響を受けているわ」。「Papi」にはそうした彼女をインスパイアさせてきた多種多様なラテン音楽がブレンドされ、豊かなラテン文化がインフュージョンされている。

ラテン音楽が一つのブームとなっているが、「Papi」がユニークなのはそれだけではない。「ペルーのサウンドや楽器をいろいろ試している、だって美しいし、まだメインストリームではあまり聞かないからよ。アーバンでリズミカルなものから生まれるエネルギーやエッジもあるわ。私自身のペルーのスパイスと精神を注ぐ新たな見方のラテン・ポップだわ。私のストーリーへ皆さんをご招待するわ」と新たな挑戦への意気込みと自信を語る。

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You were born Isabela Moner. Why is it important to you to use Merced instead? “This is when I begin writing my own story as Isabela Merced. This has been a very difficult year for my brothers, mom, and me. This is how I say goodbye to that and welcome a new chapter with those who are close to me. Isabela Merced represents everything that has and will continue to define me. It represents the values that were passed on from my grandmother. “She was a force of nature, unafraid of anything, always ready to take on every challenge any person that said she couldn’t. At the same time, she loved her familia; nothing came before that. Her ideal day would be a day at the beach with the family, music, dancing, and eating alitas (chicken wings) or ceviche. I hope this continues on my grandmother’s legacy because she left us too soon.” To read more about why I changed my last name, my single, and upcoming music, head to the @refinery29 article. Link in bio.

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その最初のテイストとなる「Papi」にイザベラは「海岸からアマゾンまで、私のペルー文化の様々な要素が、音楽、衣装、ダンス、MVのストーリーのあらゆる場面に組み込まれているわ」。そのミュージック・ビデオではペルーの伝統舞踊と衣装を現代版にアレンジ。「”Papi”のMVでは、マリネラというペルーの舞踊の振り付けと衣装にモダンのひねりを加えて取り入れているわ」、「(仮面などの)小道具は、ディアブラーダというペルーの伝統的なダンスからインスパイアされたものよ」、「私の家族が受け継ぐ豊かな文化を全ての人に伝えたいわ」。

彼女のペルーへの強い想いはどこから生まれてくるのだろうか。「私の祖母が亡くなった時、私の母親はまだ15歳だったという話を聞いて育ったわ。だから私は一度も彼女に会ったことがない、でも会ったように感じるの」。祖母は37歳でこの世を去った。彼女がエモーショナルになるのは、亡くなった祖母の若さだけではなかった。「私の祖母が、私の母親をアメリカに住めるようにした人だった」、「祖母は娘たちがアメリカン・ドリームのなかでずっと暮らせるようにって、多くを犠牲にした。彼女が娘たちのために思い描いたアメリカン・ドリームのために」。

「私は祖母がいなければ、ここにいなかった、そう気づくまで時間はかからなかったわ」、「私は何らかの力を信じている、それは何十年もの間、私の母親に強さと決断を与え、私へと導いた。その力は、これまでとても多くの道のりと出来事の中で、私たちを守り続けてきてくれたわ。もし守護天使が誰かのようなら、それはきっと私の祖母だって感じる」。今そのアメリカでアメリカン・ドリームのスターダムに駆け上る18歳は、祖母へのトリビュートとともに新たな幕を開ける。「だって”一人事”じゃない。自分の力でここまで来たんだって、一人の力で来たんだって、それは違うわ」。

イザベラ・マーセド。「私のファンの人たちが私の音楽を聞いて、自分を取り戻すチカラが湧いてくれたらって願っているわ」、「直接私があなたに話しかけているように感じてもらいたいわ」。楽曲一つ一つ、楽器からメロディまで全ての自分を注いでいるというイザベラ。「これが全ての私」、「私の100%を知ってくれて、私と同じように繋がりを感じてくれたらと願っているわ」。

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