カントリー音楽からポップ音楽に舵を切った前作『1989』よりおよそ3年となるなか、昨日(現地時間8月23日水曜日)、米テイラー・スウィフト(Taylor Swift)が自身のSNS上で通算6枚目となる最新スタジオ・アルバム『Reputation』を今年11月10日にリリースすることを発表。また、そのリード・シングル曲を今週金曜日(現地時間8月25日金曜日深夜)リリースすることを発表しました。
【追記】その第1弾最新シングル曲「Look What You Made Me Do」(ダウンロード版)がリリース、現地時間8月24日そのリリック・ビデオが公開されました。
先週金曜日よりfacebook、twitter、Instagram、Tumblrのアカウントの全情報を消去し、”Blank Space”としていたテイラー・スウィフト。その後、暗闇の中で蠢く蛇の動画を投稿し、メディア及びファンの間で、最新アルバム発表の準備であると期待感が高まるなか、ついにその日を迎えます。
「評判、世評 / 名声」を意味するタイトル発表とともに公開されたアルバムのアートワークには、テイラー・スウィフトの文字を書き綴る新聞記事とともに、テイラーの強い眼差し。真紅のリップもモノトーンに、深い陰影が過去の物語を語りながら、どの角度からも交わる視線が見る者全てを捉えます。
ローリングストーンズ誌
蛇の意味について取り上げる米ローリング・ストーンズ誌は、昨年米メディアを賑わせたカニエ・ウェスト(Kanye West)の「Famous」(ミュージック・ビデオ)(2016年4月)での論争に言及。2009年「MTV Video Music Awards」授賞式でテイラー・スウィフトが「Best Female Video」賞を受賞。その受賞スピーチの際、カニエ・ウェストが壇上に乱入し、「ビヨンセに贈るべき」だと主張しスピーチを遮るハプニングが当時大きなニュースに。
「Famous」の歌詞では、「オレとテイラーは今もセックスしてるようなものだ/なぜかって?オレがビッチを有名にしたんだからな」。その歌詞をテイラー・スウィフトが事前に承諾していたことをカニエ・ウェスト側が主張。一方、テイラー側はそれを否定。その後、カニエ・ウェストのセレブ妻キム・カーダシアン(Kim Kardashian)が当時テイラーとカニエが交わした電話録音の映像を公開。それを受けて、キム・カーダシアン(ツイート)のファンらがテイラー・スウィフトに”嘘つき”を意味する蛇の絵文字を大量に送る他、メディアでもウェスト側の主張を大々的に報じ、当時メディアを賑わせます。
ワシントンポスト紙
一方ワシントンポスト紙では、アルバムごとに異なるメッセージを送るテイラー・スウィフトのアーティスト像に言及。「ダンス・パーティ」の前作とは対照的であるとし、カニエ・ウェストに加え、ゴシップ誌を賑わせた元恋人カルヴィン・ハリス(Calvin Harris)との件(This Is What You Came For)にも言及し、「彼女は決して隠れてない。彼女は人々が彼女について何と言っているか知っている」、「そして彼女はその答えの準備ができているだろう」。
そして記事最後では「テイラーは最近世間から離れる努力をしてきたが、いつもそうであるように、彼女はそのメッセージをまもなく明確にするだろう」と締めくくります。
Reputation
何はともあれ、大々的に報じられることはないものの、慈善団体等への巨額の支援、そして女性アーティストを代表して音楽業界で権利保護に務め闘い続け、数多くの人々を影で支え続けているテイラー・スウィフト。
グラミー賞「最優秀アルバム賞」を受賞、全米ビルボード年間アルバム・チャート2014年第1位、2015年第2位を記録した前作『1989』に続く最新アルバムに、共に歩み続けるファンらの期待の声が鳴り止まぬなか、いよいよ今年11月10日、テイラー・スウィフト最新アルバム『Reputation』のリリースを迎えます。