2020年世界で最もヒットしたアルバム トップ10発表


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IFPI(国際レコード産業連盟)が現地時間2021年3月10日、世界で2020年に最もヒットしたアルバムをランキング化した「2020年世界アルバム全フォーマット・チャート トップ10」(Top 10 Global Album All Format Chart 2020)を発表した(IFPI)。フィジカルのセールス、デジタル・ダウンロード、ストリーミングのデータをもとに今回新設された同ランキングで、BTSのアルバム『Map of the Soul: 7』(2020)が首位となり、「IFPI世界アルバム全フォーマット賞」(IFPI Global Album All Format Award)を受賞した。また米津玄師の5thアルバム『STRAY SHEEP』(2020)が第7位にランクインし、日本人アーティストとして唯一のランクインを果たした。

2020年2月にリリースされた『Map of the Soul: 7』は、韓国で史上最多セールスとなった他、ストリーミングでも記録的な人気となり、「音楽市場五大国」(アメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランス)を含む世界20カ国以上のチャートで首位を記録した。また同アルバムは、世界90カ国以上のiTunesで第1位を記録した。

同ランキングに先立って現地時間3月4日に発表された「2020年世界レコーディング・アーティスト トップ10」(IFPI Top 10 Global Recording Artists of 2020)でBTSは第1位となり、「IFPI年間世界レコーディング・アーティスト賞」(IFPI Global Recording Artist of the Year Award)を受賞。今回で2度目のIFPI世界チャート・アワードの受賞となる。

IFPIのCEO、Frances Mooreはコメントで「進化するアルバムのフォーマット全体を反映させるため、私たちは『グローバル・アルバム全フォーマット・チャート』(Global Album All Format Chart)をご紹介いたします。このチャートは、複数のフォーマットを通じた多様な方法でアーティストたちが、いかにファンとアルバムを共有しているかを認識するものです」。「年間世界レコーディング・アーティスト賞に続いて、BTSに2度目のIFPI世界チャート・アワードを贈ることができ光栄に思います。”Map of the Soul: 7″は韓国そして世界のチャートで記録破りのアルバムとなりました。音楽を愛する世界中の人々に喜びを届け続けるBTSの、また一つ素晴らしい作品です。」

トップ10には、BTSの『BE (Deluxe Edition)』が第4位にランクインし、BTSが複数の作品でランクインした唯一のアーティスト/グループとなった。

第2位には、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)の4thアルバム『After Hours』(2020)。同作はアメリカ、イギリスを含む世界20カ国近くのチャートで首位を記録。前日に発表されたIFPI「2020年世界で最もヒットした曲トップ10」で収録曲「Blinding Lights」(ブラインディング・ライツ)が首位となった(記事)。

第3位には、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)のデビュー・アルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』(2019)がランクイン。アルバムの売上データに基づいたIFPIの「2019年世界で最も売れたアルバムトップ10」(The IFPI Global Top Ten Album Chart)で同作は第5位(記事)となった。

米ビルボードによる2020年年間「Billboard 200」(Billboard)で首位となったポスト・マローン(Post Malone)の『Hollywood’s Bleeding』(2019)は第6位にランクイン。ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)の『Chages』(2020)は第8位、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)がサプライズリリースしたアルバム『folklore』(2020)は第9位となった。

イギリス勢では、ハリー・スタイルズ(Harry Styles)の『Fine Line』(2019)が第5位となりイギリス人の最高位、デュア・リパ(Dua Lipa)の『Future Nostalgia』(2020)が第10位にランクインを果たした。『Future Nostalgia』収録曲の「Don’t Start Now」はIFPI「2020年世界で最もヒットした曲トップ10」で第5位を記録した(記事)。

IFPI「2020年世界で最もヒットしたアルバム トップ10」(売上&ストリーミング)

順位アーティストアルバム
第1位BTSMap Of The Soul: 7
第2位ザ・ウィークエンド / The WeekndAfter Hours
第3位ビリー・アイリッシュ / Billie EilishWHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?
第4位BTSBe (Deluxe Edition)
第5位ハリー・スタイルズ / Harry StylesFine Line
第6位ポスト・マローン / Post MaloneHollywood’s Bleeding
第7位米津玄師STRAY SHEEP
第8位ジャスティン・ビーバー / Justin BieberChanges
第9位テイラー・スウィフト / Taylor Swiftfolklore
第10位デュア・リパ / Dua LipaFuture Nostalgia

