『グリー』歌姫リア・ミシェル、最新アルバム『Places』珠玉のバラードに込める光と希望


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再びあの頃の舞台へ

「まさにリア・ミシェルらしい、リア・ミシェルのアルバム、そうみんなに言ってもらえたら、それは私の最大のゴールだわ」と米NYLON誌に語るのは、米FOX人気TVドラマ『Glee』(グリー)レイチェル・ベリー(Rachel Berry)役で知られる”スクリーム・クイーンズ”の30歳。

前作デビュー・アルバム『Louder』よりおよそ3年、『Glee』後初のアルバムで、3年かけて制作された「もっとも自分に正直でパーソナル」なアルバムとなる米女優/シンガー・ソングライター、リア・ミシェル(Lea Michele)2ndスタジオ・アルバム『Places』が、先週(現地時間4月28日)リリースされました。

“Love Is Alive”
Written By Nathan Chapman & Chantal Kreviazuk
日本語訳歌詞
 
(バース1)
それは、夜、私を目覚めさせるもの
それは、その光を分かつことが必要とされるもの
それは、どんなにまわりが暗くても輝き
それは、昇る太陽を温める
それは、すべての人にキスを
それは、昨日の憎しみを覚えることはない
 
(コーラス)
Oh、あなたはそれが私の声の中に聞こえる?
Oh、あなたはそれが私の瞳の中に見える?
愛、愛は私の中で生き続ける

カナダ歌姫シャンタール・クレヴィアジック(Chantal Kreviazuk)とテイラー・スウィフト(Taylor Swift)の全アルバムを手がける米音楽プロデューサー、ネイサン・チャップマン(Nathan Chapman)が制作するリード・シングル曲で1stトラックとなる「Love Is Alive」

今の私自身の人生を表すアルバムの曲を望んでいて、この曲がまさにそれだったの」と米People誌に語る「Love Is Alive」では、静寂なピアノを背景に、その情感溢れる繊細な表現力と、次第にスケールを増す力強く透き通る歌声で、永遠に息づく悠久の愛を歌いあげます。

「(この曲は)愛を信じること、愛の力、愛の美しさを謳ったものだわ」と話す彼女は、「収録中とても幸せな気持ちになったの。それと同じ輝きと歓びをみんなにも私と同じように感じてもらえたらって思っているわ」とその願いを込めます。

「Run to You」

今日の自分とそのルーツを投影する最新アルバム『Places』では、メインストリーム指向の強いよりポップな前作とは対照的に、8歳でブロードウェイ・ミュージカル『レ・ミゼラブル』(Les Misérables)の舞台に立ち、約15年間活躍した自身のブロードウェイのルーツとともに、セリーヌ・ディオン(Céline Dion)、バーブラ・ストライサンド(Barbra Streisand)など、90年代の力強い純真なラブ・バラードから強い影響を受け育った今日のリア・ミシェルを体現するサウンドに。

その深き愛情、失恋など愛を主題にする同アルバムでは、それまでの悲哀を昇華しその懐で包む愛を描く「Run to You」をはじめ、「自分にとってとても特別な曲」で自身の高校時代の初恋を思い出させるとE! Newsに明かす「Getaway Car」を収録します。

トンネルの先に

また苦難に立ち向かう姿を力強く描く「Anything’s Possible」では、「この曲は人生で直面するどんなことも乗り越えていく信念を謳ったものだわ。そのトンネルの最後には必ず光があるということ信じること、そしてどんなことも可能だということを。否定的な考え方と過去は水に流し、自信と強さと共に歩んでいくことを謳うものだわ」と米USA Today誌に明かします。

最愛の人の突然の別れ

「私に気を使わないでね、私も何と言ったらいいかわからないの。…フィンを愛していたわ、そして彼も私を、そしてみんなを愛していた。私は車の中で歌うのが好きで、…フィンと会うまではずっと一人で歌っていたの。この曲は一緒にドライブしたとき、彼と一緒に歌った初めての曲だわ…。だからこの歌を彼に捧げるわ」。フィンの死を受けてそのトリビュートを描く『Glee』シーズン5第3話「The Quarterback」で、レイチェルがフィンにボブ・ディラン(Bob Dylan)オリジナル、アデル(Adele)カバー曲「Make You Feel My Love」を捧げた。「日が暮れ星が煌く闇に包まれたとき/そして誰もあなたの涙を癒やす人がいない時は/私が百万年とあなたを抱きしめ続ける/あなたに私の愛を感じてもらうために」。同放送後には「レイチェルではなくこれはリアだわ」など、その涙の声が数多く寄せられた。

様々な物語と共に「ある種のセラピーのようなカタルシス」と米NYLON誌で自信が語る同アルバムの最後には、2013年7月、当時恋人で、ヘロインとアルコール摂取の混合薬物中毒により31歳で亡くなった『Glee』のカナダ俳優コリー・モンティス(Cory Monteith)に宛てた「Hey You」を収録。

日々闇が深まり/厳しさを増していく夜/私はあなたに出会う」。しかし前作『Louder』「If You Say So」の続編となる同曲では、「でも全て大丈夫よ/私はあなたがいなくなっても、うまくやっているわ/行かなければならなかったんだよね/あなたに毎日伝えるわ、あなたが恋しいと」と歳月を経るその心境を明かします。「必ずしも悲しむ必要のない喪失を謳う曲にしたかったの」とPRIDESOURCEに語るリア・ミシェル。

そして二人で最後に交わした会話を綴る「If You Say So」に続くように、「いつもあなたが最後の言葉を言うのが好きだって知ってる/でも行く前に/これだけは知って欲しい/私はもっとあなたを愛しているわ/そう私は言ったの」(I said so)と、ある種の決意とともに自らの言葉をそのアルバムの最後に込めます。

ブロードウェイへの原点回帰となるアルバムのタイトルについて、「ブロードウェイでは、30分前のコールと、それから15分前のコールがあるの。そして”Places everyone!”ってね。それは”さあショータイムの時間だっ!”って意味よ」と米ビルボード誌に語る歌姫はもうすぐ31歳。「このアルバムの楽曲の数々は、人々を元気づけ、たくさんの光と希望が込められているわ。…、こうした曲が私にその強さを与えてくれたように、みんなにもそれを感じてもらえたら嬉しいわ」。悲哀の果てに再びその幕を開ける舞台には、暗闇を破るように一筋のスポットライトが射し込みます。

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