※出典:”BTS’ MAP OF THE SOUL : 7 announced as first ever winner of IFPI’s newly-launched Global Album All Format Chart” – IFPI
※IFPIによる「世界アルバム全フォーマット・チャート トップ10」(Top 10 Global Album All Format Chart 2020)は、世界におけるフィジカルのセールス、デジタル・ダウンロード、ストリーミングのデータを集計しランキング化。世界におけるフィジカルのセールス、デジタル・ダウンロードのデータに基づいた従来の「The IFPI Global Top Ten Album Chart」とは別個に新設された。

IFPI「2020年世界で最も売れたアルバム トップ10」(売上のみ)

順位アーティストアルバム
第1位BTSMap Of The Soul: 7
第2位BTS Be (Deluxe Edition)
第3位米津玄師STRAY SHEEP
第4位テイラー・スウィフト / Taylor Swiftfolklore
第5位BlackpinkThe Album
第6位AC/DCPower Up
第7位ジャスティン・ビーバー / Justin BieberChanges
第8位BTSMap Of The Soul: 7 – The Journey –
第9位This Is 嵐
第10位King GnuCEREMONY

※フィジカルのセールス、デジタル・ダウンロードのデータに基づいた2020年の「The IFPI Global Top Ten Album Chart」は現地時間2021年3月11日に発表予定(※追記、更新いたしました)。

【追記】現地時間2021年3月11日に「2020年世界アルバム・セールス・チャート」(2020 IFPI Global Album Sales Chart)が発表され、米津玄師の『STRAY SHEEP』(2020)が第3位、の『This Is 嵐』(2020)が第9位、King Gnuの『CEREMONY』(2020)が第10位にランクインし、日本人勢が3組トップ10入りを果たした。
※出典:”BTS’ MAP OF THE SOUL : 7 tops IFPI’s 2020 Global Album Sales Chart” – IFPI

IFPI「2020年世界で最もヒットした曲トップ10」

順位アーティストストリーミング相当数
第1位ザ・ウィークエンド / The Weeknd「Blinding Lights」27億2,000万
第2位トーンズ・アンド・アイ / Tones and I「Dance Monkey」23億4,000万
第3位ロディ・リッチ / Roddy Ricch「The Box」16億7,000万
第4位SAINt JHN「Roses」16億4,000万
第5位デュア・リパ / Dua Lipa「Don’t Start Now」16億2,000万
第6位フューチャー feat. ドレイク
Future feat. Drake
「Life Is Good」15億7,000万
第7位シャオ・ジャン / Xiao Zhan「Made To Love」14億8,000万
第8位ダベイビー / DaBaby「Rockstar」14億5,000万
第9位ビリー・アイリッシュ / Billie Eilish「bad guy」13億6,000万
第10位BTS「Dynamite」12億8,000万

※出典:”The Weeknd wins 2020’s IFPI Global Digital Single Award for Blinding Lights” – IFPI
※IFPI「2020年世界で最もヒットした曲トップ10」(IFPI Top 10 Global Digital Singles of 2020)は、2020年のデジタル・ダウンロード、ストリーミング(広告型及び有料サブスクリプション)のデータを集計しランキング化したもの。前年まではストリーミング数を独自の比重でダウンロード数に換算してランキング化していたが、2020年からは「有料サブスクリプションが優勢になっていること」に鑑み、ダウンロード数を独自の比重でストリーミング数に換算し、ストリーミング再生回数の相当数でランキング化した。

IFPI「2020年世界レコーディング・アーティスト トップ10」

順位アーティスト
第1位BTS
第2位テイラー・スウィフト / Taylor Swift
第3位ドレイク / Drake
第4位ザ・ウィークエンド / The Weeknd
第5位ビリー・アイリッシュ / Billie Eilish
第6位エミネム / Eminem
第7位ポスト・マローン / Post Malone
第8位アリアナ・グランデ / Ariana Grande
第9位ジュース・ワールド / Juice Wrld
第10位ジャスティン・ビーバー / Justin Bieber

※出典:”BTS announced as the winners of 2020’s IFPI Global Recording Artist of the Year Award” – IFPI
※IFPI「2020年世界レコーディング・アーティスト・トップ10」(IFPI Top 10 Global Recording Artists of 2020)は、ストリーミング、アルバムとシングルの売上(CD、アナログレコード、ダウンロード含む)のデータに基づいて独自の比重でランキング化したもの。首位には「IFPI年間世界レコーディング・アーティスト賞」(IFPI Global Recording Artist of the Year Award)が贈られ、2013年にはワン・ダイレクション(One Direction)、2014年はテイラー・スウィフト、2015年はアデル(Adele)、2016年と2018年はドレイク(Drake)、2017年はエド・シーラン(Ed Sheeran)、そして2019年はテイラー・スウィフトが2度目の受賞を果たした。

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